PR「Feel Records 京都はなれ店」の畳の間リスニングルームで開催
レコードプロレス in 京都!エアータイトの真空管アンプがロックをぶちかます!
AIR TIGHT(エアータイト)のアンプで“ロック聴きまくり”企画、今回はなんと京都に出張! レコード針メーカーとして世界中のカートリッジブランドに輸出を行っているJICOが、昨年春、レコード針専門店「Feel Records 京都はなれ店」をオープンした。今回は「はなれ」の2階にある畳の間リスニングルームをお借りして、“レコードプロレス”第四戦開幕!
エイ・アンド・エムの社長、三浦裕さんから「またうちのアンプを使ってレコードの掛け合いでもやりませんか」と連絡が入った。
これはもうすでに3回やっている。最初が2022年。大久保にあった「サブマリンレコーズ&カフェ」にて。そしてその翌年から2年連続で「東京インターナショナルオーディオショウ」の同社ブースで来場者を前にしてやらせてもらった。
特に事前の打ち合わせもなく、持参したレコードを1人がかけて、それについて軽く喋り、相手がまた同じことを繰り返す。実に単純なことを繰り返すわけだが、やっているほうは意外とハラハラしている。その場に漂う微妙な雰囲気、気配を瞬時に察知して選盤しないと変なことになってしまう。
だってそうでしょう。三浦さんがエアロスミスの「バック・イン・ザ・サドル」で派手なロックをドカーンとぶちかましたとする。その後に「五輪真弓の『素敵な日曜日』、僕はこれ大好きなんですよ」とやったら、確かに本当に大好きな曲ではあるけれど、その場にいる人にしてみたらこれはいったいどういう流れなんだときょとんとしてしまう。果たして2人でやる意味はあるのかと思うだろう。
少なくとも「お、エアロで来ましたか、ならこっちはキッスでいきますよ」と王道アメリカンロックで繋げるとか「『バック・イン・ザ・サドル』ならビートルズの『バック・イン・ザ・U.S.S.R.』がうまい具合にありました」と駄洒落でかわすとかで話の接穂を大事にするのがルールってもんだろう。
相手がレコードをかけてきたら、しっかりそれを食らって逆にレコードをかけかえす。前文の「レコード」の部分を「技」と置き換えて読んでもらいたい。そう、僕はこの行為を密かにレコードプロレスと呼んでいる。
思い起こせば、レコードプロレスはこれまで元ディスクユニオンJazzTOKYO店長の生島 昇さんやステレオ誌編集長の吉野俊介さんとやってきた。そして三浦さんは正統派ストロングスタイルのロックをかけるレスラーだった。
三浦さんは雑誌の試聴室のような殺伐としたところではなく、お洒落で粋なところでやりたいとの要望があり、JICOが運営する「Feel Records 京都はなれ店」を提案した。
ここはJICOの自社製品が置いてあるのはもちろんだが、中古レコードを販売していて、カフェでコーヒーを飲むこともできる。2階は有料のリスニングルームがある。プロレスはそこの畳の間でやりましょうということなのだ。
なお、僕がこれをプロレスだと思っていることを三浦さんはつゆ知らず(もしかしてそれに近い感覚があるかもしれないが)、楽しくレコードを聴きましょうというノリではあった。
その日正午過ぎに店へ集合したのは、僕らのほかエイ・アンド・エムの藤子不二雄的開発設計コンビ林口佳弘さん、濱田潔さん、音元出版の筑井真奈さん。皆さんが観客だ。
まずは腹ごしらえと昼に店の看板メニューであるだし巻きバーガーを全員が頬張る。これは本当においしい。ちなみに女将にしてキッチン担当の和美さんが、明治時代から100年以上も続く「京料理展示大会」のだし巻き作りコンテストに初めて参加すると言っていて、もしかしたらもしかするかもと思っていたら、見事に優勝した知らせが後日届いた。納得のお味なのです。
リスニングルームは、システムはすでにセットされていてアンプの真空管に灯りがともっていた。古民家を改造した部屋は六畳ほどで、和室はどことなく気持ちが安らぐ。しかしそこは戦闘の場でもあるのだ。
プレーヤーがデノンの「DP-3000NE」で、カートリッジはJICOの「J50」。交換針は牛殺。さすがはカートリッジ・交換針メーカー、自由に試聴できるように各種ストックがある。
部屋の常用アンプAuraの「VA 40 rebirth」に替えて、プリアンプがエアータイト「ATC-5s」。これは創業時からロングセラーを続けて来た「ATC-5」の後継モデル。フォノイコライザーを内臓している。
パワーアンプが「ATM-1 2024 edition」。初代は38年前にリリースしたATM-1、その20年後にATM-1Sと生まれ変わり、今回は昨年の6月に発売され3代目となる。いずれにせよ、簡単にモデルチェンジしないメーカーのポリシーはユーザーにとってはうれしい。待っている人も多かったとみえて、エアータイト史上最高のスタートダッシュでオーダーが到来しているらしい。
「ハイエンドな音を狙って、クリーンとか情報量が多いとか無理にそういう方向へ引っ張らず、試聴を重ねながら音楽がグッとリスナーに来る感じに仕上げました」。三浦さんは社長という立場上、そんな製品説明はしてくれるものの、ともかく早くレコードをかけたがっていてうずうずしている様子だった。
そして最後、スピーカーがスウェーデンのラーセン「Model 6.2」。これは背面の壁になるべく近づけてセッティングするように設計されていて、壁がスクリーンになるかのように音像が描かれる。
ラーセンはかつて大阪のオーディオショウで初めて聴いて衝撃を受けた記憶がある。しかし残念ながら主宰するラーセン氏が今年亡くなられて、会社の継続は頓挫しているらしい。
■機微を捉えて技=レコードをかけかえす真剣勝負
エイ・アンド・エムの社長、三浦裕さんから「またうちのアンプを使ってレコードの掛け合いでもやりませんか」と連絡が入った。
これはもうすでに3回やっている。最初が2022年。大久保にあった「サブマリンレコーズ&カフェ」にて。そしてその翌年から2年連続で「東京インターナショナルオーディオショウ」の同社ブースで来場者を前にしてやらせてもらった。
特に事前の打ち合わせもなく、持参したレコードを1人がかけて、それについて軽く喋り、相手がまた同じことを繰り返す。実に単純なことを繰り返すわけだが、やっているほうは意外とハラハラしている。その場に漂う微妙な雰囲気、気配を瞬時に察知して選盤しないと変なことになってしまう。
だってそうでしょう。三浦さんがエアロスミスの「バック・イン・ザ・サドル」で派手なロックをドカーンとぶちかましたとする。その後に「五輪真弓の『素敵な日曜日』、僕はこれ大好きなんですよ」とやったら、確かに本当に大好きな曲ではあるけれど、その場にいる人にしてみたらこれはいったいどういう流れなんだときょとんとしてしまう。果たして2人でやる意味はあるのかと思うだろう。
少なくとも「お、エアロで来ましたか、ならこっちはキッスでいきますよ」と王道アメリカンロックで繋げるとか「『バック・イン・ザ・サドル』ならビートルズの『バック・イン・ザ・U.S.S.R.』がうまい具合にありました」と駄洒落でかわすとかで話の接穂を大事にするのがルールってもんだろう。
相手がレコードをかけてきたら、しっかりそれを食らって逆にレコードをかけかえす。前文の「レコード」の部分を「技」と置き換えて読んでもらいたい。そう、僕はこの行為を密かにレコードプロレスと呼んでいる。
■対戦の舞台は、京都の粋なレコード針ショップ
思い起こせば、レコードプロレスはこれまで元ディスクユニオンJazzTOKYO店長の生島 昇さんやステレオ誌編集長の吉野俊介さんとやってきた。そして三浦さんは正統派ストロングスタイルのロックをかけるレスラーだった。
三浦さんは雑誌の試聴室のような殺伐としたところではなく、お洒落で粋なところでやりたいとの要望があり、JICOが運営する「Feel Records 京都はなれ店」を提案した。
ここはJICOの自社製品が置いてあるのはもちろんだが、中古レコードを販売していて、カフェでコーヒーを飲むこともできる。2階は有料のリスニングルームがある。プロレスはそこの畳の間でやりましょうということなのだ。
■エアータイトのプリ&パワーアンプで試聴開始!
なお、僕がこれをプロレスだと思っていることを三浦さんはつゆ知らず(もしかしてそれに近い感覚があるかもしれないが)、楽しくレコードを聴きましょうというノリではあった。
その日正午過ぎに店へ集合したのは、僕らのほかエイ・アンド・エムの藤子不二雄的開発設計コンビ林口佳弘さん、濱田潔さん、音元出版の筑井真奈さん。皆さんが観客だ。
まずは腹ごしらえと昼に店の看板メニューであるだし巻きバーガーを全員が頬張る。これは本当においしい。ちなみに女将にしてキッチン担当の和美さんが、明治時代から100年以上も続く「京料理展示大会」のだし巻き作りコンテストに初めて参加すると言っていて、もしかしたらもしかするかもと思っていたら、見事に優勝した知らせが後日届いた。納得のお味なのです。
リスニングルームは、システムはすでにセットされていてアンプの真空管に灯りがともっていた。古民家を改造した部屋は六畳ほどで、和室はどことなく気持ちが安らぐ。しかしそこは戦闘の場でもあるのだ。
プレーヤーがデノンの「DP-3000NE」で、カートリッジはJICOの「J50」。交換針は牛殺。さすがはカートリッジ・交換針メーカー、自由に試聴できるように各種ストックがある。
部屋の常用アンプAuraの「VA 40 rebirth」に替えて、プリアンプがエアータイト「ATC-5s」。これは創業時からロングセラーを続けて来た「ATC-5」の後継モデル。フォノイコライザーを内臓している。
パワーアンプが「ATM-1 2024 edition」。初代は38年前にリリースしたATM-1、その20年後にATM-1Sと生まれ変わり、今回は昨年の6月に発売され3代目となる。いずれにせよ、簡単にモデルチェンジしないメーカーのポリシーはユーザーにとってはうれしい。待っている人も多かったとみえて、エアータイト史上最高のスタートダッシュでオーダーが到来しているらしい。
「ハイエンドな音を狙って、クリーンとか情報量が多いとか無理にそういう方向へ引っ張らず、試聴を重ねながら音楽がグッとリスナーに来る感じに仕上げました」。三浦さんは社長という立場上、そんな製品説明はしてくれるものの、ともかく早くレコードをかけたがっていてうずうずしている様子だった。
そして最後、スピーカーがスウェーデンのラーセン「Model 6.2」。これは背面の壁になるべく近づけてセッティングするように設計されていて、壁がスクリーンになるかのように音像が描かれる。
ラーセンはかつて大阪のオーディオショウで初めて聴いて衝撃を受けた記憶がある。しかし残念ながら主宰するラーセン氏が今年亡くなられて、会社の継続は頓挫しているらしい。