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<IFA>世界最大級の家電ショー、開幕直前。今年の出展トレンドや市場動向は? 運営CEOらが解説
世界最大級の家電・エレクトロニクス展示会「IFA2025」。現地時間9月5日からの本開幕に先駆けて、オープニングプレスカンファレンスが開催された。
カンファレンスには、IFAを運営する「IFA Management GmbH」のCEOであるライフ・リントナー氏と、ドイツ民生通信エレクトロニクス協会(GFU)のサラ・ヴァルネケ博士が登壇。今年のIFAの見どころや、テレビを始めとする市場の現状を解説した。
IFA2025はAIなどにフォーカス。インフルエンサー支援で若年層にもリーチ
昨年2024年に開催100周年を迎え、今年は “新世紀” の幕開けとなるIFA。全スペースが売り切れとなり、多数の出展者が集まるとのこと。今年は特に「AI」「ソフト&コンピューティングパワー」「サステナビリティ」の3点にフォーカスするとリントナー氏は語る。
また、家電やスマートホーム、コンテンツ制作にゲーミング、スマートフォンを始めとするコネクティビティ、そしてオーディオなども成長分野として引き続き注力していると説明。
テクノロジー、カルチャー、そして社会にというそれぞれの観点からIFAは「革新のための世界的なプラットフォーム(The global platform for innovation)」なのだと述べた。
加えて、ユーロニクス(EURONICS)やエキスパート(expert)など、様々な欧州の大手家電量販店とも協力関係にあることに言及。メーカーだけでなく、よりエンドユーザーに近い立場の量販店が多数集う「IFA Retail Leaders Summit」を開催することなどを紹介した。
リントナー氏はまた、「我々はいったい何者なのか。一番大切にすべきものはなんなのかをもう一度見つめ直した」とコメント。製品や技術をさらに多くの人々に届けるために、より若い層にもターゲットを広げるべく取り組んでいると説明する。
その活動のひとつが「Creator Hub」と銘打ったスペース。インフルエンサーのために機材やスタジオ、VIPラウンジなどを提供するほか、TikTokともコラボレーションするという。
そして、IFAは文化的プラットフォームであり、人々の暮らしそのものに対するものであると定義。様々な展示に触れることなどで未来をイメージできるのだと語った。
世界の市場動向は? テレビはマイナス成長も大型化がトレンド
リントナー氏に続いて登壇したGFUのヴァルネケ博士は、2025年第2四半期までの世界的な家電市場は前年比4.6%増で成長していることを紹介。地域別では、中国が11.5%増と二桁成長を続けているという。
製品分野別にみると、ロボット掃除機やコーヒーマシンといった生活家電、PCモニターなどが特に好調。テレビは全サイズ総合するとマイナス成長であるものの、75型以上の大画面モデルに限れば16%増であることなど、各分野ごとのトレンドも紹介した。
また、コロナ禍から数年たち、テレビも買い替えサイクルが目前に迫っているとヴァルネケ博士はコメント。パソコンもWindows 10のサポート終了が迫っていることから買い替え需要があることなど、2025年の消費動向を紹介した。
IFA2025は9月5日の開幕に向けて、各社のプレスカンファレンスや前夜祭的イベント「ShowStoppers」などを開催予定。当ファイルウェブでは、それらの模様や開幕後のブースレポートを現地から順次お届けする。






























