公開日 2016/04/25 11:00

スティーブ・ハリス本人を直撃!オンキヨー “アイアン・メイデン ヘッドホン” 開発秘話

「ヘヴィーメタルに適したヘッドホンを」
編集部:小野佳希
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
あのヘヴィーメタルバンド「アイアン・メイデン」とコラボしたオンキヨーのヘッドホン「ED-PH0N3S」(関連ニュース)。同製品について、なんと世界ツアーで来日したスティーブ・ハリス氏本人から話を聞くことができた(国内ウェブ媒体では当サイト独占!)。“メイデン・ヘッドホン”開発に込められた想いやハイレゾについての思想を熱く語ってくれた模様を以下にレポートしよう。

来日公演の直前にスティーブ・ハリス氏を直撃!

− ライブ数時間前というタイミングなのにお時間をとっていただいてありがとうございます! さて、この製品が発表された際に「シンバルの音や中音域の表現にこだわった」というコメントを出されていましたが、その理由を改めて教えていただけますか?

スティーブ・ハリス氏(以下敬称略) シンバルがどうこうというより、中音域がしっかりしたヘッドホンがないと感じていたんだ。高価なものから安いモデルまで、様々なメーカーのヘッドホンを試したが、ダンスミュージック向けに重低音を重視したものばかりだった。だから、我々のようなヘヴィーメタルを聴くのに適したヘッドホンを作りたいと思ったんだよ。

製品に直筆サインもゲット!こちらは読者1名様にプレゼント予定。詳細は本記事最後にて紹介する

− 中音域にこだわったのは、声の表現が重要だということですか?

スティーブ・ハリス ボーカルだけでなく、中音域にはものすごく多くの情報量が入っているということさ。中音域をヘッドホンがちゃんと表現できることで、今までまったく気づかなかったような音もちゃんと聴こえるようになるんだ。

アイアン・メイデンとのコラボヘッドホン「ED-PH0N3S」

− なるほど。中音域ということですと、歪んだギターが刻むバッキングのフレーズなどもその帯域ですね。

スティーブ・ハリス 例えばジェネシスの作品などは今まで何度も聴いているのに、このヘッドホンで聴くと新しいことに気付くんだ。まったく新しいアルバムを聞いているかのように感じられて、非常に興味深いね。

− ヘヴィーメタルやハードロックには、アイアン・メイデンに代表されるNWOBHM(New Wave Of British Heavy Metal)のほかにも様々なジャンルがあります。開発にあたって、そのような点は意識されたりしましたか?

スティーブ・ハリス ジャンルがどうこうではなく、現在の多くのヘッドホンはいわゆるドンシャリで、重低音が重視されすぎている点がポイントだ。そこまで低域を重視しすぎる必要はなく、そこに割くリソースを削って、そのぶんの余裕を中音域に使ってあげることで、いろんなジャンルの音楽がキチンと聴けるようになるのではないかと思ったのさ。

ハウジングやヘッドバンド部に特別デザインを施している

− 開発にあたり、どんな曲をリファレンスに使っていたのですか?

スティーブ・ハリス まだマスタリングさえ済んでいない曲なんだ。まず右チャンネルから最初の楽器が鳴り、続いて左チャンネルから次の楽器、その後にボーカルが入ってくるといった具合に、冒頭の30秒間ですべての要素が聴き分けられる、理想的なトラックがあるんだよ。

− それは興味深いですね。リリースする予定がある曲なのですか?

スティーブ・ハリス いずれリリースするかもしれないが、今のところ具体的な予定はないね。

− 「ED-PH0N3S」を買ったファンはぜひ欲しくなる曲だと思いますよ。

スティーブ・ハリス もちろん今までにリリースしたアイアン・メイデンの曲も製品チェックに使っているよ。最新作「Book Of Souls」なら「Empire Of The Clouds」、そのほかのアルバムなら「Sill Life(Piece of Mind 収録)」や「Sign Of The Cross(Rock In Rio 収録)」などは、この「ED-PH0N3S」で聴くのに特にオススメだ。

<スティーブ・ハリス氏による「ED-PH0N3S」オススメ楽曲>
Still Life (Piece of Mind)
The Reincarnation of Benjamin Breeg (A Matter Of Life And Death)
Sign Of The Cross (Rock In Rio)
Empire Of The Clouds (Book Of Souls)
2 Mins. To Midnight (Powerslave)
Alexander The Great (Somewhere In Time)
No More Lies (Dance Of Death)
Edge Of Darkness (The X Factor)
When The Wild Wind Blows (Final Frontier)
Blood Brothers (Brave New World)
※順不同

次ページ独自アプリを作った背景、そしてハイレゾ配信への想い

1 2 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 レコードの音楽を読み取って光るターンテーブル。オーディオテクニカ「Hotaru」一般販売スタート
2 ダイソンとPORTERがコラボした特別デザインのヘッドホンとショルダーバッグ。全世界380セット限定販売
3 LUMINの進化は終わらない。初のディスクリートDAC搭載「X2」の思想を開発担当者に訊く!
4 Spotif、2025年に最も聴かれた邦楽は「ライラック」。国内外で最も聴かれた楽曲・アーティストの年間ランキング発表
5 DUNU、7ドライバー/トライブリッド構成を採用したイヤホン「DN 142」
6 カセットテープとともに過ごすカフェ「CASSE」。12/17渋谷でグランドオープン
7 Vento、3次元特殊メッシュを採用したハイブリッド拡散パネル「DAP180 / DAP120」
8 AVIOT、最大120時間再生と小型軽量を両立したオンイヤー型Bluetoothヘッドホン「WA-G1」
9 サンワサプライ、省スペース設置できる木製キャビネットのサウンドバー「400-SP120」
10 アイレックス、ALBEDO/AUDIAブランド製品の価格改定を発表。2026年1月1日より
12/5 10:47 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX