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【特別企画】70周年を記念する最新モデル

ハイレゾもドラレコも、いま欲しい機能を網羅。ケンウッドのカーナビ「彩速ナビ Type M」を体験

公開日 2017/12/14 09:30 山之内 正
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運転支援機能の充実やEVの台頭などクルマ自体の進化と同期するように、AVカーナビも着実な進化を遂げている。最近のトレンドではハイレゾ対応やドライブレコーダー対応が話題だが、その2つの動きをけん引してきたのがケンウッドの「彩速ナビ」だ。設立70周年モデルとして今秋登場した“タイプM”シリーズに焦点を合わせ、高機能ナビの最前線を体験してみることにしよう。

ケンウッドの「彩速ナビ Type M」を体験

スマホのような快適なタッチ操作でストレスがない

タイプMはケンウッド設立70周年記念という特別なポジションに登場した最新シリーズで、「MDV-M805L」「MDV-M705W」「MDV-M705」の3機種で構成される。彩速ナビのなかでは2016年末に登場した“タイプZ”の下位モデルという位置付けだが、LDAC対応のBluetooth接続やドライブレコーダーのフロント/リア両対応など最先端の機能を新設し、部分的には上位のタイプZを超えて最新モデルにふさわしい進化を遂げている。

「MDV-M805L」

3機種の主な違いは画面サイズで、M805Lが8インチ、M705WとM705はそれぞれ7インチワイド/7インチのWVGAパネルを採用。7インチと8インチの違いは数字以上に大きく、特に2画面表示や各種情報表示の画面では見やすさに差が出る。その他の機能は3機種でほぼ差はなく、ナビの基本機能はもちろんのこと、ハイレゾ対応やK2テクノロジーも全機種に搭載されている。

「MDV-M705W」

「MDV-M705」

「彩速」の名に違わず鮮明な画面はタッチ操作によるスクロールや地図の縮尺変更などでレスポンスの良さが際立ち、指の動きのままにスムーズに反応する様子は心地よさすら感じるほど。デュアルコアCPUのパワーに加え、地図データの処理アルゴリズムに一日の長を見出すことができた。

最近のナビはスマホやタブレットを意識した操作インターフェースが主流だが、期待通りの反応が返ってくることは意外なほど少なく、そうなるとせっかくの機能を使う機会が減り、既存のダイヤルやボタンの操作に戻ってしまうこともある。彩速ナビのタッチ操作にはそのもどかしさがなく、違和感もない。基本的なことではあるが、その差はかなり大きいと感じる。

スマホのようなレスポンスでタッチ操作できるのは彩速ナビならではの利点だ

さらに、画面左側からのスワイプ操作で呼び出せるINFOウィンドウ、メディアを横断してアルバム一覧やアーティスト一覧を表示するマルチAVブラウザなど、情報画面やAV画面の見やすさとレスポンスの良さも秀逸だ。切り替えが機敏で待たされることがなく、ストレスを感じない操作感を実現している。

INFOウィンドウはスワイプ操作で呼び出すことが可能。表示させたいサイズに留めることができるため視認性が高い

なお、INFOウィンドウには詳細版も用意され、渋滞情報、速度履歴、交差点案内など実用性の高い情報を表示できるので、積極的に活用したい。日常的に使う基本機能が快適に操作できるかどうかは使用感を大きく左右するので、他の製品と比べながらその速さと見やすさを確認しておくことをお薦めする。

渋滞表示など全画面で詳細な情報を映し出せる

これからナビを選ぶ際にぜひ注目して欲しい機能の代表格として、ドライブレコーダーとの連携を挙げておくべきだろう。安全とセキュリティの両面でその重要性が大きな注目を集めているが、カメラがとらえた映像をナビ画面で鮮明に見られるかどうかが、実際の使い勝手を大きく左右する。

同社では高解像度/HDRに対応した単独型のドライブレコーダーを各種販売。2016年度は販売シェア1位となっている

彩速ナビは同社製のナビ連動型ドライブレコーダーと組み合わせることで、フロント/リアの同時録画やバーチャルミラー機能を利用できるようになり、鮮明なナビ画面がリアカメラのモニターに生まれ変わるなど、クルマの運転支援機能を補う役割も担う。カメラにJVCの技術を投入していることもあり、録画映像は鮮明でコントラストが高く、画質の満足度も高い。

彩速ナビの画面にドライブレコーダーの画面を表示。リア用ドライブレコーダーと接続すればバーチャルルームミラーとして機能する

ドライブレコーダーの設定も細かく行える


ドライブレコーダーの画面はINFOウィンドウとして表示も行える

1,920×1,080のフルHD解像度でHDR録画が行えるほか、最大2,304×1,296の解像度に対応する

音作りにこだわるブランドならではのサウンド

AV再生機能は彩速ナビの核になる部分だけに、特に音楽再生については上位のタイプZに迫る性能と機能を盛り込んでいる。本体メモリは16GBだが、USBメモリとSDカードに加えてBluetooth接続をサポートし、特に後者は新たにLDAC対応を果たして無線接続時の音質改善を図ったことが注目される。あとで紹介するように音質メリットは明らかなので、対応プレーヤーを持っているなら本機を選ぶ大きな理由になりそうだ。

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