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コンテンツ面からも4K・ハイレゾを加速

<IFA>ソニー・プレスカンファレンス ー 好調の4K・ハイレゾ製品を軸に“感動”を届ける

公開日 2014/09/04 13:47 山本 敦
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ソニーはドイツの現地時間3日にIFA2014プレスカンファレンスを開催。ソニーの社長 兼 CEOである平井一夫氏は同社がものづくりの中心に掲げる「感動」のフィロソフィーについて熱弁を振るった。


ソニー 平井一夫氏
スピーチの冒頭、平井氏は今年のIFAにも多くの素晴らしい製品を用意したと自信を込めて語った。

「年初にラスベガスで開催されたInternational CESで、私はソニーが最も大切にしているものづくりのコンセプトである“感動”について紹介し、以来様々な機会に繰り返し説明してきた。私たちの好奇心が刺激され、“感動”が生まれたときには自然と“WOW”という驚きの言葉を発してしまうものだ。これからも皆様に“WOW”と言ってもらえる製品を、全てのカテゴリーで実現したいという思いを持っている。その情熱こそがソニーのアイデンティティであり、ビジネスを突き動かしている原動力だ」(平井氏)


ラスベガスで開催されたCES 2014の壇上で繰り返し「WOW」を強調してきた平井氏。その言葉を発した回数は23回にも上った
ソニーが日本国内と北米で先行展開している4K対応のラック型超短焦点プロジェクター「Life space UX」がヨーロッパでも来年夏から販売を開始することが明らかにされた。IFAのブースには特設展示会場がつくられ、壁一面に展開する高精細映像による新たな“感動”が体験できる機会が設けられる。平井氏は本製品に代表されるソニーの先進技術が実現する革新的な体験の重要性を次のように説いた。

4K対応のラック型超短焦点プロジェクター「Life space UX」はIFA2014で最も注目を浴びる製品の一つになりそうだ

「全ての製品は単に機能性を高めるだけでなく、私たちの生活に一歩先を行く“感動”をもたらすものであるべきだと考える。感動こそが私たちの体験を新たな次元に高めてくれる。Life space UXはリビングの壁面スペースが映画館に生まれ変わる画期的な製品。IFAで発表するスマートデバイスをはじめ、ソニーの全ての製品は私たちの世界を新たなものに変えて、今までと異なる視点からエンターテインメントを楽しめるようになるものばかりだ。私のミッションは多くの方々にソニーの製品によって“感動”をお届けすることだ。今日だけでなく、将来に渡ってその目標を実現できるという確信を持っている」(平井氏)

続いて登壇したソニーヨーロッパ社プレジデントの玉川勝氏が、IFAで発表される新製品のハイライトを説明した。玉川氏は「多くの皆様に“感動”を届けるためソニーはヨーロッパでも、コンシューマーからプロフェッショナルまであらゆる製品に力を入れている。中でも4Kテレビのビジネスは、映像クオリティの違いを多くの皆様に評価いただき、大きな成長を遂げている」とし、ヨーロッパにおける4Kビジネスの好調ぶりをアピールした。

ソニーヨーロッパ 玉川勝氏

既報の通り、ソニーは今秋からヨーロッパ市場に4K対応の曲面液晶テレビ「S90Bシリーズ」を投入する。コンテンツ面での4K化も加速させるため、様々なパートナーとの協業にも力を入れていく。先に開催された2014年FIFAワールドカップでは、ソニーが公式パートナーとして4K映像制作に注力してきたことについても触れながら、新たに2014年の4K対応ブラビアのラインナップでは、英国とドイツ、米国で開始されるアマゾンによる4Kコンテンツ配信「Amazon Instant Video」「Prime Instant Video」に対応することが明らかにされた。玉川氏はさらに「ソニーピクチャーズでも多くの4K作品を制作している。年末にはヨーロッパで4Kのプロモーションキャンペーンも実施しながら、一気に4Kの普及拡大を図り、リーディングポジションを確立していきたい」と目標を述べた。

ヨーロッパでのハイレゾ拡大の機運を捉まえて、成長させることを宣言

ハイレゾオーディオについても、ソニーが特に力を入れるビジネスカテゴリーとして紹介された。今年のIFAではスタンダード価格帯に初めて投入されるハイレゾ対応“ウォークマン”の「NWZ-A15」や、ハイエンドをターゲットとしたフラグシップヘッドホン「MDR-Z7」などの新製品が特に注目を浴びそうだ。玉川氏は「ヨーロッパでは年末までにハイレゾ音源の配信サービスが一気に増えるだろう。これによってハイレゾの作品数も大きく拡大する」としながら、ソニーグループとしてコンテンツの面からもハイレゾ対応の強化を図る考えを述べた。ソニーミュージックでは人気アーティストのハイレゾ音源をヨーロッパ市場に向けて展開していく。また各コンテンツプロバイダーとの協力関係も強化しながら、ヨーロッパ各国でのハイレゾ配信環境を整えていく方針についても触れた。

続いてステージに登ったソニーモバイルコミュニケーションズ 社長 兼 CEOの鈴木国正氏が、スマートフォンの新フラグシップモデルである「Xperia Z3」をはじめ、IFAに出展する新製品の紹介を行った。

ソニー・モバイルコミュニケーションズ 鈴木国正氏

今年のIFAではスマートフォンやタブレットだけでなく、スマートウェアの製品群についても特に力のこもった展示を行う。鈴木氏はスマートウェアを「これから特に注力していくカテゴリー」と位置づける。新たにグーグルのAndroid Wearを搭載した「SmartWatch 3」など、今秋以降にヨーロッパで展開が決まっている製品だけでなく、シースルータイプのメガネ型端末「SmartEyeglass」、「SmartBand」シリーズに搭載される「CORE」チップを搭載したコンパクトカメラなど、カテゴリーの拡充を牽引していくコンセプトモデルについても紹介しながら、さらに大きな柱として育てていく考えを強調した。

「SmartEyeglass」をはじめ、スマートウェア製品の拡大にも力を入れる

モバイルとゲームのエンターテインメントを融合させた「PS4リモートプレイ」発表

コンピューター&ゲームエンタテイメントのカテゴリーについても、Xperiaシリーズをはじめとするモバイルとの連携を充実させながら強化していく。鈴木氏は革新的な取り組みとして、今度の新しいXperiaシリーズが対応する「PS4リモートプレイ」に壇上でスポットを当てつつ、カテゴリー連携により実現される“感動”体験の重要性について力強く語った。

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