アナログカートリッジ・データファイル(LYRA編「HELIKON」)

公開日 2004/08/06 18:53
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HELIKON
●Lyra(ライラ)のカートリッジをご紹介する第3回。今回は、HELIKONをご紹介する。

LYRAの「HELIKON」は、
効率化した独自の発電機構、バランスド・シンメトリカル・フィールド磁気回路の第2世代と、ソリッドボロンカンチレバーを搭載。ヒアリングテストを重ねて様々な材質を吟味、フロントポールピースに初めて非磁性体の特殊樹脂を採用したモデル。従来品よりも高出力化を図り、フォノアンプへの負担を軽く使いやすく設計。演奏されている音楽の周りの空気が分かる、より緻密で生き生きとしたサウンドを実現する。

HELIKONは同社の代表的モデルでもあり、モノラルレコード用バージョンも用意されている。

●Lyra(ライラ)は、1985年以来アナログレコード再生に残る技術的な問題の解決に取り組み、「マスターテープに近い音をもたらすアナログカートリッジ」を念頭に製品開発を行っているブランド。カートリッジやフォノイコライザーはもちろん、セパレートアンプまで広く手掛ける。設計拠点は東京に置かれ、Jonathan Carr(ジョナサン・カー)、Yoshinori三島の両氏によって、高度な設計および試聴調整が行われている。

ライラのカートリッジは、独自の発電機構「バランスド・シンメトリカル・フィールド磁気回路」による設計を最大の特徴としており、最新の精密加工技術が投入されている。アナログレコード再生に、現代的で極めてワイドレンジ、かつハイスピードな再現性を獲得させていることでも世界中から高い評価を得ている。

「バランスド・シンメトリカル・フィールド磁気回路」は、ポールピースやヨークを介さずに、カンチレバーを貫通した2個のリング状のネオジウムマグネットを、発電コイルの前後に挟むように配置させている。

第1世代のTsurugi(1985)から世代を重ね、現代の先端技術のパーツを使用したうえにヒアリングテストで様々な材質を吟味。フロント・ポールピースに非磁性体特殊樹脂を採用したり、さらに、磁気回路の周辺で発生する渦電流をできる限り抑えるため、ボディは可能な限りコンパクトに切削したヌードタイプを採用するなど、発電機構も現在までさらに進化を続けている。
(季刊・オーディオアクセサリー編集部)

●取り扱い
(有)スキャンテック販売
神奈川県横浜市西区浅間台1-16
TEL:045-316-6388
FAX:045-316-5263

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  • ブランドLYRA
  • 型番HELIKON
  • 価格\178,500
【SPEC】
●発電方式:MC型●出力電圧:0.5mV●周波数特性:10Hz〜50kHz●内部インピーダンス:5.5Ω●負荷抵抗:100Ω以上(昇圧トランスは10Ω以下)●針圧:1.6g〜1.75g●自重:8.0g●ボディ:コンパクト切削デュラルミン、ヌードタイプ●カンチレバー:ソリッドボロン●マグネット:ネオジウム●取り扱い:スキャンテック販売