公開日 2018/06/06 11:30
日本初、ドルビーアトモスでの音楽ライブ生中継配信。舞台裏をぷららとドルビーに聞いた
ハロプロライブのリアルタイム配信実験
NTTぷららは、過日に日本で初めてとなる、ドルビーアトモスでの生中継映像配信実証実験を成功させた。この実験の舞台裏を、NTTぷらら、ドルビー両社の関係者に聞いた。
実験では、パシフィコ横浜で開催された音楽ライブ「Hello! Project 20th Anniversary!! Hello! Project ひなフェス 2018」をドルビーアトモス音声で収録し、池袋にあるNTTぷらら本社へ映像とともにリアルタイムで配信。上記のように日本初のドルビーアトモス・リアルタイム配信を成功させた。
ライブ会場にはドルビーアトモスのミキシングを行う音声中継車を用意。中継車内に5.1.4ch環境を構築し、Pro Toolsを用いてミキシングを行ったとのこと。こうして制作した10ch分の音声信号を非圧縮で横浜から池袋まで伝送した。
一方、受信側となる池袋のNTTぷらら本社には、ドルビーラボラトリーズが開発したドルビーアトモス対応エンコーダーとデコーダーを設置。市販のAVアンプを通し、5.1.2ch環境の視聴室で関係者がコンサートを視聴した。視聴室を5.1.2ch環境としたのは「一般家庭でアトモス環境を構築したケースを意識した」(NTTぷらら 須賀田大氏)からだとのこと。
「今回の実験ではドルビーラボラトリーズが開発したエンコーダーを使用したが、将来的にはドルビーアトモス対応スマホや『ドコモテレビターミナル』といった対応STBを通してお客様に提供することを想定している」という。
なお実証実験とは別に、一般視聴者向けとしてdTVチャンネル「ひかりTVチャンネル+」でステレオ音声での生中継配信も同時に実施。こちらの音声用に、通常のステレオでの音声中継車も別途用意して中継した。「ステレオはステレオで、ベストな音でお客様にお届けしたいという思いもあり、アトモスからのダウンミックスではなく、ステレオ用の音声中継車を別に用意した」という。
ライブは昼・夜の1日2回公演を2日間行うというものだったが、実証実験は初日の夜公演で実施。「前日のゲネプロ(リハーサル)と昼公演でアトモスミキシングのリハーサルを行い、ある程度音を作り込んでから、アトモスの音響効果を最大化できるよう観客が入った後に最終的な調整を行った」(ドルビージャパン 近藤広明氏)とのこと。
日本初の試みということで、ドルビーの米本社からアトモス収録の豊富な経験を持つスタッフも来日。「特に中継車のミキシング環境について、天井にスピーカーをつけるのが初めてだったので、低音が上からもキチンと出るようなベースマネジメントの仕組みを現地でいろいろアドバイスしてもらった」という。
また、演奏や歓声を収録するためのマイクは合計14本を会場各所に設置。そのうちアトモス用マイクは4本で、ステージ両脇上方に1本ずつ、会場後方ほぼセンターの上方に2本を配置した。
近藤氏は「アトモスだから絶対にこれ、というマイク配置が決まっているわけではない。最終的にはアーティスト、ミキサーがつくりたい音をちゃんと取り込むためにはどこにマイクを立てればいいのかを考えてマイキングする」と説明。「例えば会場の音を録るためにマイクをオーディエンスに向けるのか、会場の天井に跳ね返った音を録るのかなどを考慮してサウンドデザインしていく」と言葉を続ける。
そして、「何をやったら効果的なのか、または逆効果なのかを色々と試すことができた」とコメント。「特に、今回はアトモスということで上のチャンネルを活かしたいという狙いがあり、色々な音を上のほうに持っていったりとエンジニアが試した。何の音をどこに持ってくればライブ会場の雰囲気を最も忠実に再現できるかを試行錯誤した」と述べた。
「この日に向けて半年ほどかけて準備した」(須賀田氏)とのことで、当日は特に大きなトラブルも起きずに実証実験に成功。「アーティストの事務所サイドにも非常に好評で、詳しくは言えないが、今後に向けてのアイディアももらった」という。
取材時に記者も実際のコンテンツを追体験したが、たしかに音楽ライブとドルビーアトモスとの相性の良さを改めて実感させられた。ステレオ音声と聴き比べると、音の奥行き感が段違いだ。ステレオ音声も、それはそれで楽しめるのだが、ドルビーアトモスで音場が広がることで没入感がグッと高まる。
加えて、歌や音楽はもちろん、アイドルライブの名物であるファンの“コール”が部屋全体に回り込むのも臨場感を盛り上げる。実験の対象をアイドルのライブにしたのも実に的確な選択だと感じた。須賀田氏も「今回はステージが観客席の方まで入っていくような構成だったこともあり、より効果的にできたかなと思う」と語った。
こうなると実用サービスとしての提供時期が気になるところだが「なるべく早くご提供したい」と、そう遠くない時期の開始を目指しているとのこと。
なお今回の配信の映像は、4KではなくフルHD。商用サービス開始時もまずはフルHD映像とドルビーアトモス音声での提供から始めることを想定しているという。4K映像での配信も将来的に検討していきたいという。
実験では、パシフィコ横浜で開催された音楽ライブ「Hello! Project 20th Anniversary!! Hello! Project ひなフェス 2018」をドルビーアトモス音声で収録し、池袋にあるNTTぷらら本社へ映像とともにリアルタイムで配信。上記のように日本初のドルビーアトモス・リアルタイム配信を成功させた。
ライブ会場にはドルビーアトモスのミキシングを行う音声中継車を用意。中継車内に5.1.4ch環境を構築し、Pro Toolsを用いてミキシングを行ったとのこと。こうして制作した10ch分の音声信号を非圧縮で横浜から池袋まで伝送した。
一方、受信側となる池袋のNTTぷらら本社には、ドルビーラボラトリーズが開発したドルビーアトモス対応エンコーダーとデコーダーを設置。市販のAVアンプを通し、5.1.2ch環境の視聴室で関係者がコンサートを視聴した。視聴室を5.1.2ch環境としたのは「一般家庭でアトモス環境を構築したケースを意識した」(NTTぷらら 須賀田大氏)からだとのこと。
「今回の実験ではドルビーラボラトリーズが開発したエンコーダーを使用したが、将来的にはドルビーアトモス対応スマホや『ドコモテレビターミナル』といった対応STBを通してお客様に提供することを想定している」という。
なお実証実験とは別に、一般視聴者向けとしてdTVチャンネル「ひかりTVチャンネル+」でステレオ音声での生中継配信も同時に実施。こちらの音声用に、通常のステレオでの音声中継車も別途用意して中継した。「ステレオはステレオで、ベストな音でお客様にお届けしたいという思いもあり、アトモスからのダウンミックスではなく、ステレオ用の音声中継車を別に用意した」という。
ライブは昼・夜の1日2回公演を2日間行うというものだったが、実証実験は初日の夜公演で実施。「前日のゲネプロ(リハーサル)と昼公演でアトモスミキシングのリハーサルを行い、ある程度音を作り込んでから、アトモスの音響効果を最大化できるよう観客が入った後に最終的な調整を行った」(ドルビージャパン 近藤広明氏)とのこと。
日本初の試みということで、ドルビーの米本社からアトモス収録の豊富な経験を持つスタッフも来日。「特に中継車のミキシング環境について、天井にスピーカーをつけるのが初めてだったので、低音が上からもキチンと出るようなベースマネジメントの仕組みを現地でいろいろアドバイスしてもらった」という。
また、演奏や歓声を収録するためのマイクは合計14本を会場各所に設置。そのうちアトモス用マイクは4本で、ステージ両脇上方に1本ずつ、会場後方ほぼセンターの上方に2本を配置した。
近藤氏は「アトモスだから絶対にこれ、というマイク配置が決まっているわけではない。最終的にはアーティスト、ミキサーがつくりたい音をちゃんと取り込むためにはどこにマイクを立てればいいのかを考えてマイキングする」と説明。「例えば会場の音を録るためにマイクをオーディエンスに向けるのか、会場の天井に跳ね返った音を録るのかなどを考慮してサウンドデザインしていく」と言葉を続ける。
そして、「何をやったら効果的なのか、または逆効果なのかを色々と試すことができた」とコメント。「特に、今回はアトモスということで上のチャンネルを活かしたいという狙いがあり、色々な音を上のほうに持っていったりとエンジニアが試した。何の音をどこに持ってくればライブ会場の雰囲気を最も忠実に再現できるかを試行錯誤した」と述べた。
「この日に向けて半年ほどかけて準備した」(須賀田氏)とのことで、当日は特に大きなトラブルも起きずに実証実験に成功。「アーティストの事務所サイドにも非常に好評で、詳しくは言えないが、今後に向けてのアイディアももらった」という。
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加えて、歌や音楽はもちろん、アイドルライブの名物であるファンの“コール”が部屋全体に回り込むのも臨場感を盛り上げる。実験の対象をアイドルのライブにしたのも実に的確な選択だと感じた。須賀田氏も「今回はステージが観客席の方まで入っていくような構成だったこともあり、より効果的にできたかなと思う」と語った。
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