• ブランド
    特設サイト
公開日 2019/01/08 10:15

<CES>ソニー、オブジェクトベースの新音楽フォーマット「360 Reality Audio」

各音楽配信サービスから対応コンテンツ登場へ
編集部:小野佳希
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
ソニーは、アーティストが演奏しているその空間で音楽を聴いているような体験をストリーミングサービスで味わえるというオブジェクトベースの新たな音楽フォーマット「360 Reality Audio(サンロクマル リアリティ オーディオ)」をCES 2019において発表した。


世界的なライブエンターテイメント企業であるライブ・ネーション・エンタテインメントと協業し、同フォーマットの普及に向けて対応コンテンツの企画・制作を実施。今後、主要音楽レーベルの対応コンテンツがDeezer、nugs.net、Qubuz、TIDALなどの音楽配信サービスから提供され、ヘッドホンなどの対応オーディオ機器で再生可能となる予定。

360 Riality Audioのロゴ

また、発売時期や価格は未定ながら、ワンボックススピーカーに複数のユニットを配置して全方位に音を放射する360 Reality Audio対応ワイヤレススピーカーの開発も発表。そのほか、ライブ・ネーションが運営する全米6箇所のコンサートホールなどでブランディング活動も実施する。

対応ワイヤレススピーカーも開発中。規格を公開するため他社からも対応機器が登場する可能性もある

同フォーマットでは、ソニーのオブジェクトベースの空間音響技術を使用。ボーカル、コーラス、楽器などの音源に距離や角度などの位置情報を付けて全方位に配置した楽曲を制作可能で、リスナーの再生時には、アーティストの制作意図が反映された音が360度すべての方向から音が届く体験が楽しめるという。CESブースの説明員によれば「下方向にもオブジェクトを配置できる点が特徴」とのことだった。

普及に向けて、音楽制作者や配信サービス企業、機器メーカー各社などへコンテンツ制作ツールの提供やフォーマットの公開を予定。なおフォーマットは音楽配信を想定して最適化しており、欧州最大の応用研究機構に属しているフラウンホーファーIISと協力の下、国際標準であるMPEG-H 3Dオーディオに準拠している。

他社に提供するコンテンツ制作ツールによって、過去の楽曲でもマルチトラック音源であれば360 Reality Audioコンテンツ化が可能。

制作ツールのUI

上記のようにワイヤレススピーカーをはじめとする様々なオーディオ機器の対応を予定しており、ソニーではスピーカーやヘッドホンでの技術開発からまず進めているとのこと。

音楽配信サービスに対しては各サービスのPC/モバイルアプリで360 Reality Audioコンテンツを再生できるようにするライブラリを提供する予定。これにより、ヘッドホンであれば一般的なステレオヘッドホンでも対応配信サービスのアプリを通じて360 Reality Audioフォーマットでの音楽再生を楽しめるようになる予定。

一方、ソニーが開発を検討している360 Reality Audio対応ヘッドホンでは、「専用機器の必要なく、従来のヘッドホンでは実現困難だった臨場感のある音場を再現する」という。

なお、より良い体験を得られるようにするためには個人の聴感特性を計測し、再生音に信号処理を施すことが必要となる。CESのブースでは実際に耳穴へ入れる小型の計測器を用いてのデモを行っているが、耳の画像をスマホで撮影してアップロードするだけで個人の聴感特性を解析するアプリの開発も進めているという。

CES会場での体験スペース。13個のスピーカーで構成したマルチスピーカー環境での再生とヘッドホン「MDR-Z7M2」での再生の2パターンを体験できる

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 Beats、ブランド史上最小の完全ワイヤレス「Solo Buds」。ケースにバッテリー非搭載
2 2023年後期朝ドラ『ブギウギ』の総集編放送。GW期間中にNHK総合とBSプレミアム4Kで
3 Apple Musicも聴ける高コスパ ネットワークプレーヤーeversolo「DMP-A8」。音質と使いこなしを徹底検証
4 オスカー受賞『ゴジラ-1.0』4K UHDをフラゲ!特典盛りだくさんのパッケージ開封の儀
5 女子プロゴルフ「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」、5/2からの放送・配信予定
6 英・コード製プリメインアンプの実力恐るべし!「Ultima Integrated」をB&W「800 D4シリーズ」で徹底検証
7 【moraアニソンTOP10】本当に令和? 「ツバサ」「Get Wild」がまさかのランクイン!
8 Amazon Prime Videoの人気8チャンネルが2ヶ月間99円に!GW期間中キャンペーン
9 Dolby Vision&Atmosでゴジラの圧倒的迫力と世界屈指のVFXを堪能!4K UHD BD版『ゴジラ-1.0』徹底レビュー
10 (nb)の耳を塞がないイヤホン「Open+」、発売日が5/17に決定。割引キャンペーンも
5/2 10:40 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー192号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.192
オーディオアクセサリー大全2024~2025
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2024~2025
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.21 2023 WINTER
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.21
プレミアムヘッドホンガイド Vol.31 2024 SPRING
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.31(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2023受賞製品お買い物ガイド(2023年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2023年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX