「最高画質」をめざしたHX900の実力とは

3Dだけでなく2D画質の進化にも注目! 折原一也の新“BRAVIA”ファーストインプレッション

折原一也

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2010年03月09日
ソニー“BRAVIA”の、3D対応モデルを中心とした新モデルが発表された。3D対応モデルの国内向けラインナップは、1月のInternational CESで北米向けに発表されたものとほぼ共通で、最上位のHX900シリーズとミドルレンジのHX800シリーズがオプションで3D対応、Wi-Fi内蔵オールインワンモデルという位置づけのLX900シリーズがメガネも標準で添付した3D内蔵モデルである。

今回は試作機のデモ映像を視聴した印象を、ファーストインプレッションとしてお届けしたい。

■ようやく登場したXR1の後継機、HX900シリーズ

52/46V型で登場したHX900シリーズは、2008年冬に登場したLEDバックライト・エリア駆動対応のXR1シリーズ以来となる、「最高画質」を目指したフラグシップモデルだ。

HX900シリーズ

今回発表された新モデルの中で唯一となる直下型LEDエリア駆動を搭載、厳密には「インテリジェントダイナミックLED」と呼ばれる、LEDを横に倒したモジュールを組み込んだ方式を採用している。また、液晶パネル部と前面のガラス板との間に特殊樹脂を挟み込んだ「オプティコントラストパネル」搭載により、従来の液晶テレビで見られた、ガラス一枚の奥に映像が見えるような違和感がなく、映像がパネル前面に、フラットに浮き上がるように見える。

デモ映像による視聴を行ったところ、直下型LEDの実力を発揮した引き締まる黒、輝くような力強い明部による強烈なコントラスト感と、まさにXR1の再来と言える画質である。

XR1との違いはパネル前面の処理がクリアとなって映像光がストレートに出てくるため、画素一つ一つのボヤケを取り払うような鮮明さを同時に備えた点にある。

さらに、HX900シリーズには新開発の「インテリジェント高画質回路」を採用。中でも模様、輪郭、コントラスト、色再現を独立してコントロールする「インテリジェントイメージエンハンサー」の働きにより、HD解像度の画質をさらに先鋭感ある映像に作り替えている。

機能の働きとしては同社のBDレコーダーの高画質回路”CREAS”とねらいが似た印象で、若干癖はあるものの、先鋭感と立体感のある映像表現は、かつてのDRC-MF以上に効果的に働いていた。さらに「モーションフロープロ240Hz」による残像軽減も著しく、ほとんど残像感を感じられないレベルに達している。

■最上位機でないHX800シリーズの画質にも感心

HX900シリーズの陰に隠れてしまいがちだが、46/40V型を展開するHX800シリーズは、LEDエッジライトでありながらエリア駆動を実現している。直下型のHX900シリーズとの大きな違いはエリア分割数が少ない(数は非公表)ことで、実際に同一の映像をHX900シリーズと見比べると、エリア駆動の弊害である、明部に引っ張られて黒が沈みきらない箇所が現れやすい。

HX800シリーズ

もっとも、昨年来のテレビのトレンドでもある「クリアブラックパネル」採用もあって、黒の締まり自体は十分にLEDエリア駆動と主張できるレベルで、従来機種とは一線を画す。HX800シリーズはBRAVIAラインナップのなかで従来のF5/W5に相当するとのことだが、最上位ではないミドルハイクラスの液晶テレビとしては、相当に高画質と評価できる仕上がりとなっている。

3D内蔵モデルのLX900シリーズは、エッジライトのLEDでエリア駆動ではないが「オプティコントラストパネル」搭載という、画質的には中間的な位置づけにある。実際の画質はHX900/HX800シリーズと比較すると、エリア駆動ではない分だけコントラスト感は劣る。視聴した暗部中心のデモソースでは、黒方向より白ピークの方にその影響が感じられた。

LX900シリーズ

薄型テレビでは3Dばかりが話題を独占しがちだが、今年の液晶テレビ全体のトレンドである、LEDバックライトによる高画質化も順調に進んでいる。ライバルのPDP陣営のクオリティ向上も目覚ましいだけに、まさに好敵手の登場といったところだろう。

気になる3D表示のクオリティは?

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