公開日 2025/04/16 12:55

アキュフェーズ、低ノイズをより突き詰めたフォノアンプ「C-57」。フロントは左右対称デザインに

独自技術ANCCをフォノアンプ用にカスタマイズ
編集部:成藤正宣
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アキュフェーズは、MCヘッドアンプに独自技術ANCCを採用したステレオフォノイコライザーアンプ「C-57」を、5月上旬に発売する。価格は825,000円(税込)。

 「C-57」

 

2020年に発売した「C-47」の後継モデルとして、最新の低ノイズ化技術を投入することで音質をより磨き上げたとするフォノアンプ。C-47から引き続き、MM/MCそれぞれに最適化した2系統のヘッドアンプを搭載し、その後共通のイコライザーアンプに入力する設計を採用。さらに入力から出力に至るまでフルバランス構成とすることで、全体的なノイズ性能を改善している。

C-57のイコライザー回路基板。MM/MCそれぞれ独立したヘッドアンプを搭載し、その後共通のイコライザーアンプに入力される

 

MCヘッドアンプには、低雑音バイポーラ・トランジスター8素子並列駆動による作動入力回路とカレント・フィードバック増幅回路を採用。加えて同社独自のノイズ/歪み低減回路「ANCC(Accuphase Noise and distortion Cancelling Circuit)」を投入した。主アンプのノイズと歪み成分を打ち消す副アンプを併設することで、前モデルを上回る-156dBVというS/Nを実現している。本モデルに搭載したANCCは同社従来製品のものとは異なり、フォノアンプの特性に合わせたカスタマイズを施しているとのこと。

MMヘッドアンプには、MMカートリッジのハイインピーダンスに適した低雑音JFET 3素子並列駆動による作動入力回路、およびカレント・フィードバック回路を搭載。S/Nは-136dBVを実現している。

電源回路についても、低ノイズ/高レギュレーションの回路を新規設計。新開発のトロイダルトランスやブロックコンデンサーを採用し、さらにL/R独立とすることで負荷変動や電源変動への耐性を強めている。また、MCヘッドアンプの副アンプ用に低雑音仕様の定電圧電源も搭載した。

トロイダルトランスなども新開発した

 

筐体構造は、前モデルから引き続きモノ・コンストラクション・レイアウトを採用。MM/MCヘッドアンプやイコライザーアンプを搭載した「ディスク・イコライザー・アッセンブリー」をはじめ、電源回路、トロイダルトランスを各ch独立構成とすることで、ch間の相互干渉を防止した。

ダークブラウンのアルマイト染色およびヘアライン仕上げを施したアルミ材トッププレート、自然木本木目仕上げのサイドパネルを前モデルから継承する一方、前面パネルのレイアウトを一新。同社プリメイン/プリアンプと操作系の統一を図るかたちで、左に入力セレクター、右に負荷インピーダンスセレクターを配した左右対称デザインを採用している。

2つのセレクターには新開発のロータリースイッチを搭載。大型ノブ、軸ブレを感じさせないシャフト、厳選したパーツを組み合わせることで、洗練された操作感を味わえるとのこと。

負荷インピーダンスセレクターでは、MC 7種類(10、30、60、100、200、300、1k)、MM 3種類(1k、47k、100k)のインピーダンスを選択可能。また中央部にはディスプレイと3つのボタンを搭載しており、ボタンはそれぞれMM/MC切り替え、ゲイン切り替え、サブソニックフィルターのオンオフを操作できる。

底面に備えるインシュレーターは、振動減衰特性の優れたハイカーボン鋳鉄を使用。鋳鉄に特殊な熱処理を施すことで結晶構造を変化、硬度を高めた素材で、振動が微小振動へ与える影響を防ぐという。

背面には、RCAフォノ入力 3系統、XLRフォノバランスMC入力 1系統、RCAライン出力 1系統、XLRバランス出力 1系統を装備。同社製RCAケーブル「ASL-10B」、および電源ケーブル「APL-1」が同梱する。消費電力は22W。外形寸法は465W×114H×407Dmm、質量は14.8kg。

C-57の背面


 

 

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