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スイッチング電源採用で音質向上とスリム化を共に実現

山之内 正の独HIGH ENDレポート(4)スペックが小型プリメインアンプ「RSA-717EX」をお披露目

山之内 正
2013年05月21日
HighEnd2013には日本のオーディオメーカーも数多く出展し、欧州や北米のブランドに劣らぬ人気を集めていた。Hall 3に広めのブースを確保したスペックもその一つで、同ショウへの本格参加は初めてにも関わらず、大きな注目を集めていた。

スペック・ブースの全景

参考展示品を含め、多数の製品を揃えていた

デモンストレーションは同社のアンプ群をアンフィオンのスピーカーで鳴らすという内容で、ストレスのない伸びやかな音が試聴室の空間を満たしていた。3次元に展開する立体的な音場の広がりと実在感のある音像定位が強い印象を与え、上質感も漂う。にぎやかなホール内にS/Nの良い試聴室を確保し、優れたリスニング環境を実現したこともプラスに働いたのか、じっくり耳を傾ける来場者の姿が目を引いた。

スピーカーはアンフィオンを組み合わせている。アコースティックリバイブの音響パネルも好評

日本でおなじみのアンプ群やフォノイコライザーに加えて、ひとまわりコンパクトな新製品を見つけた。参考展示ながら高い完成度をうかがわせる小型のプリメインアンプで、外見だけでなく内容も興味深いものがある。

HighEnd2013で公開されたRSA-717EX。上位機種よりも幅、高さ、奥行いずれも小さめで、スマートな印象を与える

RSA-717EXと名付けられたこのアンプは、他の製品と同様にIR社のMOS-FETを採用した高効率のクラスDアンプを組み込み、出力はチャンネル当たり100W(4Ω)を実現。バランス入力1系統とアンバランス入力3系統をそなえるシンプルな構成だが、アンプ回路の基本思想は上級機と共通している。

電源部にスイッチング電源を導入している点が他の製品との最大の違いで、横幅350mm×奥行375mmというスリムな外見を実現できたのはそこに理由があるという。スイッチング電源には音質面で不安を感じる読者もいるかもしれないが、十分な音質対策を施した場合、従来のアナログ電源を上回る性能を発揮することがあるのは他社のハイエンド製品でも実証済みだ。スペックも同様の認識を持っているようで、音質面での優位性を確認したうえで今回の採用に踏み切ったという。

スプルース製サイドウッドはフット部と連続したなめらかな形状に仕上げられている

後方のフットはメープル材のピースを底面に固定

ケース側面にはスプルース材を採用しているが、フット部分の形状はこれまでの製品とはひと味違うデザインになった。メープル材をなめらかに加工して前方2個所と後方1個所に固定しているのだが、前者はサイドウッドと自然に一体化させることで、流麗なデザインを実現。統一感と柔らかさのある意匠は今回も健在だ。日本での発売が待ち遠しい。

(山之内 正)

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