公開日 2022/12/07 12:25

アップルのApp Store、価格を900段階で細かく設定可能に。50円から160万円まで

アップルTIPS
米Appleが運営するApp Storeの価格設定に関して、2つの大きなアップデートが発表された。

アプリやゲームを開発するデベロッパーが、App Storeで提供するコンテンツについて、900段階で、きめ細かな価格設定ができるようになる。また外国為替レートが変動した場合にも、デベロッパーが各国のストアで提供するアプリ価格を管理しやすくする仕組みも導入する。

12月6日から順次App Storeにデベロッパ向けの新しい機能を追加するアップデートが行われる

■アプリの価格設定に自由度が増す



今年の10月以降、App Storeで配信されているアプリ、アプリ内課金サービスの価格が値上げされた。これにともない、アプリやサービスを利用するユーザーにも影響が及んでいた。

従来のApp Storeでは、デベロッパーが提供するアプリの価格を細かく設定できなかった。そのかわりにアップルが用意した「ティア=層」というテーブルに応じて値段が決まっていた。先頃実施された価格改定は、このティアが変更されたことが要因となっていた。

今回App Storeの中で、デベロッパーが提供するアプリやアプリ内課金の価格を、より細分化された価格から選べるようになる。最も安価な設定は50円から、最高は1,600,000円まで。その間、2,000円までは10円刻み、2,000円から15,000円までは100円刻み、50,000円以降は48,800円ごとに価格を決められる。従来のティアによる区分けに比べて10倍近い「900のプライスポイント」から選べることになる。

デベロッパはApp Storeで提供するコンテンツの価格設定をよりきめ細かく決められるようになる

例えば下2桁が80円、90円のように、バラエティに富んだ価格設定のアプリやサービスが増えることになる。App Storeのユーザーにとっても、アプリを購入する際、価格を入念に見比べたり、検討したりといった機会が増えそうだ。

価格設定に関する新機能が適用されるのは、世界175のApp Storeストア全体と45の通貨が対象。自動更新サブスクリプションサービスを提供するアプリでは12月6日から、その他のすべてのアプリ、およびアプリケーション内課金については2023年春から適用される。

■経済情勢と連動しない価格設定が可能になる



App Storeのもうひとつのアップデートにより、デベロッパーが外国為替レートの変動に対して、柔軟な対応が取れるようになる。

12月6日から、アプリによるサブスクリプションサービスを提供するデベロッパーは、オフィスを置く国などのメインストアを選び、これを基準にほかの174のApp Storeと44の通貨全体で自動的に価格を生成。複数ストアで通貨や税金を簡単に管理できるようになる。サブスクリプション系以外については2023年春から、この新しい機能が適用される。

10月に実施されたApp Storeの値上げは、対ドル円安基調の影響によるものとも言われている。従来、App Storeのコンテンツ価格は、税金や外国為替レートの変動に基づき、特定の地域ごとにアップルが定期的に見直しを行ってきた。その際には、App Store全体で価格のバランスが保持されるよう、金融データプロバイダーが公開する為替レート情報が参照されていた。

今日アップルが発表したアップデートによって、外国為替や税金の変動があった場合、App Storeを通じてグローバルにアプリやサービスを配信するデベロッパーが、自身で主体的に価格を決められるようになる。

例えば日本のデベロッパーが、日本のApp Storeに対してアプリやサービス価格を設定した場合、海外での価格は外国為替と税金の変動に応じて自動的に更新するよう設定が可能になる。2023年以降は、有料のアプリやアプリ内課金を公開しているデベロッパーが、自動価格調整の影響を受けない、App Store各地の提供価格を設定できるようになるという。

今回のアップデートが実施されることで、App Storeのデベロッパーだけでなくコンシューマーにとっても、世界経済の情勢に影響を受けることなく、安心してアプリやサービスが使える環境が整いそうだ。

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