公開日 2025/02/18 10:13

<名古屋ショウ>TADの開発陣が“ME1TX”の背景を語る/フェーズメーション&オルトフォンのアナログ関連デモ

エストニアのクリーニングマシン「Degritter」も注目
筑井真奈
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2月15日(土)と16日(日)の2日間、グローバルゲート名古屋コンベンションホールにて開催された「オーディオフェスタ・イン・名古屋」。ここではTAD&メース(フェーズメーションとオルトフォン)のブースを紹介する。

■ホワイト仕上げもこだわりポイント



TADは、先般発表されたブックシェルフモデル「TAD-ME1TX」を初披露。2016年に発売となった前作「TAD-ME1」がロングセラーとなっただけに、その進化の程には来場者の期待も高い。スピーカー開発担当の長谷さんも登場し、今回の開発背景について語ってくれた。

TADのブックシェルフスピーカー「TAD-ME1TX」。後ろにはトップモデル「TAD-R1TX」が控える

今回の最大のポイントは、TAD独自のCSTドライバー(同軸ドライバー)のトゥイーター部に、上位グレードと同じベリリウムの真空蒸着法を使っている点。手間はかかるが音質面での伸び代は大きく、より広帯域の再生を狙ったものとなる。

ベリリウム蒸着したトゥイーター(左上)を含むCSTドライバー

またサイドのポート部もアップデート。側面の前後に開口部を設けた構造はそのままだが、鋼板を分厚くすることでキャビネットの共振を乗りにくくするなど、9年間に練り上げたスピーカー設計の匠の技が存分に投入されている。

「TAD-ME1TX」の開発背景を語る長谷さん

ちなみにもう一点のこだわりは「仕上げのカラー」。シルバーというよりホワイトに近い上質で清潔な仕上げはTAD初の取り組み。音質はピュアにして清廉、透明度高く艶やかな音色感には思わずホッとため息が漏れる。とくにピアノの音の奥行きと深みはさらなる洗練を獲得したよう。コンパクトだが音質は「ハイエンド級」のブックシェルフスピーカーはここ数年市場を賑わしているが、そこに新しい選択肢が加わったといえよう。

■フェーズメーションのステレオパワーアンプも注目



同じ部屋では、オルトフォンとフェーズメーションも出展。フェーズメーションは、昨年発表したステレオパワーアンプ「SA-1500」とパッシブプリアンプ「CM-1500」を中心にデモを実施した。

フェーズメーションの開発担当の斉藤善和さん

メインスピーカーには先述のTAD「TAD-ME1TX」を使用、真空管アンプならではの駆動力でしっかり鳴らし切る実力は流石のもの。ノスタルジーではない、現代の真空管アンプを作る、という強い信念を感じさせてくれる。

6SN7と300Bを左右対称に配置したステレオパワーアンプ「SA-1500」。“魅せる”デザインもフェーズメーションのこだわり

オルトフォンはトランスを内蔵したMCカートリッジ「SPU GTE」への関心が高く、往年のアナログファンがじっくりとそのサウンドを確認していた。また細身でスタイリッシュなデザイン、ジュエリーのような針先も美しいMMカートリッジ「Concorde Music」は若いオーディオファンからも関心が高い。

オルトフォンのメイン再生システム。アコースティック・ソリッドのアナログプレーヤーを使用

ほかにも、エストニアのレコードクリーナー「Degritter」も展示。超音波式のクリーナーで、微細な汚れもくまなく洗浄。トーンアームも含め、幅広いアナログ関連アイテムで来場者を魅了していた。

Degritterのクリーニングマシン(左)にも関心が高い

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