公開日 2014/12/04 08:00

Android Wearの使い勝手を「LG G Watch R」で検証。AV機器との連携もチェック

<山本敦のAV進化論>

その点ではGALAXYシリーズにコンパニオンの相手が限られているという課題はあるものの、BluetoothやUSB接続で音楽ファイルをコピーして単体で聴けるTizen OS搭載の「Gear S」はより柔軟性が高いと言える。なお、ソニー「SmartWatch 3」の場合、Xperiaシリーズにプリイストールされている「Walkman」アプリの最新バージョンでこのGoogle Playミュージックと同じような時計単体での音楽再生ができるようになる。Xperiaに保存したFLAC/MP3形式の楽曲をWalkmanアプリで選択して、Bluetooth経由でSmartWatch 3に送って聴くかたちになるようだ。音楽再生等、Android Wear端末単体での付加価値機能については、今後メーカー別での対応にも委ねられるだろう。

アプリを追加して楽しめるオーディオ・ビジュアル系でできることを広げる手もある。「TrackID」は周囲に流れている音楽をマイクで拾って検索できるソニーモバイル製のアプリだが、LG G Watch Rでも使うことができた。外出先で気になる音楽がきこえてきたら、アプリを立ち上げて腕時計をかざしてタイトルやアーティストなど詳しい楽曲情報が調べられるので楽しい。ヒットした作品はYouTubeで動画を検索したり、MusicUnlimitedアプリと連携して聴くことができる。

Track IDで楽曲を検索。スマートウォッチの画面上で曲とアーティスト名、アルバム名はすぐにわかる


スマホに移動すればより詳しい楽曲情報を調べたり、MusicUnlimitedやYouTubeにつなぐこともできる
「Wear Volume」はサークル状のシンプルなインターフェースを採用するボリュームコントローラーに特化したアプリ。音楽プレーヤーアプリ「Music Player (Remix)」もAndroid Wear対応になっていて、音声コマンドで楽曲再生ができるみたいなのだが、英語のみ対応のアプリだからなのかコマンドの誤認識が多くて使えなかった。

カメラ周りでは「Googleカメラ」アプリとの連携によるリモートシャッター操作に対応。時計側に表示されるシャッターボタンのアイコンをタップして、スマホのカメラでセルフタイマー撮影ができる。撮った写真は時計のディスプレイで再生もできるのだが、表示されるタイミングが一瞬なので、スマホ側のギャラリー系アプリとの連携にも対応を期待したい。もう少し細かい設定項目を設けたサードパーティーアプリの「Wear Camera Remote」も便利だ。時計側でフラッシュのON/OFFやセルフタイマー待機の秒数、リアとフロントカメラの切り替えなどが操作できて、メイン画面にカメラでキャプチャしている被写体をプレビューしながら、画面をタップするとセルフタイマー撮影が始まる。


ほかには「TV SideView」がカードによる通知機能に対応していた。アプリの側で設定した「今日の人気番組」を、設定時間になったら時計の画面に表示してくれる。個別にAndroid Wear対応アプリによる通知を便利に活用することもできそうだ。

Googleカメラを起動。シャッターアイコンをタップするとセルフタイマー撮影が始まる。撮影した画像は一時的にスマートウォッチの画面で確認もできる



TV SideViewから送られてきた「今日の人気番組」のカード。右にスワイプして「端末で開く」を選択すると、スマホ側でTV SideViewが立ち上がる
■オーディオ・ビジュアルまわりの使い勝手は今後の成長に期待

オーディオ・ビジュアル系以外にも便利に使えそうなアプリを紹介しよう。繰り返しになるが、Android Wearに対応するアプリのインストールについては、Google Playストアに公開されているAndroid Wear対応アプリをモバイル端末にインストールしてから、Bluetooth経由でウェアラブル端末に同期する。まだAndroid Wear対応アプリの数そのものは多くないが、導入することでウェアラブル端末の使い勝手がさらに高まる。今後はハードの普及とともにアプリの数も増えてくるだろう。

次ページAndrod WearをAV的に使うための課題はやはり…

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