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【特別企画】3モデルそれぞれの魅力を徹底解説

JVC “CLASS-S”に新星「WOOD inner」3機種が登場! 注目イヤホンの実力に野村ケンジが迫る!!

2016/12/09 野村ケンジ
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独自の薄膜加工技術によって作り上げられたウッドドーム振動板を採用し、振動板の内側にウッドプレートを設置するなどの細やかな音質調整を行い、さらに筐体はウッドと真鍮などの金属を組み合わせて活用することで美しく自然な響きを作り出そうとする部分は同じだ。


木の音質的特徴を活かしたウッドドーム振動板を採用
しかしながら、ウッドドーム振動板の厚みが従来の80μmから50μmに薄型化してレスポンスが大幅に向上していたり、「WOOD 01 inner」の筐体には、木や真鍮に加えてステンレスやアルミなども組み合わせることで不要な振動をコントロールして美しい響きを引き出す「トリプルメタルハーモナイザー」を採用。


ウッドシートを従来よりさらに薄くすることに成功
さらに、スパイラルドッドイヤーピース(内側にディンプルを配置することで音質を向上させている人気のイヤーピース)の技術を応用し、ユニット前面のパーツにドット配置することで音質を向上させる「アコースティックピュリファイアー」を新採用するなど、技術面や音質チューニングでの追い込みなどの進化はかなり推し進められている印象だ。


WOOD 01 innerの筐体構造。それぞれに音質向上のための工夫を凝らした様々なパーツを組み合わせている
■3モデルの技術的差異 − ドライバー口径や筐体パーツ構成

次は気になる各モデルの違いについて触れておこう。先にも紹介したとおり、「WOOD 01 inner」は11mm口径の、「WOOD 02 inner」「WOOD 03 inner」には10mm口径の新ウッドドームユニットが搭載されている。

ケーブルはスタンダードの「WOOD 03 inner」が直出しケーブル。「WOOD 01 inner」と「WOOD 02 inner」はMMCXコネクタの着脱式ケーブルが採用され、別売のケーブル「CN-HM01MB」とヘッドホンアンプ「SU-AX01」などを活用することでバランス・ヘッドホン出力によるさらなる高音質を追求することができる。


WOOD 01 innerとWOOD 02 innerはリケーブルに対応
筐体は3モデルとも真鍮製ハウジングを採用しつつ、モデルごとに異なるパーツ構成。木+アルミの「WOOD 03 inner」に対して、「WOOD 02 inner」には真鍮のリングが追加され、「WOOD 01 inner」ではリングがステンレスになったうえ前後2つ使われて「トリプルメタルハーモナイザー」となる。

なお、好評の「スパイラルドットイヤーピース」は引き続き採用。サイズはS、MS、M、ML、Lの5タイプが付属する。また、「WOOD 01 inner」のみ低反発ウレタン製のイヤーピース(M、Lの2サイズ)も付属している。

加えて、上質さをコンセプトにする“CLASS-S”に属するだけあって、中箱や付属品にもこだわりが見える。しっかりした質感の中箱を開けるとCLASS-Sの“Sマーク”が目に飛び込んでくる。そして丁寧にヘッドホンを収納できそうな、上質さを感じさせるキャリングケースが付属されている。


プラグはWOOD 01 innerがストレートタイプで、 WOOD 02 innerとWOOD 03 innerがL型

キャリングケースにはCLASS-Sのロゴを刻印
■試聴:WOOD innerシリーズの音に触れる

さて、ここからは実際のサウンドについてレビューしていこう。まずはスタンダードモデルの「WOOD 03 inner」から。なお、プレーヤーはQUESTYLE「QP1R」を組み合わせている。

次ページWOOD 01 innerは『完璧、といいたくなるほどの出来の良さ』

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