公開日 2025/01/17 15:15
<CES>ディナウディオとAURO-3Dがグループ企業に!新イマーシブフォーマット、AURO-CX発進
ディナウディオから初のサウンドバー「Symphony Opus One」も登場
高音質イマーシブフォーマットのAURO-3Dの展開には、常に注目している。2016年には、AURO-3Dの誕生の地、ベルギーのギャラクシー・スタジオを訪問し、2023年のOTOTENではMQAとAURO-3Dの連携を提案。毎年CESでのAURO-3Dデモンストレーションブースには必ず訪れている。
昨年はヴェネツィアンホテルのスウィートで取材したが、なんと今年は、セントラルホールのディナウディオブースで集合だ。えっ?あのディナウディオ!?デンマークの有名スピーカーメーカーではないか。ベルギーのAURO-3Dとどんな関係が? 何と資産取引により、ディナウディオとAURO-3Dは同じグループに入ったのだ。
Auro Technologiesは、そもそもギャラクシー・スタジオのWilfried Van Baelen氏が設立した、イマーシブオーディオ技術開発企業で、ブランドとしてAURO-3Dを推進していた。2022年には会社資産の売却により「NEWAURO BV」が設立された。
一方、2014年にディナウディオを買収した中国のGoerdyna Groupは、2024年12月にデンマークのGoerdyna Holding A/Sを通じてNEWAUROからAURO-3Dの資産を買収し、ベルギーに新会社Goer Dynamics B.V.を設立、すべてのAURO-3Dの技術、権利、資産、ビジネス、スタッフを引き継いだ。
この経過からつまり、AURO-3Dとディナウディオは親戚関係になったのである。だから、ディナウディオブースにAURO-3Dのメンバーがいるのは当然なのだ。Goerdyna Groupの一員となったことで、AURO-3Dチームにとっては研究開発やマーケティングの予算が増え、今後のビジネスの規模拡大が可能になった。
そこで注目は、AURO-CXを核とするハイレゾ・イマーシブ・ストリーミングの世界展開だ。AURO-CXはストリーミングサービスのためのスケーラブルなオーディオコーデック。通信の伝送スピードが変わると、それに応じて伝送情報量を変化させる適応性が強みだ。速い速度から、ロスレス、ニアロスレス、ロッシー…と自動的に変化する。
具体的には(1)チャンネル数変更機能。オリジナルコンテンツが7.1.4などの多チャンネルであっても、通信状態や相手の機器に応じて、デコードするチャンネル数を減らす。受信デコーダーが高級なAVセンターで、しかも通信状態が良ければ、7.1.4のまま再生。相手がローエンドなスマホなら、同じストリーム信号から2チャンネルにミックスダウンする。
(2)スケーラブル・サンプリングレート。ビットレートはそのままに、サンプリング周波数を変える。オリジナルが192kHz/24bitであっても、スマホやタブレットでは「24bit」はそのままで、デコーダーでサンプリング周波数を例えば48kHzに落とす。
現在、AURO-CXをインプリしたチップセットが複数のICメーカーにて開発中で、アンドロイドベースのソフトウェアでデバイスをテスト中だ。配信サービスとして、サンフランシスコのStreamsoft社の「Artist Connection」、ドイツの「Pure Audio Streaming」、AURO-3Dの開発者でいまは独立しているVan Baelen氏が設立したベルギーの「AURO-MASTERS」(ちなみにお馴染みの “イマーシブ” は同氏の考案)なとが、2025年内でのAURO-CX配信を開始予定だという。
受信環境としては、それぞれのスマートフォン用のアプリに加えGoogle TV、Fire TVも対象となっており、これらは現在テストしている。もちろん、AVアンプにも近い将来搭載されよう。音質的にはロッシーであっても、たいへん水準が高く、ロスレスではまさにオーディオ的醍醐味を満喫できる。ベースのAURO-3Dはもともと高音質だったが、アルゴリズムの改良で、さらに高音質になったと私は確認している。
今後のAURO-CXはスマホに限らず車載、ゲームなどに進出する予定だという。Goerdyna Groupからの潤沢な資金を得た、AURO-3Dの次の手に大いに注目だ。
昨年はヴェネツィアンホテルのスウィートで取材したが、なんと今年は、セントラルホールのディナウディオブースで集合だ。えっ?あのディナウディオ!?デンマークの有名スピーカーメーカーではないか。ベルギーのAURO-3Dとどんな関係が? 何と資産取引により、ディナウディオとAURO-3Dは同じグループに入ったのだ。
Auro Technologiesは、そもそもギャラクシー・スタジオのWilfried Van Baelen氏が設立した、イマーシブオーディオ技術開発企業で、ブランドとしてAURO-3Dを推進していた。2022年には会社資産の売却により「NEWAURO BV」が設立された。
一方、2014年にディナウディオを買収した中国のGoerdyna Groupは、2024年12月にデンマークのGoerdyna Holding A/Sを通じてNEWAUROからAURO-3Dの資産を買収し、ベルギーに新会社Goer Dynamics B.V.を設立、すべてのAURO-3Dの技術、権利、資産、ビジネス、スタッフを引き継いだ。
この経過からつまり、AURO-3Dとディナウディオは親戚関係になったのである。だから、ディナウディオブースにAURO-3Dのメンバーがいるのは当然なのだ。Goerdyna Groupの一員となったことで、AURO-3Dチームにとっては研究開発やマーケティングの予算が増え、今後のビジネスの規模拡大が可能になった。
そこで注目は、AURO-CXを核とするハイレゾ・イマーシブ・ストリーミングの世界展開だ。AURO-CXはストリーミングサービスのためのスケーラブルなオーディオコーデック。通信の伝送スピードが変わると、それに応じて伝送情報量を変化させる適応性が強みだ。速い速度から、ロスレス、ニアロスレス、ロッシー…と自動的に変化する。
具体的には(1)チャンネル数変更機能。オリジナルコンテンツが7.1.4などの多チャンネルであっても、通信状態や相手の機器に応じて、デコードするチャンネル数を減らす。受信デコーダーが高級なAVセンターで、しかも通信状態が良ければ、7.1.4のまま再生。相手がローエンドなスマホなら、同じストリーム信号から2チャンネルにミックスダウンする。
(2)スケーラブル・サンプリングレート。ビットレートはそのままに、サンプリング周波数を変える。オリジナルが192kHz/24bitであっても、スマホやタブレットでは「24bit」はそのままで、デコーダーでサンプリング周波数を例えば48kHzに落とす。
現在、AURO-CXをインプリしたチップセットが複数のICメーカーにて開発中で、アンドロイドベースのソフトウェアでデバイスをテスト中だ。配信サービスとして、サンフランシスコのStreamsoft社の「Artist Connection」、ドイツの「Pure Audio Streaming」、AURO-3Dの開発者でいまは独立しているVan Baelen氏が設立したベルギーの「AURO-MASTERS」(ちなみにお馴染みの “イマーシブ” は同氏の考案)なとが、2025年内でのAURO-CX配信を開始予定だという。
受信環境としては、それぞれのスマートフォン用のアプリに加えGoogle TV、Fire TVも対象となっており、これらは現在テストしている。もちろん、AVアンプにも近い将来搭載されよう。音質的にはロッシーであっても、たいへん水準が高く、ロスレスではまさにオーディオ的醍醐味を満喫できる。ベースのAURO-3Dはもともと高音質だったが、アルゴリズムの改良で、さらに高音質になったと私は確認している。
今後のAURO-CXはスマホに限らず車載、ゲームなどに進出する予定だという。Goerdyna Groupからの潤沢な資金を得た、AURO-3Dの次の手に大いに注目だ。
































