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ブルーレイをHD再生

“ストラーダ史上最上級”の画質はホンモノ? 10V型の大画面カーナビ「CN-F1X10BD」レビュー

公開日 2019/11/04 07:00 会田 肇
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また、CN-F1X10BDはブルーレイディスク(BD)が再生できるドライブを搭載しており、ハイビジョン画質をそのままストレートに楽しめるのも今回の見逃せないトピックだ。

ブルーレイ再生に対応する点も大きな特徴。画面を倒すとスロットインドライブが現れる

実は従来モデルまではBD再生機能は備えていたものの、画質はVGAレベルでの再生となっていた。つまり、本機になって初めてBDならではの高画質をHDでそのまま楽しめるようになったというわけだ。もちろん、VGA画質で記録すれば、より長時間の再生にも対応するため、連ドラの1クールがそのまま続けて楽しめたりもするのは言うまでもない。

加えて、ナビとスマホをHDMI接続することでYouTubeなどの動画を本機のディスプレイ上で楽しめるミラーリングに対応している。さらに市販のリアモニターを接続すれば、ナビからHDMI出力してリアモニターでも楽しむことができる。これを実現すればフロントではナビゲーションを使いながら、後席では好きな映像を楽しみながら移動することが可能となる。家族でのドライブにはぜひ使ってもらいたい機能と言えるだろう。

スマホと接続して映像鑑賞なども楽しめる

音質面での改善も見逃せない。専用設計したパワーアンプを新搭載し、歪率で従来比約2.5倍、チャンネルセパレーションで約2.0倍改善。低音域に締まりが出てメリハリのある音質となり、同時に音の広がりや音像定位を向上させた。また、ハイレゾで一般的なFLAC/WAVフォーマット対応し、最大192kHz/24bitのハイレゾ音源を非圧縮のまま再生できるのは従来通り。高級オーディオに採用される32bit D/Aコンバーターといった多くの高音質パーツを搭載したこともあり、ハイレゾが持つ広帯域のサウンドを余すことなく楽しめそうだ。

オーディオ関連の調整機能も充実

カーナビとしての機能も充実。あおり運転対応も

カーナビの機能面では「安全/安心サポート」に関する機能を高めた。その1つがドライブレコーダーへの対応だ。ストラーダと連携する前後2カメラドライブレコーダー「CA-DR03TD」を別売で用意。車両の前後状態を同時に録画できるほか、走行中に後方映像を新型ストラーダの画面上で表示させることを可能としている。

ストラーダのカーナビと連携できる2カメラ型ドライブレコーダーを別売する

カーナビと連携することでカーナビの大画面でドライブレコーダーの映像をいつでも確認できるのだ。たとえば後方の様子を確認したい時も、画面上のボタンにタッチするだけで即座に捉えた映像を表示。万一のあおり運転にも真っ先に対応できるわけだ。

走行中に後方の様子などを確認可能

安全/安心サポートでは、高速道路や有料道路での逆走検知・警告を強化しているのも見逃せない。まず、SA(サービスエリア)やPA(パーキングエリア)から出発する際は音声と画面表示で注意喚起。それでも逆走を検知した場合は直ちに音声と画面表示で警告してくれる。

特にこの逆走機能では、新たに都市高速でも対応したほか、逆走の起こりやすいSA/PA入口付近でも対応して逆走検知箇所を増加させた。さらにパナソニックが早い段階から対応してきた一時停止や制限速度を知らせる「安全・安心運転サポート」機能を搭載。万一のドライバーのミスを機能面でサポートしてくれるのは嬉しい限りだ。

制限速度などの情報をアナウンスしてくれる

「VICS WIDE」への対応は目的地までの効率の良いルートガイドに欠かせない機能の1つだ。これはFM多重放送によって提供される交通情報ではあるが、伝送容量を2倍にまで高めた “WIDE” に対応することで一般道での旅行時間情報までもサポート。この情報を元に自動で最適なルートを再検索して案内する「スイテルート案内」に対応可能となっている。

大画面の恩恵は映像鑑賞だけでなく、ナビそのものの使いやすさにもつながる

さらに別売のETC2.0(CY-ET2500VD)を組み合わせることで、高速道路ではITSスポットから交通情報を取得することも可能となる。同時に「信号情報活用運転支援システム」に対応可能となり、信号制御と連携した一般道でのスムーズな走行をもたらす。まだ対応する区間は少ないが、先進機能を体験したいならぜひ試してみたい機能とも言える。

ネットワーク接続はスマートフォンとの連携で実現している。スマートフォンとBluetooth接続することで音声認識にも対応し、施設名を告げるだけで目的地を検索。「おなかがすいた」「周辺の観光地」といったフリーワードでの検索も対応することができる。また、Android Autoにも対応しているので、スマートフォン内の音楽やハンズフリーで電話を使いたい時に利用すると便利だろう。もっとも本機を使っている限り、カーナビ機能でAndroid Autoを使うメリットはほぼないと思うが・・・。

その他、使いやすさを実感できるのが「NaviCon」の活用で、スマートフォンのアプリ上から目的地を検索してその位置情報を本機にワンタッチで転送できる。こちらもBluetooth接続が前提だが、対応するアプリは500種類以上もあり、好みのアプリから目的地が探し出せるメリットは大きい。

今回登場した大画面のFシリーズは、特に注目となる最上位のCN-F1X10BDについては10V型大画面を活かす数々の新機能を搭載して大きく進化した。カーナビ界に新たな価値をもたらしてくれるのは間違いない。

一方通行や細かな道が入り組む場所も、ナビに従うことでストレスなくたどり着ける

(会田 肇)

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