公開日 2025/10/23 12:25

ベンキュー、4K短焦点プロジェクター「TK705STi/705i」体験会。短焦点/高輝度/高解像度を実演

モバイルプロジェクターのブラックモデル「GV50P」もお披露目
編集部:長濱行太朗
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ベンキュージャパンは、2025年10月17日にリリースしたGoogle TV搭載の4K短焦点プロジェクター「TK705STi」、4Kプロジェクター「TK705i」の新製品に触れることができるメディア向け体験会を実施した。本稿ではそのもようをお届けする。

「TK705STi」 オープン価格(市場想定税込価格249,000円前後)

TK705STiの投写した映像や設置における便利な数々の機能を実際に体感できるメディア向けイベントを実施

TK705STi/TK705iは、DLPデバイス、LED光源を採用したモデルで、4K解像度(3,840×2,160)、3,000ルーメン(ANSI)をカバーした高輝度も特長のひとつ。“小空間でも、4K大美画面” をコンセプトに掲げたプロジェクターだ。

コンセプトの謳い文句とおり、短焦点モデル TK705STiの投写比は0.8、約1.8mで100型、約2.1mで120型、約2.7mで150型の画面サイズを投写できる設計となっていることが大きな特長だ。

短焦点モデルのTK705STiは100型の大画面を1.8mの距離で投写可能。TK705iは光学ズーム機能も備える

TK705iは1.3倍光学ズームとデジタルズーム、映像位置変更機能を装備することで設置性を高めている。投写比は1.0 – 1.3で、約2.2 – 2.9mで100型、2.7 – 3.5mで120型、約3.3 – 4.3mで150型の投写を可能としている。

短焦点プロジェクターを開発する経緯について担当者は、「近年、首都圏を中心に住宅価格は上昇を続け、新築マンションの専有面積は年々縮小している。従来のプロジェクターは広いリビングなどでの使用を前提としていたため、都市型住宅ではプロジェクターの導入が難しいという課題があった。そこで、ベンキューは都市型の住宅でも導入できるように短焦点プロジェクターの開発を続けている」と近年の住宅事情の変化を指摘する。

近年の狭小の都市型住宅でも高画質&大画面の体験を可能にするために短焦点プロジェクターの開発に力を入れる

会場では、TK705STiを中心にして、リビングシーンを想定した展示を披露した。平均的なリビングルームの16畳程度はもちろん、10 – 12畳ほどの比較的に狭小なリビングルームにおいても大画面を楽しめることが確認できた。

リビングの照明を落としたシーンをイメージした環境におけるTK705STiのデモ。他メーカーと比較してもコントラストの高い画質を実現できていることをアピールした
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スクリーンには、エリートスクリーンブランドの製品が組み合わせられ、壁投写よりもプロジェクターの画質が確認できる環境になっていた

多彩な高画質技術を備えていることも特長だ。「Cinematic Color」技術を搭載することで、Rec.709の色域規格に準拠した、忠実度の高い色再現性を備えている。併せて「HDR-PRO」技術によってローカルコントラストエンハンサー/グローバルコントラストエンハンサーの機能を効果的に活用することができるため、深みのある明暗表現と立体感を実現している。

TK705STiの天面部には視聴シーンの環境光を認識できるセンサーが内蔵されており、ライティングの明るさに最適化された映像投写に寄与している

会場では、他社モデルとの比較を行っていたが、比較的に価格の近い4KプロジェクターとTK705STiを横並びで視聴してみると、4Kによる解像感の高さをはじめ、3,000ルーメン(ANSI)による明るくパワフルで、色再現も濃厚、コントラストの高さも備わった映像再現を実現。ベンキューブランドならではの高画質さをアピールしていた。HDRフォーマットは、HDR10+/HDR10/HLGをサポート。

画像モードには、Auto Cinema/省エネ/RPG/FPS/Bright/Userといったモードを用意する

サウンドモードは、Cinema/Music/Sports/Gameなどのモードが選択できる

設置性を高める機能では、オートフォーカス/自動縦横台形補正/自動シネマモード/自動スクリーンフィット/自動障害物回避/オートアイプロテクションといった6つのオート機能を備えている。また、筐体の天面部に調整式フットが付いており、逆さ設置も可能。天吊り用の穴と設置脚も一体化させている。

自動で動作する高性能な設置機能に加えて、より設置性を追い込むことができるマニュアル調整機能も備える

オートフォーカスの設定では、電源起動時や移動後にすぐにオートフォーカスを動作させることができる設定のオン/オフを用意

自動台形補正も同じく電源起動時や移動後のオン/オフ、ほかにも障害物回避や画面の自動フィット機能のオン/オフも設定できる

プロジェクターの前を人が横切った際に、自動で光源の明るさを抑えてくれる機能「スマートアイプロテクション」も装備

優れた設置性をアピールするデモでは、TK705iを使用。ダイニングをイメージしたシーンで、キッチンカウンターに置いて、壁に斜めに向けて投写したが、オートフォーカスをはじめ、自動台形補正といった機能が、再生中の画面を止めることなくスムーズに効いており、自然に最適な投写画面となっていた。

ダイニングを想定したシーンでは、キッチンカウンターにTK705iを載せて壁面投写を実施。リビングから移動してキッチンに持ってきても、スムーズに最適な映像を投写できていた

オプションで販売されているデスクトップスタンド「ST30」も組み合わせていたが、左右上下だけでなく、斜めの角度にも向けることができるスタンドとなっており、TK705STi/TK705iの設置性をさらに向上させてくれるアイテムとなっている。

オプションで販売されているデスクトップスタンドを組み合わせると、さらに自由度の高い設置が可能となる

TK705STi/TK705iは、Google TV内蔵のため、YouTube/Prime Video/NetflixといったVODサービスがプリセットの状態から楽しめるだけでなく、音声コントロールのGoogle Assistant、スマートフォン/タブレットの映像を映せるGoogle Cast、スマートフォンアプリ「BenQ Projector」での操作に対応する。

リモコンには音声操作用のマイクボタン、YouTube/PrimeVideo/Netflixなどのダイレクトボタンを備える

ゲーミング性能も向上させており、自動低遅延のALLM、4K/60Hz・2K/60Hz・1080p/60Hzの入力において5msの応答速度にも対応している。会場では、Nintendo Switchを組み合わせてゲームプレイを楽しめるようになっていたが、ゲーム画面の動きにカクツキや滲みがなく表示できていた。

早い映像でも動画ブレを防ぐ、動画補完機能の「MEMC」も装備している

ゲームプレイ時は、ゲームコンテンツのジャンルに合わせて、RPGやFPSといったモードを選択できる

背面端子にはHDMIを2基、USB Type-Cを1基、USB Type-Aを1基、ステレオミニ出力を1基搭載。HDMI端子はeARCにも対応しているため、同じくeARC対応のサウンドバーなどと組み合わせることで、HDMIケーブル1本のみでプロジェクターと音響機器を接続できる。また、立体音響フォーマットのDolby Atmosにもフォローしているため、サウンド面においても没入感のある音が楽しめる。

背面端子にはHDMIやUSB Type-A、USB Type-Cの端子を用意。HDMIはeARCにも対応している
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HDMI端子がeARCに対応しているため、同じくeARCに対応したサウンドバーなどと組み合わせれば、HDMIケーブル1本でシステムの高音質化を図ることができる。体験イベントではソノスブランドのサウンドバーも設置

同社は、壁だけでなく天井にも映像を投写しやすいモバイルプロジェクター「GV50」もラインナップしているが、体験会では11月に発売を予定している新カラーにブラックを採用した「GV50P」も展示されていた。価格はオープンだが、税込みの市場想定価格は124,200円前後(暫定)としている。

モバイルプロジェクター「GV50」のブラックカラーモデル「GV50P」も特別展示

GV50Pは「ブラックカラーも欲しい」というユーザーの声から誕生したモデルとのこと。実機を見てみると、カジュアルなイメージを与える筐体デザインながら、マットな質感、かつ深みのあるブラック感とボタン周りのパーツも質感よく、高級感あるデザインとなっている。専用キャリーバックもセットで販売を予定しており、ポータブル性も高めている。

GV50Pの天面部には操作ボタンを備える

角度調整が可能な台座によって、さらに投写映像の安定したポジショニングが可能

新たにキャリングケースもセットで販売

 

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