公開日 2015/01/16 12:33

<3つのシーン別>オプトマプロジェクターでつくるシアター設置のポイントを鴻池賢三が解説!

【特別企画】専用室・リビング・プライベートルームにわけて紹介




近年では、ベッドルームにテレビやプロジェクターを設置するケースも多い。眠りにつくまでリラックスした時間を楽しむのに、映画や環境ビデオなどは格好だろう。また、休日の朝、のんびり過ごすにも好適だ。生活に映像や音楽を加えれば、気持ちも豊かになるだろう。本格的な視聴に使わない前提であれば、コストを抑えた手軽なシステムの導入も一案だ。

▼プロジェクターの種類

ベッドルームは一般的に、リビングなどに比べると比較的狭小なスペースであることから、確保できる視聴距離も短く、画面サイズも控え目が適している。また、視聴が主に就寝前なら暗室に近く、映像の明るさもそれほど必要ない。ホームシアター向けの画質重視タイプを選べば、光源ランプを冷却するファンの騒音も低いのでおすすめだ。

1.1m距離から100インチ投写が行える超短焦点モデル「GT1080」。価格は12万円前後

また、多くのプロジェクターはランプ輝度の調整が可能で、輝度を「低」に設定すると、画面の明るさが抑えられ、ファン騒音も低くなるので、覚えておくと良いだろう。ほか、青白い光は入眠を妨げると言われており、色温度を「低」(映像の白が純白からやや黄味を帯びた状態)に設定するのもおすすめしたいポイントだ。

個室にも最適な超短焦点プロジェクターGT1080の使用イメージ。1.1m距離から100インチ投写しているところ

▼スクリーンのパターン&サイズ

ベッドルームでの視聴時間が就寝前などに限られるなら、壁面投写でも良いだろう。スクリーン投写に比べて画質面では劣るが、白系で無地の壁紙なら、映像を見ることができる。

簡単な壁面投写でもOK

凝ったユーザーの場合、寝そべった状態で映像が楽しめるよう、天井に投写するパターンもある。プロジェクターを天井に向けずとも、床付近に水平に設置し、鏡を使って投写光の方向を90度折り曲げれば、天井に大画面が現れるという手法もある。

スクリーンを用いる場合は、天井設置タイプの巻き上げ式を選ぶのが一般的だが、本格的に視聴しないなら、コスト低減の面から掛け図式でも良いだろう。幕面は、暗室に近い環境を考えると、輝度の確保には苦労しないので、画質面で優れたマットタイプが最適だ。ベッドルームの場合、リビングと違って調理の油煙ほか、汚れる要素が少ないので、幕面を出しっ放しでも問題ないケースが多い。

個室/ベッドルームに簡易的に置くなら、掛け図式もあり。写真はOSの掛け図式スクリーン「SMH-HM」

▼設置位置&距離

就寝前は生活騒音もなく、プロジェクターのファン騒音が気になりがちだ。ファン騒音が小さいプロジェクターを選んだ場合も、できる限り頭部から遠く離れた場所に設置したい。部屋の間仕切りが無い、広いワンルームタイプの間取りなら、隣の部屋から投写するのも一案だ。また、完全な個室あるいはスクリーンの位置によっては、短焦点のプロジェクターをスクリーン近くに天吊りするなど、スクリーン側にプロジェクターを寄せることで、プロジェクターと枕元までの距離を長く取れるように工夫しよう。

▼スピーカーの種類

良い音でリラックスするなら、専用室を同じレベルの本格的なオーディオシステムやスピーカーを設置するのも一案だが、寝室をすっきりシンプルにしたいというニーズもある。そんな時は、インストーラーと呼ばれる専門業者に任せて天井や壁面に埋め込むのが理想的だ。そこまで大がかりにしたく無い場合は、壁掛けスタイルのテレビ用に開発された薄型のサウンドバーを用いると良いだろう。最近は、サウンドバー本体とサブウーファーが無線接続できる製品が増えている。サブウーファーをベッド下などのデッドスペースに設置すれば、スペースの有効活用にも繋がるので、覚えておくと良いだろう。

個室シアターなら、ワイヤレスサブウーファーを採用する手軽なサウンドバーもアリ。写真はJBLの2.1chサウンドバー「CINEMA SB350」

▼室内の壁など環境

例えば、リビングの場合、遮光性能が高いカーテンを使うと、部屋が暗くなるので好まれないが、一方、ベッドルームの場合、遮光性能の高いカーテンを利用できるので、プロジェクター映像と相性が良いと言える。 カーテンを選ぶ際、色はグレーやダーク調を選ぼう。スクリーンを反射したプロジェクターの映像光が、カーテンを反射し、再びスクリーンに戻って映像のコントラストや色味に影響を与える「迷光」の低減に繋がる。

ベッドルームの場合、音響面での問題は少ない。再生音量が大きくなく、さらにベッドや寝具、遮光性を持った厚手のカーテンが吸音材として働くので、残響時間も概ね適正な範囲に収まるケースが多い。

(鴻池賢三)

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