【香港ショウ】ルーミン、Amazon Musicに近日正式対応/ケンブリッジオーディオほか最新ネットワーク事情
8月8日から10日まで開催された香港オーディオショウ。香港に拠点を置くネットワークオーディオブランド・LUMIN(ルーミン)は毎年香港ショウに大型ブースを展開している。ブースを訪問すると、マーケティング担当のアンガスさんが嬉しそうに「Amazon Musicにまもなく正式対応できそうです!」と教えてくれた。
昨年の春に「Amazon Music対応を準備しています」と言われてから早1年、今回のショウでは壁にも大きくAmazon Musicと謳われており、今度こそ期待できそうだ。実際に操作アプリ「LUMIN app」にて動作しているところも見せてもらった。TIDALやQobuzと同様にアプリ内にて連携が可能で、プレイリストとしてまとめて管理・再生ができるようだ。
アンガスさんによると、「ルーミンの本体のファームウェア・アップデートと、アプリのアップデートを両方行うことでAmazon Musicが利用可能になります」とのこと。本体のファームウェアは最新の「20」となるようだ。8月12日時点でまだアップデートは確認できていないが、期待して待ちたい。
会場ではウィルソン・オーディオの「THE WATT/Puppy」と組み合わせてデモンストレーションを行っていた。ルーミンとしてもデモでウィルソンを使うのは初とのこと。最新ネットワークプレーヤーの「T3X」、サーバーの「L2」、また「LUMIN Amp」をモノラル使用したシステムで再生していた。
国内未導入のブランド:ケンブリッジ、マトリックス、INNUOS
日本では現時点で取り扱いがないが、気になるネットワークオーディオブランドを3つ紹介。ケンブリッジオーディオは1968年にスタートしたイギリスの老舗で、アンプやプレーヤーなどの据え置き機のほか、ヘッドホンや完全ワイヤレスなど幅広く手がける総合オーディオブランド。以前は国内にも代理店が存在したが2024年以降は導入なし。
中核となる “CXシリーズ” はCDトランスポート、ネットワークプレーヤー、プリメインアンプなどを揃えたフルサイズシリーズ。ネットワークプレーヤーの「CXN100」は、フロントにディスプレイも搭載されており、使い勝手も良さそうだ。8,800香港ドル(日本円で約17万円弱)と値頃感も良い。
またスピーカーまで一体となったオールインワンプレーヤー「EVO ONE」(11,800香港ドル(約23万円)も展示。ネットワーク機能一体型機としては以前はNaimの「Mu-So」などが日本でも購入できたが、最近はあまり見かけないスタイル。騒がしい大ホールの中でもちょっと足を止めたくなる、品位ある音を再生していてとても気に入った。
香港の家電量販店やオーディオショップなどを回ると、このケンブリッジオーディオのシステムをよく見かけた。香港では非常に人気のあるブランドのようだ。
マトリックスオーディオは、上海のオーディオショウでも見かけて気になっていたブランド。中国の西安(シーアン)に拠点を置くブランドで、創業は2010年。天面に「MA」の文字が見えるのが特徴で、プレーヤーやトランスポート、ネットワークハブなどを用意する。独自の「MA Player Hi-Fi Streamer OS」を搭載しており、アプリも自前で開発しているようだ。
「TS-1」はプリ&ヘッドホンアンプ機能まで搭載のネットワークプレーヤーで、TIDALやQobuzに対応(Amazonには残念ながら対応していない模様)。HDMI ARC入力やバランス出力も搭載する本格システムで、13,800香港ドル(26万円程度)。フロントの大型ディスプレイも視認性良くグッド。
ミュンヘン・ショウでも必ず見かけるポルトガルのInnuosも出展。スピーカーにマジコ「M3」、ダン・ダゴスティーノのアンプと本格ハイエンドシステムを構築する。写真中央の左列が、フラグシップネットワークプレーヤー「NAZARE」、ミュンヘンでの発表に続いてのアジア披露である。ネットワークと出力部、専用電源による3筐体式となっている。海外報道の価格では800万円程度のようだ。
デモでは、一世代前のフラグシップモデルである「STATEMENT Next-Gen」(右列最上段)との比較試聴なども実施、ネットワーク再生の到達点を聴かせていた。国際的な評価も高いブランドであり、日本でも導入も期待したい。































