アップデートによリさらなる機能追加も

4K&3Dサラウンド時代の理想的なAVアンプ入門機。デノン「AVR-X1600H」レビュー

岩井 喬

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2019年06月20日
デノンのオブジェクトサラウンド対応AVアンプは着々と世代を重ね、低価格帯のモデルにも上位機並みの機能性を落とし込んできている。この度発売される最新モデル「AVR-X1600H」は、まさにその好例となるエントリークラスの7.2ch対応AVアンプだ。

「AVR-X1600H」(59,500円/税別)

前モデル「AVR-X1500H」からD&Mグループ共通のネットワークオーディオ技術「HEOSテクノロジー」や、高さ方向のスピーカーがない環境でも疑似的にイマーシブオーディオが楽しめる「DTS Virtual:X」を継承。さらに今後のファームウェア・アップデートで、DTS Virtual:Xと同じように疑似的なイマーシブ環境を展開できるドルビー系技術「Dolby Atomos Height Virtualizer」も対応予定という。

HEOSやイマーシブオーディオに加え、バーチャルサラウンドまで幅広い機能を網羅

実用最大出力175W(6Ω、1kHz、THD 10%、1ch駆動)の7ch同一構成のディスクリート・パワーアンプや、ドルビーアトモス/DTS:Xへの対応(5:1:2)、MM対応フォノ入力なども継承。ディスクリート・パワーアンプに関してはスペック上の出力は従来と同じ規模である一方、出力段のパワートランジスタのアイドリング電流量を増やすことで高調波歪みを抑制。小音量時における高域の素直な伸びを実現したという。

7chのスピーカーと2台のサブウーファーを接続できるアンプ部

また、このパワートランジスタの温度変化をリアルタイムでモニターすることで、電流リミッター回路を排除し、ピーク電流を強化する取り組みのほか、駆動力を必要とするインピーダンス4Ωのスピーカーへの対応や、マルチチャンネル駆動時の大音量再生でも余裕を持たせる10,000μF×2の電源用大容量カスタムコンデンサーも引き続き導入している。

さらにデジタル電源回路のスイッチング周波数を通常の約2倍から3倍とすることで、スイッチングノイズをより遠い可聴帯域外へシフトさせ、再生音への影響を抑え込んだ。これに当たりデジタル電源用のスイッチングトランスにはシールドプレートを設け、電源回路全体にシールドプレートで覆い、周辺回路への影響も抑えている。

DACチップはAKM製32bit対応チップ「AK4458VN」を引き続き採用。AVR-X1600HではDAC段のポストフィルターに温度変化による抵抗値のばらつきが小さい薄膜抵抗を用いており、これにより電流起因によるノイズや歪を大幅に低減させたという。

プリ部では、フラグシップモデル「AVC-X8500H」でも採用している入力セレクター、ボリューム、出力セレクターをそれぞれに特化させたカスタムデバイスを設け、音質最優先のシンプル&ストレートな配置となるよう信号経路も工夫を凝らしている。従来は電源を共有していたアナログビデオ回路とアナログオーディオ回路を別系統からの供給に改め、微細なオーディオ信号へのケアを行った。

HDMIの最新規格やアプリ、ネットワーク機能も充実

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