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Siriで交通事故の情報を共有、アップル「マップ」がますます便利に

2021/12/15 山本 敦
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iOS 15.2/iPadOS 15.2、macOS Monterey 12.1の配信開始に合わせて、アップルのOSが標準搭載する純正「マップ」アプリがアップデートした。Siriの音声操作により安全運転に役立つ情報を送信できる機能も加わっている。

本稿ではiPhoneでの利用を想定しながらマップアプリの新機能を解説したい。

iPhoneで利用できる標準「マップ」アプリの機能アップデートを紹介する

3D表示のマップエリアが拡大。歩行者専用道路のルート提案が賢くなった

アップルのマップは、現在世界の200を超える国と地域で多くのユーザーに活用されている。iOS 15からマップを最もズームアウトすると、俯瞰した状態で地球儀表示が可能になった。ズームインしたマップを3D表示に切り換えると、山肌の細かな起伏がわかるほど地図の情報量が増えて解像度が向上している。

マップ上でリアルな3D表示が見られる建物が、iOS 15.2以降にもまた増えた。一例を挙げれば愛媛県の坊っちゃんスタジアム、長野オリンピックスタジアム、島根県の出雲ドーム、CNAアリーナあきたなどスポーツ施設のほか、三重県の鳥羽水族館、栃木県の壬生町おもちゃ博物館、群馬県の富岡製糸場、広島の原爆ドーム、沖縄の平和祈念堂などの文化施設がある。さらに薬師寺、盛岡八幡宮、中尊寺、厳島神社・本殿など観光スポットにも3D表示に対応する施設が増えた。

リアルな3D表示に対応する建物がさらに増えた

歩行者専用の道、および自動車道の経路案内が詳細にできるエリアが増えている。例えば文化施設の公園を移動する際、園内の小道を選んでより早く目的地まで到達できるルートが候補としてプッシュされる。

金沢の兼六園。園内の歩行者専用の道を選んで目的地により早く到着できるルートがレコメンドされる

日本では2020年夏から、地図上で指定したエリアを高精細な静止画とアニメーションにより3D表示で見渡せる「Look Around」の機能に対応するエリアが、新たに横浜・広島・福岡・仙台・高松・金沢にも広がった。

横浜や福岡など日本国内のLook Around表示に対応するエリアが拡大している

マップの表示をズームインしていくと、iPhoneのマップの左下に双眼鏡のアイコンが表示される。これをタップするとマップ画面の上半分がLook Aroundビューになる。Look Aroundを全画面表示にして、スワイプ操作により360度の画像表示に切り換えると、かなりリアルな旅気分が味わえるのでおすすめだ。

安全運転に役立つ情報をSiri経由で共有する

iOS 15.2を搭載するiPhone、またはiPhoneと連携するCarPlayの機能を使って、Siriの音声操作により安全運転に役立つ交通情報を報告できるようになった。

例えば運転中に交通事故の現場に近づいた場合、Siriに「Hey Siri、ここで事故があった」と話しかけると、マップの位置や時刻情報などがサーバーに共有される。道路上に危険物を発見した場合も「Hey Siri、道路の上に危険物がある」と話しかければ、ドライバーどうしがマップアプリで参照できる安全運転情報として共有される。

走行中、Siriに話しかけて交通事故や道路上に放置されている危険物の情報を共有できるようになる

iPhoneのマップで交通情報を確認する場合、アプリの右上のボタンをタップして表示を「ドライブ」または「航空写真」に切り換える。道路上のオレンジ色は低速走行、赤色は渋滞の発生を表示している。事故や道路工事、道路閉鎖などが発生している場合は道路上に表示されているマーカーが目印になる。

交通情報はドライブ/航空写真の表示に切り替えてマップ上で確認できる

街歩きや観光、ドライブなどの用途にもますます便利に使えるアップルのマップを、メインの地図アプリとして活用してみてほしい。

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