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[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域:第225回

ウォークマン「A50」一強体制に終止符? FiiO新エントリーDAP「M6」の総合力を検証!

公開日 2019/02/16 07:00 高橋 敦
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またその「小ささ」には十分な「薄さ」も含まれており、服やカバンの小物入れ的なポケットにもすっぽり収まる。携帯性はトップクラスだ。

滑らかでいて滑りにくく持ちやすい。サンプル品は裏面にもプロテクトシールが貼られていた

再生系操作ボタンは再生・停止、音量+、音量−の3ボタン……スキップがない!?

スタンダードな使い勝手を備えるこのモデルにおいて、珍しく尖っているのはスキップボタンと音量ボタンを統合したことだ。曲送り/曲戻しは、画面点灯中は画面のスキップボタンをタップする。画面消灯中は音量ボタンの長押しで曲送り/戻しが行える。イヤホン側のリモコン、または後述のアプリでも音量調整が可能だ。※記事初出時、「スキップボタンがない」と表記しましたが、これは誤りでした。お詫びして訂正致します。

電源管理やバッテリー周りの使いやすさは特に優秀さが光る部分だ。バッテリーライフは十分に確保されており、充電接続端子も汎用的なUSB-Cなので不便がない。

そして注目は「待機時間:最大26日」というスペック。待機時間とは「電源はオンだけど再生はしてない状態でのバッテリーライフ」だ。これが長いと電源は基本オンのままで大丈夫になる。

充電&PC接続端子は標準的なUSB-C

つまり、「いちいち電源をオンオフしてそのたびにDAPの起動待ちをしなくて済む!聴きたい時にさっと聴き始められるし、聴き終えても電源ボタンを長押ししなくていい!」となり、そういう使い方をしても聴いてない間にバッテリー残量がぐっと減ってしまうなんてことにもならないのだ。聴き始める時もしまう時も気軽で身軽。これも便利ポイントと言えるだろう。

電源周りの設定は「常時電源オン運用」前提での調整をおすすめ

アプリでストリーミング対応!そしてスマホからの操作!

さて、ここまではA50ともおおよそ共通するスタンダードな優秀さの紹介だったが、ここからはこのモデルならではの強みとなる部分。

まずはアプリ対応。といっても何でもインストールできるわけではなく、ホワイトリスト形式で、同社がホワイトリストに登録したアプリのみをインストールできる。システム安定性の確保や、DAPとしての在り方を明確にしておくためといった意図からだろう。

そのホワイトリストに登録されている中で国内ユーザーも要注目なものは、下記6つのアプリだろう。
●Spotify
●Amazon Music
●Deezer
●SoundCloud
●Sony headphones

ストリーミング配信アプリはもちろん無線LANでのネット接続環境下でしか利用できない(編集部注:ただしアプリによってはローカル保存ができるものもあります)が、例えば自宅でBluetoothスピーカーと組み合わせてのストリーミング受信、などの使いどころがあると思う。

アプリアイコンはホーム画面に登録され、表示しきれない分はスワイプスクロールで表示される

なるほどと思わされたのは、ソニーのBluetoothイヤホン&ヘッドホンアプリへの対応。ソニー製品の特にノイズキャンセリングモデルはその分野の最高峰であり魅力的だ。しかしその高機能・多機能をフル活用するには、専用アプリからの設定等も必須。そこを取り込もうというわけだ。

次ページ「FiiO Link」アプリで操作も軽快。音質はハイエンドイヤホンとの相性も◎

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