再生の純度・精度・ダイナミクスを追求

Boulder、新開発バイアスシステム採用したシリーズ初のモノラルパワーアンプ「1151」

公開日 2025/03/06 14:41 編集部:松原ひな子
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アクシスは、Boulder(ボルダー)ブランドから、モノラルパワーアンプ「1151」を、本日3月6日より発売する。価格は10,780,000円(ペア/税込)。

「1151」(ペア)
 
1151は同ブランドの中心に位置付けられる “1100シリーズ”  初のモノラルアンプとしてラインナップされるモデル。伝統のバランス・ディファレンシャル回路構成を継承しつつ、1年かけて再設計したという新しいバイアスシステムを備える出力ステージ「Smart Current output stage」を搭載。小型軽量ながら、高純度かつ高い駆動力を実現するとした。

定格出力は8Ω/4Ω/2Ω負荷に対し、それぞれ250Wを確保。さらに最大出力は350W(8Ω)/600W(4Ω)/750W(2Ω)を実現し、低能率スピーカーを容易に駆動できる強力な出力を備える。

内部イメージ。「Smart Current output stage」を新搭載

入出力回路は完全バランスの構成を採用して、ノイズを極限まで抑制。増幅段は他の1100シリーズ製品と同様の2ステージ構成で、電圧ゲインの大半を最初のステージで賄う設計となっている。さらに出力ステージで極力ゲインを抑える回路方式を採用することで、低歪みの高電流をスピーカーに供給するとした。

出力ステージには新開発の自動バイアスシステムを備えた「Smart Current output stage」を搭載。新しいバイアスシステムは、従来の「スライディングAバイアス」方式をさらに進化させたシステムで、スピーカーの消費電流を継続的に監視し、必要に応じてバイアスの自動調整を行う。

さらに新しいバイアスシステムは、トリミングポテンショメーター調整による不安定要素を排除し、クロスオーバー歪みをほぼ0に抑制。加えて無駄な熱の発生を防ぎながらパワートランジスタの安全動作領域(SOA)を維持し、クラスA動作領域の安定化を図るとしている。

モノラル・ペアにはステレオパワーアンプ「1160」を超える40個の出力トランジスターを搭載。加えて12個の平滑コンデンサーを通して、強力なトロイダルトランスと整流素子が生み出す大電流を供給する。発熱を効果的に分散して、ディテールとクリアネスを損なうことなく、さまざまな負荷に対して安定した高出力を実現する出力ステージ設計とした。

新しいバイアスシステムとバランス回路構成によって、小音量時でも極めて高いS/N比と、精緻な音の表現力を発揮するほか、低出力インピーダンスとの相乗効果によって、音楽再生の瞬発力、スピード感、明瞭度、ダイナミクスを高めたとアピールする。

ほか、急激なピーク電力を安全に出力しつつ、スピーカーケーブルのショートや接続機器の故障が発生した際に、アンプの出力段を即座にシャットダウンして機器を保護する高度な保護回路を搭載している。

入力端子は3pinバランス端子(XLR)×2基(2番ホット/3番コールド/1番グランド)を装備。スピーカー出力端子は6mm蝶ネジタイプ(スペードラグ対応)×2基を備え、バイワイヤー対応の高電流大型端子を採用する。

背面端子。バイワイヤー接続に対応

筐体の設計、機械加工、組み立てはコロラド州ルイビルにある同ブランドの専用施設にて、一貫して行っている。ソリッドアルミニウムビレット素材に精密な加工を施して、最適な放熱を実現するヒートシンクや筐体を実現するとした。

フロントパネルにはシリーズの他製品と同様に、ロッキー山脈ラッグスタッフマウンテン周辺の地図の等高線をデザインとして刻印。脚部には制振性に優れた特殊素材を積層したダンピング材を採用し、不要な振動を抑制する。

パフォーマンスに優れていながら、プリアンプ「1110」と同じ設置面積、ステレオパワーアンプ「1161」と同じ体積というコンパクトな設計、ならびに洗練されたスパルタンなデザインが特徴としている。外形寸法は457W×183H×417Dmm、質量は24.5kg。

フロントパネルのデザインはシリーズで統一
周波数特性は20Hz - 20kHz(+0.00、-0.04 dB)/0.015z - 150kHz(-3dB)、ゲインは26dB、入力インピーダンスは200kΩ/100kΩ(バランス/アンバランス)。THDは250W(8Ω)で0.002%、0.01%(20kHz)、250W(4Ω)で0.002%、0.01%(20kHz)250W(2Ω)で0.003%、0.02%(20kHz)。

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