KEF「XIO」「LS50 Wireless II」聴き比べレビュー!テレビの音、強化するならサウンドバー? パワードスピーカー?
簡単に両者の製品プロフィールを整理しておこう。
サウンドバーXIOは、Dolby Atmosに対応し、5.1.2chの空間オーディオ再生が可能。
KEFが長年培ってきたHi-Fiオーディオのノウハウと技術をベースに、「ハイフィデリティの民生化」を謳う同ブランド初となるサウンドバーで、品位の高さは一般的なサウンドバーと一線を画す。高級オーディオを想像すると良いだろう。

同ブランドの大きな特徴である、ウーファーとトゥイーターを同軸配置する独自の「Uni-Qドライバー」を搭載し、壁掛け設置も想定した設計になっているのも特徴。
フラットサーフェイスの薄型デザインは、テレビ前に置いても画面を邪魔せず、壁掛けでも画面との繋がりが美しいなど、こだわりが感じられるものだ。

HDMI eARC入力対応によるテレビとの親和性の高さは当然、WiFi接続が可能で各種音楽ストリーミングサービスも楽しめるなど、オーディオとしての機能も充実している。

もう一方のワイヤレスHi-FiスピーカーLS50 Wireless IIは、右と左のスピーカーが一対の伝統的な2chステレオスタイル。
パワードスピーカーで別途アンプを必要としなかったり、Wi-Fiおよび音楽ストリーミング対応など、ユーザーフレンドリーを重視したモデルなので、マニア以外も構える必要は無い。

HDMI eARC入力対応なので、テレビとHDMIケーブル1本で接続し、サウンドバーと同様、画面に映る映像の音は何でも本機から鳴らすことができる。

KEFの特徴である「Uni-Qドライバー」はデザイン面でもアクセントに。音質に特化した2chステレオサウンドが、コンテンツをどのように聴かせるのか楽しみだ。
音質レビュー(1):XIOとLS50 Wireless IIの音はどう違う?
まず映画作品はUHD BD『F1』からクライマックスの最終レースシーン。
XIOはDolby Atmos再生で音場の自然な再現が映像とマッチ。屋外で実況のアナウンスが響き、歓声に取り囲まれる感から空間の広さが把握できる。その中でマシンの前後の移動も立体的に感じられる。
オーバーテイク(追い抜き)する場面はエンジン音が前方から右後ろへと移動する様子が鮮明で軌跡の描写が映像の枠を広げる。センタースピーカーのお蔭でセリフの位置が安定し、分離の良さで聴き取り易いのも好印象。
さらにバータイプながら低域も量感がしつかりと確保されていて、歪の少なさは流石Hi-FiブランドKEFならではと思えるもの。トータルで映画館の雰囲気を思わせる高品位なシネマティックサウンドが楽しめた。
同シーンをLS50 Wireless IIで再生すると、音場が左右にワイドに展開。左右スピーカーが分離しているので、画面サイズや部屋のレイアウトに応じて設置場所を最適化できるのはメリットに感じた。
セリフが明瞭に定位するので、他の音と混ざらずクリア。セリフはインカム経由やアナウンスなどの違いも分かり易く、情報量の多さと描き分けの多彩さで作品に深く引き込まれる。
低域がパワフルで強靭なエンクロージャーに支えられた質感表現の高さも魅力で、「質」の楽しさがある。
