公開日 2017/05/09 11:43
「ミッドレンジ・マジック」を聴け − ジェリー・ハービー氏が語る最新イヤモニ「LOLA」の真髄
ワイヤレスモデルの開発についても言及
今年も「春のヘッドフォン祭2017」では、新しい製品が数え切れないほど発表された。中でも眩しいほどのスポットライトを浴びた製品の一つが、JH Audioのハイエンドイヤーモニター「LOLA(ローラ)」だった。
JH Audioのイヤーモニターはこれまで、欧米ロックの名曲に登場する女性の名前を冠してきた。今回はイギリスのロックバンド、The Kinksのタイトル「LOLA」からインスパイアされたのだという。
同時期に発売を予定するカスタムとユニバーサル、両方のイヤーモニターともミッドレンジに4.9mm口径のダイナミック型ドライバーを向かい合わせにして、独自設計のエンクロージャーに格納する新技術を特徴としている。高域と低域にはBA型のマルチドライバーを配置。片耳側8基というユニークなハイブリッド構成に要注目だ。
LOLAが初めて本格的に披露される機会となった春のヘッドフォン祭の会場で、JH Audioのファウンダーであるジェリー・ハービー氏に「LOLA」への熱い思いや、イヤーモニター製作に関する哲学を語っていただいた。
■今までのJH Audioになかった、全く新しいイヤーモニター
−− ニューフェイスの「LOLA」を、JH Audioのラインナップの中でどのポジションに位置づけていますか。
ジェリー・ハービー氏(以下:JH):価格的には「ROXANNE」や「JH16 V2 PRO」に近く、上には「LAYLA(レイラ)」もいます。でも、私自身としては「LOLA」が新しいフラグシップに匹敵するモデルだと思っています。なぜなら、ミッドレンジを中心としたサウンドが今までにないほど上質だからです。言ってみればLOLAは「オレ的ベスト」と呼べるイヤーモニターです。先にカスタムIEMの受注が始まって、その後に続いて“パフォーマンスシリーズ”のラインナップとしてユニバーサルIEMが加わる予定です。
−− “イヤモニの神様”と呼ばれるほどのハービーさんにとっても、LOLAを開発したことで色んな発見が得られたのではないでしょうか。
JH:そうですね。JH Audioは創業からBA型マルチドライバーのIEMにこだわってきたブランドです。ダイナミック型ドライバーについても、私のエンジニアとしてのキャリアの間、長い時間をかけてじっくりと研究を重ねてきました。その結果、ダイナミック型ドライバーはマルチドライバー構成のイヤホンに組み込むのであれば、低域用にではなく、むしろ中域用に最適であるという結論に達しました。そして、ミッドレンジのドライバー構造に画期的な新技術を組み込んで、高域用にクアッド構成のBA型ドライバーシステム、低域用にはデュアル構成のBA型ドライバーシステムを組み合わせたLOLAのレイアウトに辿り着きました。
−− 対向配置にしたダイナミック型ドライバーを搭載するイヤホンは他にもありますが、LOLAが搭載するドライバーはどこがスペシャルなのでしょうか。
JH:他社製品の多くはプッシュ・プル方式ですよね。LOLAが搭載する「D.O.M.E(Dual Opposite Midrange Enclosure)テクノロジー」は、4.9mmの小さなドライバー2基を専用のエンクロージャーに入れて向かい合わせの状態で配置して、プッシュ・プッシュ方式で動かしながら9.8mm口径のダイナミック型ドライバーに匹敵するハイパワーを鳴らすというシステムです。
二つのドライバーの間に生まれる空気のボリュームをコントロールしながら、中域から高域にかけてスムーズで一体感あふれるサウンドに作り込みました。もちろん色々なメーカーとサイズのドライバーを吟味してきましたが、ベストな選択ができた自信があります。
JH Audioのイヤーモニターに搭載されている「FreqPhase」テクノロジーも、各製品ごとに理想のサウンドを再現できるようにチューニングしています。FreqPhaseは複数のドライバーから出力される低/中/高域の音が、耳に辿り着くタイミングのズレを解消するための独自技術です。LOLAが搭載するそれぞれのドライバーも異なるインパルス応答特性を備えています。
タイミングのズレが発生すると聴感のバランスが崩れて、音場感も欠落してしまうものです。LOLAでもFreqPhaseのセオリーを完成させるために、まずはいつものようにドライバーのインパルス特性を知ることからスタートしました。もっともインパルス応答特性が緩やかなのが低域のドライバーです。これを基準にしながら100ミリ秒単位でタイミングを調節していきます。
イヤーモニターのハウジング内部は、低/中/高域それぞれのドライバーからシリコン製のサウンドチューブが伸びていて、ステンレス合金製の「STEEL Tube Wave Guide」を伝わって耳の奥までサウンドが到達します。周波数分析器を使ってフェーズカーブを見ながら、インパルス応答が均等になるようシリコンチューブの長さを微調整してきました。
JH Audioのイヤーモニターはこれまで、欧米ロックの名曲に登場する女性の名前を冠してきた。今回はイギリスのロックバンド、The Kinksのタイトル「LOLA」からインスパイアされたのだという。
同時期に発売を予定するカスタムとユニバーサル、両方のイヤーモニターともミッドレンジに4.9mm口径のダイナミック型ドライバーを向かい合わせにして、独自設計のエンクロージャーに格納する新技術を特徴としている。高域と低域にはBA型のマルチドライバーを配置。片耳側8基というユニークなハイブリッド構成に要注目だ。
LOLAが初めて本格的に披露される機会となった春のヘッドフォン祭の会場で、JH Audioのファウンダーであるジェリー・ハービー氏に「LOLA」への熱い思いや、イヤーモニター製作に関する哲学を語っていただいた。
■今までのJH Audioになかった、全く新しいイヤーモニター
−− ニューフェイスの「LOLA」を、JH Audioのラインナップの中でどのポジションに位置づけていますか。
ジェリー・ハービー氏(以下:JH):価格的には「ROXANNE」や「JH16 V2 PRO」に近く、上には「LAYLA(レイラ)」もいます。でも、私自身としては「LOLA」が新しいフラグシップに匹敵するモデルだと思っています。なぜなら、ミッドレンジを中心としたサウンドが今までにないほど上質だからです。言ってみればLOLAは「オレ的ベスト」と呼べるイヤーモニターです。先にカスタムIEMの受注が始まって、その後に続いて“パフォーマンスシリーズ”のラインナップとしてユニバーサルIEMが加わる予定です。
−− “イヤモニの神様”と呼ばれるほどのハービーさんにとっても、LOLAを開発したことで色んな発見が得られたのではないでしょうか。
JH:そうですね。JH Audioは創業からBA型マルチドライバーのIEMにこだわってきたブランドです。ダイナミック型ドライバーについても、私のエンジニアとしてのキャリアの間、長い時間をかけてじっくりと研究を重ねてきました。その結果、ダイナミック型ドライバーはマルチドライバー構成のイヤホンに組み込むのであれば、低域用にではなく、むしろ中域用に最適であるという結論に達しました。そして、ミッドレンジのドライバー構造に画期的な新技術を組み込んで、高域用にクアッド構成のBA型ドライバーシステム、低域用にはデュアル構成のBA型ドライバーシステムを組み合わせたLOLAのレイアウトに辿り着きました。
−− 対向配置にしたダイナミック型ドライバーを搭載するイヤホンは他にもありますが、LOLAが搭載するドライバーはどこがスペシャルなのでしょうか。
JH:他社製品の多くはプッシュ・プル方式ですよね。LOLAが搭載する「D.O.M.E(Dual Opposite Midrange Enclosure)テクノロジー」は、4.9mmの小さなドライバー2基を専用のエンクロージャーに入れて向かい合わせの状態で配置して、プッシュ・プッシュ方式で動かしながら9.8mm口径のダイナミック型ドライバーに匹敵するハイパワーを鳴らすというシステムです。
二つのドライバーの間に生まれる空気のボリュームをコントロールしながら、中域から高域にかけてスムーズで一体感あふれるサウンドに作り込みました。もちろん色々なメーカーとサイズのドライバーを吟味してきましたが、ベストな選択ができた自信があります。
JH Audioのイヤーモニターに搭載されている「FreqPhase」テクノロジーも、各製品ごとに理想のサウンドを再現できるようにチューニングしています。FreqPhaseは複数のドライバーから出力される低/中/高域の音が、耳に辿り着くタイミングのズレを解消するための独自技術です。LOLAが搭載するそれぞれのドライバーも異なるインパルス応答特性を備えています。
タイミングのズレが発生すると聴感のバランスが崩れて、音場感も欠落してしまうものです。LOLAでもFreqPhaseのセオリーを完成させるために、まずはいつものようにドライバーのインパルス特性を知ることからスタートしました。もっともインパルス応答特性が緩やかなのが低域のドライバーです。これを基準にしながら100ミリ秒単位でタイミングを調節していきます。
イヤーモニターのハウジング内部は、低/中/高域それぞれのドライバーからシリコン製のサウンドチューブが伸びていて、ステンレス合金製の「STEEL Tube Wave Guide」を伝わって耳の奥までサウンドが到達します。周波数分析器を使ってフェーズカーブを見ながら、インパルス応答が均等になるようシリコンチューブの長さを微調整してきました。
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