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【特別企画】新ミドルクラスモデルの音質と使い勝手をチェック

コウォン「PLENUE R」を聴く。ハイレゾプレーヤー激戦区に登場した注目機の実力は?

2017/09/28 山本 敦
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現在はフラグシップの「PLENUE S」から、AKMの高音質DAC「AK4497EQ」を搭載した「PLENUE 2」まで多彩なラインナップを揃えている。シリーズの中でもスタンダードクラスに位置づけられるPLENUE Rは安定した実力に定評のあるTIのハイエンドDAC「PCM5242」を乗せて、ブランドが理想とする高S/N、低歪み、精緻なサウンドを徹底的に追求した。

ハイレゾ再生は192kHz/24bitまでネイティブでサポートするほか、DSD形式のファイルは最大5.6MHzまでリニアPCM変換で再生して楽しめる。DXD形式の場合も1/2サンプリング再生で対応する。本体天面の電源ボタン周囲に配置したLEDが、24bitの音源は赤紫色に、DSD/DXD音源は黄色に、そして16bit音源ではブルーに再生中点灯するギミックも採用した。

電源ボタンのLEDが光って電源オンなどの状態や再生中楽曲の形式などを案内

先述のTI製高性能DACチップのほかにも、同じTI製のパワフルなオーディオ・オペアンプIC「SoundPlus」、ジッターノイズを押さえたクリーンで安定したサウンドを実現するTCXO発振器などの搭載により、最新モデルのPLENUE Rも歴代シリーズが目指してきた究極にピュアなハイレゾ再生を実現している。

側面に再生/停止や音量調整ボタンを装備

無駄な色付けを徹底的に廃した音づくりをベースにしながら、MP3プレーヤーの時代から独自にノウハウを積み上げてきたコウォンが誇るオーディオエフェクト「JetEffect 7&BBE+」により、様々なサウンドが楽しく聴ける機能も盛り込んだ。さらに4種類のDACフィルターを切り替えながら好みのサウンドにカスタマイズもできる。

独自の「JetEffect」を始めとする多様な機能を備え音質を自分好みにカスタマイズできる

■シリーズ初のBluetooth対応。操作性も良好

本体前面の3.7インチ有機ELディスプレイと側面の物理ボタンによる直感的な操作性を実現。独自開発のOSにデュアルコアCPUを組み合わせたキビキビと動くユーザーインターフェースが心地よい。

片手持ちでもサクサクと操作できるコンパクトサイズのボディに、128GB内蔵ストレージと1基のmicroSDスロットを搭載。大容量のハイレゾ音源をたっぷり持ち歩ける。本体のフレームには剛性の高いアルミニウム素材だ。

microSDスロット

外部機器との接続には光デジタル出力を使ってハイレゾ対応のポタアンにもつなげるほか、PLENUE R本体に搭載するUSB-DAC機能を活用すれば、PCにつないで音楽ストリーミングのコンテンツもいい音で楽しめる。

さらに注目したいポイントは、PLENUEシリーズとしてはじめてBluetooth機能を内蔵したこと。音質に定評のあるオーディオコーデックのaptXもサポートしている。

■試聴:「スケールの大きな音場を描き出す」「バランス接続でピアノの中高域がさらに艶っぽく」

それではPLENUE Rの音質をチェックしていこう。本機の大きな特長であるバランス接続のサウンドを確かめるため、AKGのイヤホン「N30」と2.5mm端子のバランス接続用リケーブル「CN120-2.5」をリファレンスに揃えた。

次ページ「ライブ会場でしか体験できないような臨場感を引き出す」

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