公開日 2022/06/17 21:16

ジェネレック、キャリブレーションソフト「GLM 4.2」提供開始。「AutoCal」アルゴリズム強化など

Dolby Atmos/360RA等のシステムレイアウトも追加
ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
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ジェネレックは、同社のスピーカーのセットアップ/キャリブレーション/コントロールなどを一括で管理できるソフトウェア「GLM(Genelec Loudspeaker Manager)」の最新バージョン「GLM 4.2」の無償提供を開始した。

「GLM 4.2」の提供を開始

今回のアップデートでは、各スピーカーのレベルや距離の差による遅延、クロスオーバーの位相、ルーム・レスポンスのイコライジング等を最適化する「AutoCal」が最新バージョン「AutoCal2」に。

「AutoCal2」のアルゴリズムは最新版にアップデート

またリスニング・ポジションでの周波数応答の精度や時間軸で変化する音響的な特性、到達時間の精度、初期反射、室内音響分析など様々な変数を分析したレポート「GRADE(Genelec Room Acoustic Data Evaluation)」機能も新たに追加される。このレポート機能は、2022年末まで無償で提供される(Genelec Cloudのアカウントが必須で、2022年6月現在英語版のみ利用可能)。

さまざまな音響特性をまとめたレポート(2022年6月現在英語版のみの提供)

さらに、MIDIによるハードウェア・コントロール機能を大幅に強化。ボリューム調整、システムのMute/Dim、レベル・プリセット、ベース・マネジメントのバイパス、グループ・プリセットの選択といった主要なGLMの機能を、MIDIで直感的にコントロールできるという。

MIDIによる直感的な操作が可能に

他にも、「測定準備(Preparations for Measurements)」ページの表示やインジケーターの改善など、セッティングの作業効率をアップさせる細かなアップデートもなされているという。

インターフェースにもさまざまなアップデートを実施

また、システム・レイアウトに新たにDolby Atmos 9.1.4ch、Dolby Atmos 9.1.6ch、Sony 360RA、NHK 22.2chのイマーシブ環境も追加。イマーシブオーディオの環境を効率的にセットアップすることができるとしている。

同時に、AES/EBUマルチチャンネル・インターフェース 「9301B」が新たにラインナップに加わる。「GLM 4.2」と組み合わせることで、より柔軟性の高いイマーシブ環境を実現できるとしている。

マルチチャンネル・インターフェース 「9301B」

「GLM 4.2」は、DSPを内蔵したGenelecのアクティブスピーカーシリーズ「SAM(Smart Active Monitoring)」と組み合わせて使用できるWin/Mac用ソフトウェア。8200/8300/8400シリーズ、1000&1200シリーズ、7200/7300シリーズ等と組み合わせて使用することができる。なお、GLMソフトウェアをSAMスピーカーに統合するには、別売りのネットワーク・アダプター・キットが必要。GLMの入手は、ジェネレックサイトのフォームに必要事項を記入することで無償でダウンロード可能。

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