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<安蔵靖志のAV調査隊>第1回

4Kカメラ、買うならどっち? ソニー“HandyCam”「FDR-AX100」VS パナソニック“LUMIX”「DMC-GH4」

2014/05/22 安蔵靖志
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■筆者が買うなら・・・「LUMIX GH4」

今回テストした結果、撮影時の使い勝手や画質面で、全体的にハンディカムAX100の方が上回っていると感じた。しかし、どちらか1台を買うとなったら、筆者はLUMIX GH4の方を選ぶ。

安蔵氏が「自分がもし1台だけ買うなら」と挙げたのは、LUMIX GH4だった

その理由はLUMIXのコストパフォーマンスの高さだ。

ハンディカムの実勢価格は22万6000円。もちろん静止画も撮影できるが、基本的な機能は「4K動画の撮影」だ。一方、LUMIX GH4 レンズキットの実勢価格は24万3850円。画質は若干ハンディカムの方が上だし、ズームリングも回しづらい。しかしメインの機能は4K動画撮影ではなく、あくまでも静止画撮影だ。高画質の静止画を撮影できるだけでなく、高画質な4K動画を撮影できるというのは魅力的に感じる。

4Kビデオカメラのとしての完成度は圧倒的なハンディカム

LUMIX GH4の価格帯は、デジタル一眼カメラの中では中級機クラスだ。その割には質感がそれほど高くなく、ややコスト重視の感が気になった。とはいえ、4K動画撮影専門機であるハンディカムに肉薄する動画を撮影できる“プラスα”はかなり魅力的だ。

これから子供が生まれるという人、子供が幼稚園に入園、もしくは小学校に入学したばかりという人など、「今ビデオカメラを買うなら4Kがいいのか、それともフルHDでいいのか」と迷う人は多いことだろう。フルHDならかなり小型で機動性の高いモデルが増えているが、せっかくの子供の成長を、今さらフルHDで記録するのももったいない。とはいえ、ハンディカムは大きくて重く、気軽に撮影するのには向いていない。

もちろんLUMIXも大きくて重いが、こちらはデジタル一眼なので、使える範囲がかなり広い。レンズキットを購入して普段はそちらを使いながら、ここぞというイベント撮影時には別途45-175mmの電動望遠ズームレンズを使うという手もある。いろんなシーンで使えるというパフォーマンスの高さがLUMIXの魅力だ。

画質的にはアドバンテージを感じたハンディカムだが、静止画撮影の使い勝手についてはLUMIXに遠く及ばない。例えば運動会で静止画も動画も1台で撮りたいという場合、ハンディカムでは静止画のシャッターチャンスを逃してしまうことが多くなるだろう。

すでにデジタル一眼を持っていて、4K動画が撮影できるカメラが欲しいというのであれば、ハンディカムはかなり良い選択肢になるのは間違いない。LUMIXの「オールインワンの魅力」を取るか、ハンディカムのある種「職人的な魅力」を取るか。そのあたりはユーザーの好みで選ぶといいだろう。

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