公開日 2011/09/20 13:00

ソニー、4ドライバー機「XBA-4」など初のBA型イヤホン8機種

独自開発BAドライバー搭載
ファイル・ウェブ編集部
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ソニーは、独自開発のバランスド・アーマチュア(BA)ドライバーを搭載したカナル型イヤホン8機種を11月10日に発売する。

左からXBA-1、XBA-2、XBA-3、XBA-4

XBA-4

8機種はソニーとして初めてのBAドライバー搭載イヤホン。同社は昨年、ダイナミック型のドライバーを搭載した高級イヤホン「MDR-EX1000」などを発売したが、ダイナミック型モデルは今後も「原音に忠実」であることを志向したモデルとして展開を継続する。両タイプを同時展開することで、多様化するユーザーニーズに対応する、と同社では説明している。

なおBA型は、本項で紹介する「音楽を楽しむことを目的とした“リスニングモデル”」(ソニーマーケティング)8機種のほか、NCイヤホンやBluetoothイヤホン、防水イヤホンなども展開。これらは別項で紹介する。

またBAユニット搭載モデルは、パッケージでも赤いグラデーションで波紋を表現した統一イメージを使用。同じ世界観を演出するという。

8機種は、通常仕様となる型番末尾が「SL」の4機種と、iPod/iPhone/iPad対応のリモコンを装備した型番末尾が「IP」の4機種に分けられる。

後述するように、ハウジング部に金色のマークがあり、この数でユニット数がわかるようになっている

型番が末尾のモデルはiPod/iPhone/iPad対応のリモコンを備えている

リモコンマイクの搭載/非搭載に伴ってケーブルの仕様も若干異なるが、イヤホン部の仕様は同じ。

リモコン搭載機も非搭載機も、それぞれBAドライバー1基の機種から4基の機種までをラインナップしている。

型番でドライバー数が分かるようになっているほか、筐体の外側に金色のマークが刻印されており、このマークの数もユニット数を表している。イヤホンマニアなら、このユニット数を数えることで、どの機種かを判別することができるだろう。

【通常モデル】
 ・1ユニット「XBA-1SL」¥7,455(税込)
 ・2ユニット「XBA-2SL」¥18,375(税込)
 ・3ユニット「XBA-3SL」¥24,675(税込)
 ・4ユニット「XBA-4SL」¥30,975(税込)

【リモコンマイク搭載モデル】
 ・1ユニット「XBA-1IP」¥8,715(税込)
 ・2ユニット「XBA-2IP」¥19,635(税込)
 ・3ユニット「XBA-3IP」¥25,935(税込)
 ・4ユニット「XBA-4IP」¥32,235(税込)

「XBA-1SL」「XBA-1IP」

「XBA-2SL」「XBA-2IP」


「XBA-3SL」「XBA-3IP」

「XBA-4SL」「XBA-4IP」

搭載したBAドライバーは自社設計技術を搭載した新開発のもので、量産体制も独自に確立した。また音質を高めるため、BAユニットのエアダクトの形状を変更。これにより広帯域に渡って伸びのある音楽再生が可能になったという。

BAユニットの体積は80mm3で、9mmのダイナミックユニットに比べて約4割程度小さい。感度も106dBを実現した。

新開発のBAドライバーユニット

同社製ダイナミックドライバーユニットとのサイズ比較

ユニット構成は、XBA-1がフルレンジ一発。XBA-2はフルレンジにウーファーユニットを足し、低音再生能力を高めた。XBA-3はフルレンジを中心にウーファーとトゥイーターを備え、低域と高域をともに拡張。XBA-4ではダブルウーファー+フルレンジ+トゥイーターという構成で、低域をさらに増強するとともに、きめ細かい高域に至るまで、全帯域に渡って豊かな音を実現する、と同社では説明している。

XBA-1の内部

XBA-2の内部


XBA-3はBAユニット3段重ね

XBA-4はユニットを4基搭載している

周波数帯域は、XBA-1が5Hz〜25kHz、XBA-2が4Hz〜25kHz、XBA-3が4Hz〜28kHz、XBA-4が3Hz〜28kHz。他社製のBAイヤホンと同様、ユニットの数を多くすることで再生周波数帯域が広がっていく。

筐体は「ダブルレイヤードハウジング」という新構造を採用。内外で異なる種類の素材を使用することで振動を抑制した。

まずハウジングの内側では、硬い素材でBAドライバーを固定。XBA-4/3/2はマグネシウム合金を、XBA-1は液晶ポリマーフィルムを採用。高剛性の材料と高内部損失の材料を組み合わせることで、一般的に使われている制振ABSに比べ振動を抑制できるという。

XBA-1の内部構造。赤い部分がBAユニット

XBA-2の構造図。BAユニットは縦方向に2段重ね


XBA-3の構造図。BAユニットはやはり縦重ねで、ノズルが若干上向きになっている

XBA-4の内部構造。BAユニットは十字型に配置されている

またハウジングの外側には、全機種が制振ABS材を採用して不要振動を抑えた。またABS材の採用により塗装処理がしやすくなるというメリットもあるという。なおR側には赤いラインがあしらわれ、左右を判別しやすくしている。

さらにハウジングは「ノイズブロック構造」を採用。筐体の構造を工夫することで、BAドライバーの持つ遮音性能を最大限発揮させ、音漏れを防ぐとともに、外部からのノイズを低減するという。

XBA-1の装着例

XBA-2の装着例


XBA-3の装着例

XBA-4の装着例

なおイヤホン本体の質量は、XBA-1が3g、XBA-2が6g、XBA-3が7g、XBA-4が8g。

イヤーピースはシリコン素材の内側に低反発ウレタン構造リングを追加したハイブリッドタイプの「ハイブリッドイヤーピース」をSS/S/M/Lの4サイズ同梱するほか、より遮音性を高めるため、低反発ウレタン構造の「ノイズアイソレーションイヤーピース」もS/M/Lを付属する。

イヤーピースを外した状態で、ドライバーの先端部

シリコン素材の内側に低反発ウレタン構造リングを追加したハイブリッドタイプの「ハイブリッドイヤーピース」を同梱する

キャリングケース/ポーチも付属。XBL-4/3は合皮製のキャリングケースで、XBA-2はファブリックのキャリングケース。XBA-1は布製のキャリングポーチとなっている。

左からXBL-4/3付属の合皮製キャリングケース、XBA-2向けのファブリックのキャリングケース、XBA-1付属の布製キャリングポーチ

ケーブルとプラグの仕様は通常モデルとiPhone対応モデルで異なっている。

通常モデルのケーブル長は0.6mで、0.9mの延長ケーブルが付属する。延長ケーブルのコネクタはL字型。ケーブルを首の裏側に取り回せるようケーブルタイプはネックチェーン型を採用した。イヤホン部分のケーブルは着脱できない。

XBA-1SLの延長ケーブルのプラグはL型

XBA-1SLのケーブル延長部


iPhone対応モデルはL型プラグを採用

SLシリーズのケーブルはネックチェーン型を採用


XBA-2SL/3SL/4SLはプラグの材質も金属を採用している

XBA-2SL/3SL/4SLのケーブル延長部

iPhone対応モデルのケーブル長は約1.2m、ケーブルタイプはY型となっている。こちらもケーブルの着脱は行えない。プラグ部は4機種とも4極L型のステレオミニプラグを採用している。

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