スーパーハイビジョンは幅広い技術を披露

NHK「技研公開2011」にスーパーハイビジョン・裸眼3D・「感動メーター」など注目展示多数

ファイル・ウェブ編集部

前のページ 1 2 3 次のページ

2011年05月24日

■4Kコンテンツの3Dや4K単板カメラによる“立体双眼鏡”

NHK技術の活用と実用化開発の紹介を行うコーナーの一角には、4Kコンテンツの活用例を展示。4Kカメラ1台でヘリコプターから横方向に空撮した映像の、異なるフレームを左右の映像として3D化した映像を見ることができる。

4K映像を3D化したものをデモ

また、数メートル離して設置した2台の4Kカメラで中継している3D映像を手元でコントロールできる“立体双眼鏡システム”も展示。手元のコントローラーによって技研ビルの屋上に設置された4Kカメラをズーム/パン/チルトさせるデモを体験できる。

“立体双眼鏡システム”の画面

十字キーでパンなどのカメラ操作、画面に表示された枠の色と同じ色のボタンを押すことでその箇所がズームアップされる仕組みになっている

■進化したインテグラル立体テレビ

NHKとJVC・ケンウッド・ホールディングスが共同開発している、裸眼立体視が可能な「インテグラル立体テレビ」。奥行き感の大幅な向上に成功したと先日発表された(関連ニュース)実物を体験できる。

インテグラル立体テレビの映像

本機では、フル解像度スーパーハイビジョンの用の映像素子に画素ずらし技術を適用した、走査線8,000本級映像に、歪み補正や空間高域成分補償など立体像を見やすくするための信号処理を組み合わせてボヤけを改善。画質を向上させている。

画素ずらし技術の原理解説

また、多視点映像から被写体の3次元モデルを生成し、そのモデルを3DCGの背景と合成してインテグラル立体コンテンツを生成する技術も開発。ブースでは「どーもくん」などの着ぐるみを3Dモデル化してのデモを見ることができる。

「どーもくん」などのキャラクターは実写で背景のみがCG。3Dなので自由に視点を変更することができる

■超解像や映像先鋭化技術も

家庭用テレビへの搭載も盛んになってきた超解像技術。今回のイベントでは超解像を利用した業務用の画像復元型エンコード技術を提案している。

こちらは将来の超高精細映像のエンコードを目指したもの。背景の空など情報の少ない部分や人物など情報の多い部分を伝送帯域や絵柄に応じて画像を縮小変換してからAVC/H.264のような従来型のエンコードを行い、複合後に超解像によって画像を復元するという。

今回提案している超解像技術の解説

この方式では、画像を縮小する際にどんな処理を行ったかなどの補助情報も送信し、超解像復元の際にその情報を利用するため、より高画質化が期待できる。

また上記とは別の映像高精細化技術も展示。人間の視覚特性モデルを利用した「Wavelet解析」による画像の方向性補間により、高精細に映像を拡大させる研究だ。

映像高精細化技術の原理イメージ

同技術では、例えばハイスピード撮影で粗くなった映像をHDTVクラスに高精細化したり、HDTVを4K映像に高精細化させるなどといった応用が考えられる。また、過去のアーカイブコンテンツをクリアにリフレッシュさせることも狙っているという。

■フレキシブル有機ELディスプレイは画質が向上

前回(関連ニュース)も展示されていたフレキシブル有機ELディスプレイは、パネルの制作行程を改良したことにより画素欠陥を低減させた。

フレキシブル有機ELディスプレイ

こちらでは、金属材料、パターン、行程を検討。5インチでQVGA解像度のディスプレイパネルの表示欠陥を低減。また、有機TFT内に用いる塗布系高分子絶縁膜の形成行程や厚みを最適化し、表示動作の均一性や安定性も高めている。さらに発光材料も改良。また高効率な有機EL素子も試作した。

画素の拡大図

音の違いによる感動を数値化する「感動モニター」

前のページ 1 2 3 次のページ

関連リンク

関連記事