公開日 2012/01/16 11:14

<CES>Ayre、同社初のADコンバーター/AIR TIGHT、新モノラルパワーアンプ/マッキントッシュ、「MC275」50周年記念モデル

注目の製品が続々登場
季刊オーディオアクセサリー編集部:浅田陽介
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
アメリカ・ラスベガスで開催された2012 International CES。ハイエンドブランドが多く出展している会場のベネチアンホテルには、今年も多くの注目製品が展示されている。本稿ではAyre(エアー)、AIR TIGHT、マッキントッシュのブースレポートをお届けする。

■Ayreは同社初のADコンバーター「QA-9」に注目

アメリカン・ハイエンドブランドとして日本でも高い人気を獲得し、最近では「QB-9」などネットオーディオ分野の製品が注目を集めているAyre。今年のCESでは同社初のADコンバーターとなる「QA-9」(3,950ドル)が大きな話題となっている。

QA-9

QA-9は、レコードなどのアナログ音源を最大192kHz/24bitの高品位データ音源へ変換する機能を持つADコンバーターで、高速の光アイソレーターでPCからのノイズの干渉を防ぐ構造とするなど、QB-9で採用された技術をベースとして開発されている。

デジタルデータを取り込む際のパソコン側のソフトウェアは、Pure VinylやDAWソフトウェアなどどれでも問題なく使用できるとのことだ。

外観はQB-9とほぼ同様のものだが、異なるのはフロントパネルに装備されたツマミ。これは入力レベルをコントロールするためのもので、ディスプレイにはインジケーターも装備される。

また、BNC端子によるワードクロックや、DSD出力も装備するなど、いまオーディオファンが求める仕様を実現している点にも注目だ。発売は現地アメリカでは2月より、日本での発売も3月には開始したいと担当社は語っている。

ブースには製品内部も展示されていた

■AIR TIGHT、新モノラルパワーアンプをアメリカでも発表

海外でも高い評価を獲得している日本の真空管アンプブランド、AIR TIGHTは、現地アメリカの代理店であるAxiss USAのブースに出展。今年最大の目玉となったのは昨年、東京・有楽町で開催されたインターナショナルオーディオショウでも発表された「ATM-3011」である。発売時期は今年3月に日米同時発売を予定しており、価格はペアで300万円程度が予定されている。

ATM-3011

本機は、200W+200Wという出力を誇るモノラルパワーアンプ。出力管にはロシアのスペトラーナ製の6550Cをトリプルプッシュプルで採用しており、本体下部にはトランス、チョークなどの電源関連パーツをふんだんに投入。質量は片chあたり50kgとなる重量級のモデルとなっている。

ATM-3011のリア部。入力はRCA×1で、端子類はWBT製を使用。アッテネーターもリアパネルに装備する

また、フロントに用意された丸いメーターは、真空管のバイアスを見るためのもの。本体上部のふたを開けるとバイアス調整用のツマミが現れ、いつでも最適な状態をキープできる配慮がなされている。端子類にはWBT製を採用し、入力はRCA×1となる。

本体上部のふたを開けると、バイアス調整用のメーターが現れる

前面に品が良く用意されたメーターは真空管のバイアスを見るためのもの

アメリカでは住環境も影響して、モノラルパワーアンプの注目が高い。多くの物量投入型の製品が登場しているなかで同社のアンプが奏でる音は非常に高い評価を獲得している。

■マッキントッシュ、パワーアンプ「MC275」50周年記念モデルを展示

日本でも根強い人気を誇るMcIntosh。その中でも特に多くのファンを魅了してきたのは、パワーアンプの銘機「MC275」であろう。このMC275が誕生50周年を迎える同社のブースでは、その限定モデルが展示され注目を集めている。

限定バージョンとなる「MC275 50th Anniversary」(6,500ドル)は、通常モデルではシルバーだった鏡面仕上げが金色となっているほか、真空管が緑色にライトアップされるなどかなりゴージャスな外観へと変更されている。

MC275 50th Anniversary

基本的なスペックに大きな変更はないものの、同社のほかのラインアップとケーブル一本で接続してまとめてコントールできる自動電源オン/オフや、真空管の摩耗状態を示すモニターなど新機能が追加されている。

担当者によると、「MC275はマッキントッシュのなかでも最も重要なモデル。皆様に愛されたこの銘機MC275の基本的なスペックを今回はあえて変更はせずに、新しい機能を追加したプレミアムモデルとしてファンの皆様に提供したいと考えている」とのことだ。

マッキントッシュのブースには、ユニバーサルプレーヤーMVP891やAVアンプMX121、スピーカーシステムのXR50なども展示

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 レコードの音楽を読み取って光るターンテーブル。オーディオテクニカ「Hotaru」一般販売スタート
2 ダイソンとPORTERがコラボした特別デザインのヘッドホンとショルダーバッグ。全世界380セット限定販売
3 LUMINの進化は終わらない。初のディスクリートDAC搭載「X2」の思想を開発担当者に訊く!
4 Spotif、2025年に最も聴かれた邦楽は「ライラック」。国内外で最も聴かれた楽曲・アーティストの年間ランキング発表
5 DUNU、7ドライバー/トライブリッド構成を採用したイヤホン「DN 142」
6 カセットテープとともに過ごすカフェ「CASSE」。12/17渋谷でグランドオープン
7 Vento、3次元特殊メッシュを採用したハイブリッド拡散パネル「DAP180 / DAP120」
8 AVIOT、最大120時間再生と小型軽量を両立したオンイヤー型Bluetoothヘッドホン「WA-G1」
9 サンワサプライ、省スペース設置できる木製キャビネットのサウンドバー「400-SP120」
10 アイレックス、ALBEDO/AUDIAブランド製品の価格改定を発表。2026年1月1日より
12/5 10:47 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX