公開日 2022/06/16 17:14

DJI、プロの声を元に設計・機能強化したジンバルスタビライザー「DJI RS 3/Pro」

初の独立型ワイヤレス映像ソリューションも
編集部:松永達矢
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DJIは、プロユースのジンバルスタビライザー「DJI RS 3」「DJI RS 3 Pro」および、同社初の独立型ワイヤレス映像ソリューション「DJI Transmission」を発表した。展開ラインナップならびに価格(すべて税込)は下記の通り。

写真左から「DJI RS 3」「DJI RS 3 Pro」「DJI Transmission」

■「DJI RS 3」:6月24日発売
単体:66,000円
コンボ:79,200円

■「 DJI RS 3 Pro 」:7月下旬発売予定
単体:99,000円
コンボ:123,200円

■「DJI Transmission」:9月先行予約開始予定
コンボ:286,000円

DJI RS 3、DJI RS 3 Proは前モデルの「Ronin」シリーズに大幅な改良を施したというジンバルスタビライザー。ジンバルの電源を入れるだけで、自動で軸ロックが解除され展開するため、素早く撮影を開始することが可能となっている。また、電源ボタンを1度押すとジンバルがスリープモードに入り、デバイスの電源オン/オフや収納、移動がよりスピーディに行えるようになったと同社はアピールしている。

「DJI RS 3」

さらに、クイックリリースプレート上でカメラの取り付け位置を記録できるようになっており、カメラを取り付ける度にバランス調整を行う必要がない。また、新たにBluetoothシャッターボタンにも対応し、カメラ制御ケーブルを使わず自動でカメラと接続できるようになった。

補正機能については、第3世代RS安定化アルゴリズムにより、安定化性能が前モデル「DJI RSC 2」より20%の向上。ローアングル撮影や走りながらの撮影、走っている車での撮影がより容易になったと説明する。加えて、焦点距離最大100mmのレンズに対応できる「SuperSmoothモード」では、さらに高い安定性能を発揮するという。

ディスプレイについてもDJI RSC 2から80%拡大された1.8インチのOLEDフルカラータッチ画面を搭載。UIや操作フローの再設計が施され、ジンバル設定の大半をスマートフォンアプリからではなく、タッチ画面上で直接操作できるとしている。加えて、スライド操作でパンフォロー/パン&チルトフォロー/FPVのモード切り替えを行える物理スイッチも装備する。

バッテリーグリップは最大12時間駆動し、18WのPD急速充電にも対応する。本体質量は1.3kgで、積載量(試験値)は3kgを達成している。

上位機のDJI RS 3 Proは、自動軸ロックやBluetoothシャッターボタン、1.8インチOLEDタッチ画面にジンバルモードスイッチといったDJI RS 3と同様の機能に加え、さらなる強化が図られている。

「DJI RS 3 Pro」

アーム部は3軸スタビライザー「Ronin 2」のように未切断カーボンファイバーシートで構成することで、接合カーボンファイバー素材を使用していた従来のスタビライザーと比較して軽量化と剛性を改善。加えて、アーム部を長くすることでSony「FX6」やCanon「C70」、RED「Komodo」といったプロカメラの装着もサポートしている。

また、フォーカス補助機能も充実しており、「DJI Ronin 4D」で使用された高性能LiDARフォーカスシステムを継承し、「DJI LiDARレンジファインダー (RS)」を装着することで、14mの範囲内(屋内環境)で43,200点の測距点の検知を実現。コンボパックに同梱のトルクが3倍強化された次世代フォーカスモーターは、簡単に取り付けができ、マニュアルレンズのオートフォーカスを可能にする。ジンバル構造も最適化され、質量を1.5kgに抑えながら、積載量(試験値)は4.5kgを実現した。

DJI Transmissionは同社初の独立型ワイヤレス映像伝送ソリューションで、レシーバー、モニター、コントローラー、レコーダーといった機能が統合されている。Wi-Fi伝送は大幅にアップグレードし、O3 Pro伝送技術により地上撮影用に最大6km(日本国内は4km)の超低遅延伝送を実現。1080p/60fps映像伝送や48kHz/16bitでのライブ音声モニタリングにも対応している。

「DJI Transmission」

複雑な受信環境や建物の多い環境での映像伝送に対応するため、従来の2.4GHzと5.8GHzの周波数帯に加え、DFS(動的周波数選択)を追加し、最大23チャンネル(日本国内は18チャンネル)から選択が可能。現地の状況に適した、干渉のない伝送チャンネルを用いてスムーズなやり取りが可能になっているとのこと。また、電磁環境を自動的にスキャンし、最適な無線チャンネルに切り替える周波数自動選択技術も搭載されている。

7インチ/1,500nitの高輝度遠隔モニターには、レシーバー機能を統合。1つのトランスミッターに対し、複数のレシーバー(モニター)で同時受信することが可能で、異なる伝送ニーズに合わせ、制御モードと配信モードの2種類の伝送モードが利用可能となっている。なお、制御モードでは2つのレシーバーを同時に使用し、モニタリングのほか、ジンバルやカメラの遠隔操作が行える。

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