山之内 正のCES2009レポート

iPod対応コンポーネントが充実 ー エントリーからハイエンドまでさまざまな機器が登場

山之内 正
2009年01月11日
CES取材の3日目は昨日に続いてハイパフォーマンスオーディオの会場を中心に見て回った。会期後半になって込み具合が少し緩和したように思えるが、人気の高いブースは相変わらず多くの来場者でにぎわっている。

今年は昨年以上にメディアの多様化が進み、レンジの広さは予想を超えていた。アナログレコードの人気が衰えを見せない一方で、CD、SACD、DVDなどの光ディスクメディア、HDD、SDD、USBメモリーなどの各種ストレージ、そしてネットワークのストリーミングという具合に、様々な音源がそれぞれのブースで入り乱れて鳴っている。部屋に入ったら、いまどのメディアを再生しているのか、最初に確かめなければいけない。CDが鳴っていると思っていたら実はUSBメモリの音だったということがあり得るからだ。

日本のオーディオショーの展示以上にiPodが広く浸透していることも特筆しておきたい。また、ひとくちにiPod対応と言っても、アナログ接続の簡便なシステムからデジタル伝送のハイエンドシステムまで、ここでもレンジの広さが際立っている。iPodユーザの幅の広さとともに、ハイファイの世界でもiPodが高音質トランスポートとして徐々に認知されてきたことの現れであろう。

iPod用高音質システムを設置してあるブースでは、来場者が自分のiPodをドックに装着し、普段聴いているソースのなかから好きな曲を試聴できる便利さがあり、実際にそうして楽しんでいる現場にも遭遇した。もちろんUSBメモリーでも同じことができるが、いずれにしても数年前まで想像できなかった光景である。

iPodとDAC間のデジタル伝送の口火を切ったワディアは、iTransportと同サイズのD/Aコンバーター121とデジタルアンプ151を展示し、待望のスタイリッシュなシステムが完成した。デジタルアンプと170を組み合わせればコンパクトなシステムを作ることができるし、手持ちのアンプと組み合わせるならアップサンプリング機能を内蔵した121を選ぶとよい。いずれも170とかけ離れた価格設定にはならないとのことなので、ワディアのコンポーネントとしては手軽に入手できそうだ。

ワディアのD/Aコンバーター121(右)とデジタルアンプ151。同社のコンポーネントに共通するブラック仕上げに高級感がある

ハイエンドのD/Aコンバーター内蔵プリアンプとして登場したコードのIndigoも注目すべき存在だ。iPodデジタルドック以外にUSB、ブルートゥースなど多様なデジタル入力を装備しており、パソコンとの接続も視野に入れて高音質音源を幅広くサポートする。ハイエンドオーディオのメーカーがこれほど次世代メディアをきめ細かく意識した製品を開発する例は珍しいが、今後は同様な製品が他社からも登場してくる可能性が大きい。今回見かけたiPod対応コンポーネントのなかで最も注目すべき製品である。

コードのIndigoはiPodだけでなく多様な高音質音源を幅広くサポートする

そのほかにも数多くのiPod関連製品を見かけたが、すべてを掲載するスペースはないので、その一部を写真で紹介することにしよう。

AVシステムの各種機能を1台に統合したSE2LABSの一体型システム。

フロントパネルのドアを開くとiPodドックやXbox 360が顔を出す。オプションでワディアのiTransportやアップルのApple TVを組み込むことも可能


メリディアンのF80はスタイリッシュな一体型システム。iPodはオプションの専用ドックで対応する

TangentのMP-30はDAPをアナログで接続することを想定した超小型アンプ。オレンジ色の座布団状スタンド(?)はどんなDAPでも安定して設置できるメリットがあるという


ニューフォースはコンパクトなUSB DAC&ヘッドホンアンプのIcon Mobileを展示。

付属のバンドでiPodに取り付けて使用することもできる


今回宿泊したホテルの部屋にたまたま置いてあったiPodドック付きラジオ。

コネクタ後方のダイヤルを回すとiPod各モデルの厚みにジャストフィットする。シンプルだが優れたアイデアだ。ホテルの部屋でいつも聴いている音楽が楽しめるのは快適。iPhoneも問題なく動作した




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