公開日 2010/05/08 19:25

<ヘッドフォン祭>デノン新イヤホンを初出展/B&W「P5」に行列/JAYS新モデル初披露

英Antelopeのヘッドホンアンプにも注目
ファイル・ウェブ編集部
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フジヤエービック主催のヘッドホンイベント「春のヘッドフォン祭 2010」が本日5月8日、中野サンプラザで開催された。デノンやマランツ、ゼネラル通商などの出展内容をレポートする。

■マランツ

今回がヘッドフォン祭初出展となったマランツは、B&Wのヘッドホン「P5」(関連ニュース)を展示。モダンさとレトロなイメージを両立した秀逸なデザインだけでなく、独自開発のネオジウム・マグネットや最適化されたマイラー振動板など、B&Wならではの高音質化技術を盛り込んだ点も魅力の、モバイル用途に適したヘッドホンだ。

B&Wのヘッドホン「P5」

展示スペースではiPodトランスポートから同社のSACDプレーヤー「SA-15S2」に接続し、15S2のDACとヘッドホンアンプを利用してP5を鳴らすなど、同社ならではのセットアップも同時に訴求していた。

「SA-15S2」のDACやヘッドホンアンプを利用するデモも

ただし少々残念なのは、世界中からB&Wの予想をはるかに超える受注が「P5」に殺到し、供給が滞りがちであること。国内ではアップルストアなどで注文が可能だが、納品までにかなり時間がかかるとのことだ。潤沢な供給が早期に行われることを期待したい。

■デノン

デノンは同社の主要ヘッドホン/イヤホンを展示スペースに所狭しと並べた。展示の中心となっているのはヘッドホンで、同社の最上位機「AH-D7000」や「AH-D5000」などの音を実際に確かめることができる。同社説明員によると、7000と5000のどちらにすべきかという来場者からの問い合わせが多いとのことだった。

デノンのフラグシップヘッドホン「AH-D7000」

イヤホンの目玉は、5月中旬に発売を予定し、今回が初披露となるカナル型モデル「AH-C560」「AH-C260」の2機種(関連ニュース)。両機とも異種素材によるハイブリッドハウジングを採用するなどの工夫で音質を高めている。特にAH-C260は女性層も狙ったモデルで、ブラックとホワイト、ゴールドの3色のカラーバリエーションを用意している。

「AH-C560」(ブラック)

「AH-C260」(ゴールド)

■ゼネラル通商

ゼネラル通商は、スウェーデンJAYS社のイヤホン/ヘッドホンを出展。中でも注目なのは、本国から届いたばかりという新イヤホン「t-JAYS」と「a-JAYS」だ。どちらも参考出展という扱いだったが、今夏から今秋にかけて国内販売を開始する予定。

JAYS「t-JAYS」

フラットケーブル採用の「a-JAYS」

t-JAYSは10mm、a-JAYSは8.5mmのダイナミックドライバーを搭載。価格はt-JAYSが15,000円以下、a-JAYSが10,000円以下になる見込みという。またa-JAYSはフラットケーブルを採用しているため取り回しや耐久性に優れている点もポイントとなる。

また同社は、すでに発売しているJAYSのイヤホン「q-JAYS」「d-JAYS」、オープン型ヘッドホン「v-JAYS」も展示していた。

「q-JAYS」「d-JAYS」も展示していた

■東京サウンド

東京サウンドは、真空管ヘッドホンアンプ「ValveX/SE」をメインに展示。12AU7管を2つ使用したプッシュプル方式のアンプで、ヘッドホンのインピーダンスにあわせて100Ω以下/100Ω以上の切り替えスイッチも備え、16〜600Ωのヘッドホンに対応できる。また前面に標準ジャック、背面にミニジャックの2つのヘッドホン端子を装備している点も特徴だ。価格は73,500円(税込)。

真空管ヘッドホンアンプ「ValveX/SE」

■第一通信工業

第一通信工業は、同社のMcAUDIブランドのヘッドホンアンプ「M-81」をメインに展示。本機はバランスタイプとジャックタイプの2種類が販売されているが、展示スペースにはバランスタイプが置かれていた。

McAUDIブランドのヘッドホンアンプ「M-81」

アナログ回路をすべてバランス構成にしているほか、出力に自社製ディスクリートモジュールを採用するなど高音質化を徹底したモデルで、オーディオファンだけでなくヘッドホンメーカーのデモ用などにも好んで用いられている。同社説明員によると売れ行きも非常に好調とのことで、「モノが足りなくて初期ロットはすべて完売。次のロットを準備している」という。

■フックアップ

フックアップは英Antelope AudioのUSB対応ヘッドホンアンプ「ZODIAC」シリーズをメインに展示。同シリーズにはオーディオファン向けのシルバーモデル「ZODIAC」、プロ向けのブラックモデル「ZODIAC+」、豊富な機能や端子を備え、384kHzまで対応するゴールドの「ZODIAC GOLD」の3種類が用意されているが、今回は5月中旬に発売される「ZODIAC+」が展示されていた。ZODIAC+の販売価格は約30万円。

Antelope Audioの「ZODIAC+」。プロ向けモデルだ

なおZODIACとZODIAC GOLDは7〜8月頃の発売を予定しており、価格はそれぞれ25万円程度、45万円程度になる見込み。

ZODIACシリーズは192kHz/24ビット対応DACを内蔵したヘッドホンアンプで、精度の高さに定評のあるAntelope独自のクロック技術を搭載しているのが大きな特徴だ。

■テイクティ

テイクティは、独自開発のユニークなヘッドホン「TAKET-H2(N)+」をメインに出展。ハウジング部前方にスーパートゥイーターを内蔵し、ユニットケースを反射板として利用して高域を顔に向けて放射することで、明瞭さや音のニュアンスを向上させるという製品だ。価格は15万円(税込)で、別売りのトランスボックス「TR2」(10万円/税込)も用意されている。

「TAKET-H2(N)+」と別売りのトランスボックス「TR2」(右上)

テイクティ「BATPURE-C」

さらに同社は、手持ちのヘッドホン/イヤホンを利用しながら、高調波成分を顔に放射させる製品「BATPURE-C」も出展。アンプやオーディオプレーヤーからの出力を、ヘッドホンとBATPURE-Cにパラレル接続して使用する。

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