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MADOO、平面+BA+パッシブラジエーターのハイブリッドイヤホン「Typ930」
ピクセルは、同社が展開するイヤホンブランド MADOO(マドゥー)から、独自開発の平面磁界(プラナー)ドライバーにBAドライバーとパッシブラジエーターを組み合わせたハイブリッド型イヤホン「Typ930」を、11月7日(金)に発売する。価格はオープンだが、市場では税込388,000円前後での実売が予想される。予約受付および試聴機の展示は11月1日(土)11時から開始する。
ブランド独自のプッシュプル型マイクロプラナードライバー「Ortho」を初搭載した既存モデル「Typ821」をベースに、空間の広がりや音との距離感によりフォーカスしたサウンドを目指したというイヤホン。

MADOO、新開発プラナードライバー搭載イヤホン「Typ821」
2023/07/21
目標とする音質を実現するため、Orthoの口径を10mmから12mmへと大型化し、より強力なマグネットを採用することで磁気回路を改良。加えて背面にパッシブラジエーター「Dual Motion」を装備し、「Ortho Dual Motion」へと強化した。
さらに超高域を担当するスーパートゥイーターとして、Knowles社製のスパウトレスBAドライバーを搭載。平面磁界+BA+パッシブラジエーターのハイブリッド構成としている。
パッシブラジエーターのDual Motionは、エンジニアリングプラスチック製の薄膜ドームと真鍮製のマスダンパーを組み合わせたもので、耳道内の圧力を適切に調整する役目を果たす。これにより閉塞感や不快な共振が抑制され、広大な音場が体験できるという。
スパウトレスBAドライバーは、スーパートゥイーターとして音楽の抜け感を左右する音域を担当。Ortho Dual Motionドライバーとインピーダンス整合を図りつつ、ネットワーク回路を最適化している。これに加えて、内部配線のシールドには銀メッキ高純度銅線、信号線には高純度銅線を採用して音色を調整。本モデルのテーマである空間の広がりと音の距離感にフォーカスしたチューニングを行ったとのことだ。
ハウジング素材にはチタンを採用し、多軸CNC加工によってブロックから削り出して製造。金属加工を熟知したエンジニアが設計を手がけており、表面には硬度を上げるサンドブラスト処理を施し、また厚みも一般的なイヤホンと比べて十分に確保するなど、同ブランドの製品の中でも特に高い剛性を持たせたという。
さらに、ハウジングの上下が共締めになるような構造とすることで、全体の剛性を一層向上。ドライバーの共振の影響を最小限にし、Ortho Dual Motionのポテンシャルを最大限に引き出したと説明している。
ハウジング内部には、ブランド独自のアーキテクチャ「MIAA(MADOO In-ear Acoustic Architecture)」を採用。ドライバーを格納するアコースティックボックスまでもハウジングと一体化し、信頼性を高めた。
フェイスプレートにおいては、サファイアクリスタル製の「窓」を既存モデルから継承しつつ、デザインを刷新。円形の窓を通して内部構造を目視できるようになり、青いアルマイト処理を施したチタン製オーナメントを “夜空”、パッシブラジエーターを “月” 、ハウジングを“波立つ海” に見立て、「窓から見える夜の空と海」を表現した。
Pentaconn Earコネクターによるケーブル着脱に対応。付属ケーブルとして、新開発の4.4mmバランスケーブル「MRC93」、および3.5mmケーブル「MRC91」の2本を採用する。
いずれも片側7芯のケーブルを2本撚り合わせた構造で、芯線には古河電工の無酸素銅素材「PCUHD(Pure Copper Ultra High Drawability)」を採用。含有する酸素量を抑えることで、電気信号の伝達を邪魔するボイド(気泡)や酸化物が生じにくい銅素材だといい、中低域の安定感/接地感、質感が特徴的とのこと。
イヤーピースは、シリコンイヤーピース「AET07」3サイズ(S/M/L)とフォームイヤーピースに加え、楕円形シリコンイヤーピース「MDX30」3サイズ(S/M/L)も同梱。MADOOイヤホン共通の楕円形ノズルに最適化されており、耳にかかる負担を抑えながら耳道深くまでしっかりと装着が可能だとしている。
周波数特性は20Hz - 40kHzで、感度は99dB/mW@1kHz、最大入力5mW。ケーブルを含めた質量は、約64g(MRC93装着時)/約62g(MRC91装着時)となる。































