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公開日 2025/04/06 09:30
本格プロジェクターを体験できるホームシアタールームも用意

<九州フェア>TAD、高出力パワーアンプ「TAD-M2500TX」初披露/オーディオテクニカ、ティアック、ヤマハなど国産ブースを紹介

筑井真奈

4月4日から6日まで開催されている「九州ハイエンドオーディオフェア」。最後に、国産メーカーの注目プロダクトやブースの模様などをお伝えしよう。


TADは、「TAD-ME1TX」に続いて発表されたステレオ・パワーアンプ「TAD-M2500TX」を初披露。シルバーとブラックのツートンカラーが印象的。“Evolutionシリーズ”に加わる新たな製品となるが、ラインナップが出揃ってきた“1000番台”よりさらに上を狙う、Referenceシリーズにも迫る音質設計を追求したモデルとなっている。



TADのステレオパワーアンプ「TAD-M2500TX」


開発において特にこだわったのが、90kgのアルミニウムのインゴッドから削り出されたシャーシ部。カタログにそのシャーシの写真が掲載されているが、写真からもその剛性感と重量感が伝わってくる。丸く穴が開けられた部分は大型コンデンサが配置される場所となるそうで、左右独立・完全対称にこだわるTADの開発理念が改めてよく分かる。



TAD-M2500TXのアルミシャーシ


また定格出力についても、前作「TAD-M2500」の500W/4Ωから、「TAD-M2500TX」では550W/4Ωとさらに向上。その技術的背景について、「搭載されるアンプはクラスDとなりますが、やはりアンプは放熱対策との戦いです。今回はシャーシ構造を再検討し、さらに効率的な放熱が実現できるようになったことが特性向上に大きく貢献しました」と開発スタッフも熱く語ってくれた。


また、ティアックは、Referece500シリーズの最新作となる「507番台」をメインに据えたデモブースを作成。UD-507、HA-507、AP-507に、クリプシュのホーンスピーカー「FORTE IV」というシンプルかつ質感の高いシステムで、試聴席でじっくり音を聴き込む来場者が途絶えない。



ティアックの最新「507番」をフィーチャーした試聴スペース


最新モデルの「HA-507」はヘッドホンアンプとしてはもちろん、プリアンプとしても注目が高い純・アナログアンプ。担当スタッフも、「HA-507の“プリアンプ”としての性能もご評価をいただいていまして、今回もあえてプリ機能のみを使ってデモしています」とコメント。AP-507に搭載されるパワーアンプモジュールも、最新世代の「NCOREx」に進化。コンパクト✕高音質というティアックのこだわりをたっぷり聴かせていた。


オーディオテクニカは、ヘッドホン試聴ブースと、アナログ再生ブースと2箇所でデモンストレーションを展開。ヘッドホンは、開放型モデルの「ATH–ADX5000」や密閉型「ATH-AWKT」など4機種を用意し、さまざまな聴き比べを楽しめる環境を用意していた。



オーディオテクニカのヘッドホン試聴スペース


面白いのが、ヘッドホンをより“集中”して試聴するための防音アイテム。頭の周りを一回り大きく囲むような形状となっており、実はこれ、オーディオテクニカのカーオーディオ用のチューニングシートが活用されているという。「騒がしいイベント会場でも、ヘッドホンファンにより深く楽しんでもらうことを考えて、手作りで作りました!」とスタッフもイチオシ。各地のヘッドホンイベントなどでも今後活用を考えているという。



ヘッドホンをより集中して試聴できるようにする防音アイテム


またスピーカー再生ブースでは、アナロググランプリでGOLD AWARDを獲得したMCカートリッジ「AT-ART1000X」をたっぷり楽しめる環境を用意。コイルの形状を角形にすることでさらに発電効率のアップを狙ったモデルで、全国でも限られたハイエンドショップでしか試聴できない貴重なモデル。職人による完全な手作業による仕上げも美しく、オーディオテクニカのカートリッジ技術の高みを示すプロダクトとしてぜひ体験してほしいモデルである。



AT-ART1000Xはテクニクスの「SP-1000R」に装着して試聴


ヤマハは、「R-N2000A」のネットワークレシーバーと、「NS-2000A」のスピーカーによるシンプルな組み合わせを紹介。ヤマハのネットワークレシーバー群は専用アプリ「Music Cast」経由でQobuzにも対応しており、スピーカーを組み合わせるだけで1億曲以上の楽曲が聴き放題になるのも大きな魅力。



ヤマハの試聴ブース。Qobuz


一方でスピーカーの引き合いも多いそうで、「3月はNS-2000Aの引き合いが予想以上に多くありました」と営業スタッフ。ブックシェルフの「NS-600A」「NS-800A」はコンスタントに人気だそうだが、フロア型の2000番がしっかり動いてくれることに、市場としての手応えも感じているとのこと。


マックスオーディオのフェアでは、毎回ホームシアタールームも用意。今回はソニーとビクターのプロジェクター、そしてB&Wのスピーカーによる5.1.2chシステムを構築し、アニメや映画など、様々な映像コンテンツをたっぷり楽しめる環境を用意していた。



ソニー&JVCによるホームシアタールーム。ソニーの時間では、テレビとプロジェクターによるマルチシステムも提案する


特に「スラムダンク」の映画のキメのシーン、手に汗握る試合展開を無音と歓声のコントラストで描き出すシーンは、良質なサウンドならではの臨場感。「(スラムダンクの映画は)映画館でも見たけれど、ここまでの表現ができているとは気づかなかった!」と来場者も驚きを見せていた。



ビクターのプロジェクターの各種比較視聴も人気


そのほか注目のブースを写真にてレポートする。



マランツの「SACD10」「LINK10n」にも期待が高い




デノンの「3000番シリーズ」はDALIの最新「EPIKORE 3」と組み合わせ





デンソーテンは2.1ch再生ブースを展開。eclipseの「TD510ZMK2」「TD307MK3」の聴き比べも




アクセサリーや中古CD・レコード販売コーナーも活況


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