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<レビュー>JVC「EX-S55」を聴く ー ハイレゾ再生にも対応した“ウッドコーン”最新入門機

山本敦

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2018年01月05日
ロングセラー“ウッドコーンオーディオ”の最新入門機「EX-S55」をレビュー

JVCの“ウッドコーンオーディオ”は、2003年にビクターのブランドから発売された初号機「EX-A1」以来のロングセラーだ。「オーディオも音楽を奏でる楽器である」というフィロソフィーのもとに一貫した進化を続けている。「ウッド=木」の音響特性を熟知したエンジニアたちのこだわりは、コンポーネントを構成するパーツの隅々にまで及ぶ。すべての製品に手を抜くことなく、ベスト・イン・クラスを目指してきた丁寧な仕事に全幅の信頼を寄せるファンも多い。今回レビューするEX-S55は、6万円弱でオールインワンのシステムが揃う最新の入門機だ。

EX-S55

システムは、アンプとプレーヤーを内蔵するセンターユニットと、2本のスピーカーという構成だ。センターユニットは、CD/FMラジオにBluetooth、そしてUSBストレージを接続してのハイレゾ音源ファイルの再生に対応。単体でCDやファイル音源の再生などを手軽に楽しめるように設計されたオールインワンタイプのコンポーネントだが、他社のスピーカーやアンプにつなげる発展性もある。

センターユニットにはウッドコーンオーディオの上位機で得たデジタルアンプのノウハウを注入した。最大出力は25W×2で、組み合わせるスピーカーの実力を余すところなく、かつ効率よく引き出す。筐体を構成するパーツは異種金属を組み合わせて、音質に悪影響を及ぼす不要共振を丁寧に取り除いている。また電源部にも振動対策を徹底したことで、重心が低く高解像で、しかも見晴らしの広いサウンドを実現する。

歴代のウッドコーンオーディオシステムの音を練り上げてきた開発プロセスは、本機のスピーカーシステムのチューニングにも応用されている。8.5cm口径の振動板でフルレンジをカバーするウッドコーンスピーカーは、バスレフ方式のエンクロージャーを採用。バスレフポートの長さをトライ&エラーと試聴の繰り返しにより最適化したことで、クリアでなめらかな低音再生を特徴とする。

さらに不要振動を抑えるため、スピーカーユニットの後部にウッドブロックを配置する独特のアプローチにも、細部にまでこだわりを貫くJVCのエンジニアたちの心意気を感じる。

USBストレージからのハイレゾ再生、Bluetooth再生にも対応

音楽再生はフロントパネルに搭載するUSB-A端子に外付HDDやメモリーなどUSBマスストレージクラスのデバイスをつなぎ、保存したWAV/FLAC形式のハイレゾ、またはWAV/MP3も含む音楽ファイルが聴ける。フロントパネルの液晶表示を見ながら、操作は本体に付属するリモコンでシンプルに行える。

Bluetooth機能も使えば、スマホに保存した音源、またはSpotifyなどの音楽ストリーミングも、ウッドコーンオーディオで高品位にワイヤレス再生できる。NFCによるワンタッチペアリングもサポートした。

センターユニットとスピーカーは筐体の高さサイズを約11cmに揃えているので、部屋のインテリアと違和感なく馴染む。奥行きサイズもアンプが28.9cm、スピーカーが27.7cmとして省スペース設置を重視した。カラーバリエーションはブラックとブラウン。パッケージに付属するスピーカーケーブルで機器どうしをつないですぐに音楽再生を始められる。

■ハイレゾ音源を中心に音質をチェック

今回はUSBメモリーに保存したハイレゾ音源を中心に本機のサウンドをチェックした。

楽器の音色が鮮やかかつ濃密。ステージのリアリティを伝えてくれる

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