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「エヴァ」「おそ松さん」「夏をやりなおす」3作品

劇場の5.1ch音響でVRを楽しむ「映画館でVR!」7月2日開始。発表会でSTU48が先行体験

2018/06/26 編集部:小野佳希
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なお、上映作品はHMDを通して鑑賞することがメインで、ゲームのようにコントローラーを持って操作するような内容ではない。「我々では『VR映画』とあえて名付けているのだが、それは、物語のなかに入るという体験を重視しているからだ。そのためコントローラーを使うなどのアクションを排して、なるべく物語に入っていただくことを重視した」という。

また、本事業は3社にとどまるものではなく、コンテンツ制作者、コンテンツホルダー、劇場、映画館以外でも、多人数でのVR同時鑑賞を検討している企業や団体を広く募っている。3社では本事業を、VR映画を消費者に届けるプラットフォームとして機能させることを目指しているという。

■『映画館でしか味わえない体験』を

東映の村松秀信氏は、「アバター」で3D映画がメジャーになった一方で、近年は3D映画が頭打ちになっていること、また4DやIMAXが好評でスクリーン数が順調に拡大を続けているが、他方では自宅やスマホでも手軽に映像作品を楽しめる時代になっていることなどに言及。

東映 取締役企画調整部長 村松秀信氏

「いま、お客様は映画館でしか味わえない体験を求めて劇場に足を運んでくれている」とし、その新しい形としてVR映画を提案することで「映画館に訪れていただくバリューをより高めたい」と、狙いを語った。

映画業界の市場推移データも紹介

そして劇場映画だけでなく、「相棒」などのテレビ映画、スーパー戦隊シリーズや仮面ライダーシリーズといった特撮作品、プリキュアシリーズやドラゴンボール、ワンピースといったアニメ作品まで、豊富なIP(Intellectual Property/知的財産)を持つことが東映の強みだと紹介。「いまはVRは30分程度が限界。将来的には全体で1時間30分〜2時間の作品のなかの30分をVRパートにするなどの試みも検討していきたい」とした。

VAIOの赤羽良介氏は、「非日常の世界に、自分だけでなく周りの人も一緒にいる」と、劇場における多人数同時VR体験が持つ魅力を説明。現在のBD/DVDビジネスのように、劇場公開終了後に配信などでコンテンツ販売を行うかについて「現時点では考えていないが将来的には十分ありえるだろう」とも語った。

VAIO 執行役員副社長 赤羽良介氏

■STU48がVR映画を先行体験

そして、発表会ではSTU48の石田みなみさん、今村美月さん、田中皓子さん、土路生優里さん、薮下楓さんが本システムで「夏をやりなおす」上映を先行体験。

STU48から5人のメンバーが参加

「空や校庭、掃除用具入れにあるほうきなど、描写がリアルで本当に教室にいるみたいだった」「VRは登場人物と目線が合うからドキドキする(笑)」「普通の映画だったら怖いシーンは横を向いて情報をシャットダウンできるけど、VRはそれができないので本当に怖かった」「一緒にいる人の悲鳴が聴こえるのもよかった」など、それぞれが作品の魅力を味わえたと語った。

本気で怖がるシーンも

また、「自分が物語の主人公になった気分になれる。映画好きはもちろん、あまり映画を見たことがない人にもおすすめ。ろうにゃくなんにょ…って言えてませんけど(笑)、老若男女、多くの人に楽しんでもらいたいと感じた」とコメントしたり、「STU48は船上での活動も予定しているので、その揺れも体験してもらえるVR作品だったり、ライブ会場より近い距離でファンの皆さんと会えるような作品があっても楽しいのではないか」など、今後のアイデアを披露する一幕もあった。

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