公開日 2005/10/08 13:52

[山之内正のCEATEC2005レポート] いよいよ画質を競う段階に入った薄型テレビ

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今年のCEATEC最大の話題は、激戦状態のフラットディスプレイの攻防である。戦いといっても不毛な価格競争や機能競争ではなく、映像の完成度をめぐってしのぎを削る性能本位の有益な競争が繰り広げられている。家電見本市としてのCEATECの特徴は、そうした技術レベルの高さにあると言ってよい。米国のCESやドイツのIFAと比べても十分に見応えがあるのは、そこに理由がありそうだ。


日立製作所のブースに置かれた55V型のフルHDプラズマテレビ
フラットディスプレイの攻防は、昨年までのサイズ競争や明るさ競争とは一線を画し、純粋に画質を競う段階に入っている。美しい画を映し出すためのキーワードは「解像度」と「階調」で、前者ではパイオニア、松下、日立が展示したフルHDプラズマディスプレイがカギを握り、後者では55型試作機を展示したSED陣営が優位を主張する。一方、フルHD化で先行した液晶は盟主シャープがメガコントラストパネルを出品。こちらは放送局用途とはいえ100万対1という驚異的な暗室コントラストを達成している。

これだけ話題が揃えば、来場者の興味は当然ながら各方式間の画質比較に集中する。コンベンション会場の悪条件下、ソースも異なるので厳密な比較はできないが、筆者が見た中で印象に残った展示の印象を紹介しておこう。


パイオニアは50V型のフルHD PDPを展示
試作品も含め、各社のフルHDディスプレイのなかで特に完成度の高い映像を見せていたのは、松下の65型プラズマテレビTH-65PX500と、パイオニアの50型プラズマディスプレイ(試作機)であった。前者はすでに発売まで1ヶ月を切る製品版で後者は試作機という違いはあるが、両者とも画素の存在を感じさせないなめらかさと、余裕のあるコントラスト感に特徴があり、ひと目見ただけで他のディスプレイとは明らかに次元の異なる質感の高い映像を見せていた。

解像度向上が画質向上に貢献した理由の一つであることは間違いないが、それ以上に重要なことは、明るさ、コントラスト、発色のバランスの良さと、高忠実再現へのこだわりの強さである。フルHDディスプレイの時代に向けて、画作りの基本哲学と画質評価のベンチマークは確実に進化していくことをうかがわせた。


SEDはブラウン管テレビとの比較でその実力をアピールした
SEDはIFAで視聴したものと同水準の緻密な映像を見せた36型に加え、今回は新たに55型のフルHDモデルも公開した。いずれの試作機からも、SEDのポテンシャルの高さは明瞭に伝わってくる。液晶やプラズマに比べて有利な点は黒再現、応答時間などいくつかあるが、それらの要素が相乗効果を生んで、CRTに近いタッチを作り出している。色再現の忠実度をさらに向上させれば、きわめて高い水準の映像表現力を獲得することになるだろう。

(山之内正)

ceatec2005

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