HOME > ニュース > <IFA>オンキヨー&パイオニアの新ハイレゾDAPや各社の注目ヘッドホンを一斉試聴!

AKG「N90Q」やテクニクスのヘッドホンなど

<IFA>オンキヨー&パイオニアの新ハイレゾDAPや各社の注目ヘッドホンを一斉試聴!

公開日 2015/09/08 10:48 山本 敦
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

■RHAから超ハイCPのイヤホン「S500i」

日本国内ではナイコムが取り扱うスコットランドのイヤホンブランド「RHA」のブースに、ダイナミック型のエントリーモデルとなるイヤホン「S500i」が出展されている。

RHA「S500i」

本機はRHAが独自に開発したマイクロダイナミックドライバー「model 140.1」を搭載。ハウジングはアルミニウム製で、軽量かつ剛性高く仕上げている。ケーブルのインラインにiOS対応の3ボタンマイク付コントローラーも搭載。マイク無しの「S500」も発売される。価格はマイク無しのモデルで39ユーロ(5,000円台半ば)になるというが、本機の実力を試してみた。

Michael Jacksonの『Love Never Felt So Good』では太くタイトなベースラインを再現。ボーカルのハイトーンが伸びやかで、余韻の消え入り際の階調感もきめ細かく再現する。高い明瞭度と解像感を備えながら、ミッドレンジを中心に力強い音をぶつけてくるようなアタックの手応えがとても気持ちいい。色づけのないナチュラルなバランスと音楽的な力強さのバランスが絶妙だ。このパフォーマンスで、本当にこの価格で販売するのか。ブースのスタッフに思わず繰り返し聞いてしまった。驚くべきハイCPイヤホンだ。

■番外編:マーシャルのハイレゾスマホ「London」を聴いてみた

IFA2015には今年もZound Industries社が出展。同社が取り扱うMarshallブランドから初めて登場したスマホ「London」を出展している。本機のデザインは既にフォトレポートで詳しくお伝えしている通りだ。

Marshall「London」

筆者が同社のブースを訪れた際には、Londonは試聴できるものの展示器具にがっちりと固定されていて手に取ることはできなかった。今年のIFAでは展示品の盗難が頻発しているらしく、大きな展示ブースを構えるメーカーはガードマンを配備するなど対策を図っている。数年前まではここまで会場の雰囲気がピリピリしていることはなかったように思う。イベントが大きくなってくると、一方で色々難しい問題も発生してくるものだ。

Londonは最大48kHz/24bitの音楽ファイルが再生できるスマートフォンだ。本体には2つのヘッドホン端子が搭載されているが、片方をオーディオ入力に割り当てることができ、入力音声をモニタリングしながらアプリで24bitのデジタル録音も楽しめる。マーシャルのギターアンプを模したデザインはシボ加工のラバーテクスチャーがスタイリッシュ。今までは発表時の写真しか見たことがなかったが、本物は予想を超えるクールなルックスで、思わず欲しくなってくる。残念なことに購入窓口はオンラインのみで、日本からは買うことができない。仕方ないので音質だけでも展示機で確認しておこう。

持参したMomentum In-Earで試聴した。曲はThe Rolling Stonesの『Brown Sugar』。煌びやかな高域と、クリアなミッドレンジ。立体的なボーカルの出方が心地良いが、低域が若干ブーミーで他の帯域をマスクしてしまう。イコライザーを「Flat」にして聴いても傾向は同じ。どうやら基本的な音づくりによるものらしい。ブランドが掲げる「いい音」の方向性は、メリハリをハッキリさせるという点に力を注いでいるようだ。

(山本敦)

前へ 1 2 3 4 5

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE