公開日 2014/09/05 12:46

<IFA>4年の中断、ハンデではなくプラスへ ー テクニクス復活への大きな期待

同時代を歩んだ評論家がテクニクスを改めて解説
時代を象徴する重要製品が多数揃っていたテクニクス

創立50年といえばオーディオの世界ではかなりの老舗だ。1965年に誕生した「Technics(テクニクス)」ブランド復活のニュース(関連ニュース)を聞いてまず感慨深く思い出したのは、その歴史の長さ。なんと来年で誕生から50年を迎えるのだという。


テクニクスのブースでも、これまでの歴史的銘機とともにその歩みを紹介している
筆者もそうだが、小学生の頃からオーディオと音楽の虜になっていたファンにとって、テクニクスはまさに同時代のブランドと言っていい。しかも、ただ懐かしいだけではなく、身近だがとても重要な存在という記憶がある。

なぜそう思うかというと、多くのブランドがひしめくなか、テクニクスはその個性が異彩を放つと同時に、真面目な設計を貫くことで高い基本性能をそなえ、しかも壊れにくいという印象が強かったからだ。

多くの場面でリファレンスとして活躍してきたのはそのあたりに理由があるのだろう。あり得ないほど強大なトルクを持つターンテーブル「SP-10シリーズ」は放送局を中心にプロの現場で絶大な信頼感を得ていたし、FM放送のエアチェックにはオープンリールデッキ「RS-1500U」が欠かせない存在だった。

アンプでは、バッテリー駆動を採用したプリアンプ「SU-C7000」、巨大なアナログメーターが目を引くパワーアンプ「SE-A7000」など、比較的新しい製品のなかにも存在感のある製品がたくさんあった。そして、これらの製品の音はいずれも記憶のなかにしっかり刻み込まれている。音に強いクセがなく、自然なバランスの良さが際立っていた。

テクニクスのスピーカーは個人的に使う機会はなかったが、リニアフェイズ再生を狙った独自構造が異彩を放つ「SB-7000」や、平面ユニットを採用した「SB-RX50」など、それぞれの時代を象徴する重要な製品が揃っていたことは強く記憶に残っている。

私たちの耳を育て、「音」の判断基準に。

これらの機器の記憶を懐かしさだけで語れない重要な理由がもう一つある。それは私たちが音楽と接するときの感性に重要な関わりのある話だ。

放送局仕様のSP-10シリーズをはじめとして、小中学校の音楽室や家庭のリスニングルームで活躍していたオーディオ機器の音は、普段何気なく聴いている間にひとつのスタンダードとなり、当時の音楽ファンの感性を育てるうえで大きな役割を演じていた。つまり、知らず知らずのうちにその音が基準になり、「音」そして「音楽」の価値判断を左右するほどの影響を与えていたのである。

次ページ先進機能に対応しつつ、一目でテクニクスと分かるテイストを継承

1 2 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 スーパートゥイーター沼への誘い。フォステクスが引き出すマルチアンプ・パラゴンの桃源郷
2 HDRがもたらす画質の革新! ダイナミックレンジの進化で画質はどう良くなる?
3 究極の「音」は電源から。出水電器が贈るロジウムメッキ・ブレーカーの衝撃
4 順位の変動が激しいブルーレイレコーダー。1位はパナソニック「DMR-2W103」<ビジュアル&関連製品売れ筋ランキング3月>
5 EarFun、AmazonスマイルSALEでイヤーカフ型やANC対応の完全ワイヤレスが安く。セールと併用できるクーポンも公開中
6 ESOTERIC・TAD・OCTAVE ハイエンド プリメインアンプ比較試聴会。秋葉原テレオンで5/16開催
7 シリーズ60周年記念イベント「ウルトラマンの日 in 杉並公会堂」7/10開催。『ティガ』オリジナルキャストも登壇
8 コナン/マリオ/プラダを着た悪魔etc...最新映画の「前作」はどこのサブスクで観られる?
9 オーディオリプラス、航空機グレードアルミ合金削り出しボディの電源ボックス「SAA-4SZ-MK2-RU」
10 ユキム、YUKIMU SUPER AUDIO ACCESSORYの静電気除電ブラシ「ASB-1」を値上げ
5/1 14:36 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー200号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.200
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • analog Grand Prix