Technics Digital Linkなど先端技術の効果も検証

新生Technicsのフラグシップ「Referenceシリーズ」を山之内正が聴く

山之内 正

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2014年11月28日
Referenceシリーズ(以下R1シリーズ)はテクニクス(公式サイト)のブランド復活を担うキープロダクツで、コントローラ機能を内蔵したネットワークオーディオプレーヤー「SU-R1」、パワーアンプ「SE-R1」、フロア型スピーカー「SB-R1」の3機種で構成される。

R1シリーズのラインナップ。ネットワークオーディオコントロールプレーヤー「SU-R1」¥838,000(税抜)、パワーアンプ「SE-R1」¥1,580,000(税抜)、スピーカーシステム「SB-R1」¥1,348,000(1本/税抜)

普通のオーディオシステムとは少し違う構成に見えるが、プレーヤーにプリ機能を積む例は最近は珍しくない。むしろR1シリーズで最も注目すべきは、SU-R1とSE-R1の間の信号伝送に新開発の「Technics Digital Link」を採用したことだ。

最先端のジッター低減技術を導入したデジタル伝送方式「Technics Digital Link」

この独自インターフェースは音楽信号をデジタルで伝送するだけでなく、SU-R1側で操作したボリュームの情報もデジタルで送受信する点に大きな特徴がある。つまり、プリアンプとはいってもSU-R1には音量調整回路はなく、実際のボリューム回路はパワーアンプ側に内蔵されている。なお、SU-R1にはバーブラウンDACが搭載され、高品位なアナログ出力も装備されているが、これらは全て固定出力であり、ボリュームコントロールは効かない。既存のアナログシステムにSU-R1をインストールする場合には注意が必要だ。

「Technics Digital Link」の伝送イメージ。プリ・パワー間で理想的なデジタル信号伝送を行う

SE-R1はPWM方式のデジタルアンプを採用しており、Technics Digital Linkを介して伝送されたデジタル信号はPWM方式へのD/D変換を経て増幅されることになる。音量調整はそのPWM変換の直前の段階で行われる仕組みだ。アナログ回路につきまとう歪みやノイズによる音質劣化を回避する最良の方法はプレーヤーからパワーアンプまで伝送経路と信号処理をフルデジタル化することで、SU-R1とSE-R1の狙いはまさにそこにある。

SE-R1は、高精度なジッター削減回路とPWM変換回路を含むフルデジタルアンプ「JENO Engine」を搭載する

なお、Technics Digital Linkは左右独立して2本のLANケーブルで伝送するため、チャンネル間の干渉を抑える効果も大きい。SU-R1とSE-R1が2本のケーブルでつながっているので一見するとアナログ接続に見えるが、実は最先端のジッター低減技術を導入した完全なデジタル伝送が行われているのだ。

R1シリーズのサウンドに耳を傾ける山之内正氏

パワーアンプとスピーカー間はもちろんアナログ伝送になるが、実はそこにも新しい工夫が盛り込まれている。スピーカーのインピーダンス変動に伴う位相と振幅の変化をアンプ側であらかじめ補正して平坦化するLAPC技術がそれで、R1シリーズのスピーカーシステムであるSB-R1はもちろんのこと、SE-R1と組み合わせるさまざまなスピーカーから本来の性能を引き出す効果が期待できる。

R1シリーズ・フルシステムで音質を確認する

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