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【追悼】ジョブズ氏がAV機器に革命を起こした「この10年」を振り返る

2011/10/06 編集部:風間雄介
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■「iPhone」の登場

純然たるAV機器ではないが、iPhoneやiPadにも触れないわけにはいかない。

とは言え、iPhoneの隆盛ぶりに、いまさら解説を加える必要は無いだろう。「スマートフォン」という概念を世間に認知させ、モバイルコンピューティングの世界を一新させた立役者であり、ネットと人々との関わり方をも一変させたと言って過言ではない。

iPhoneが米国で発売されたのは2007年6月。当初はiPod機能やYouTubeの視聴機能、ネット接続機能を搭載した携帯電話という位置づけの製品だった。

2007年に発売された初代「iPhone」

米アップル、iPod機能を搭載した携帯電話「iPhone」を発売 (2007年01月10日)

iPhoneが真に革命的な商品となったのは、2008年に発売された「iPhone 3G」の登場からだ。

アップル、「iPhone 3G」を7月11日発売 2008年06月10日

iPhone 3Gと同時にローンチした「App Store」では、サードパーティーが開発したアプリをダウンロードできる環境を提供。豊富なアプリがiPhoneの魅力を高めるという好循環が生まれ、ここでも強固なエコシステムが構築されることになった。

■動画再生プレーヤーとしての存在感も高めたiPad

タブレット機器「iPad」もジョブズ氏が生み出した商品と言って差し支えないだろう。それまで様々なメーカーがタブレット端末を発売してきたが、いずれも惨憺たる結果に終わっていた。これに再び光を当て、全く新しいムーブメントを作り出したのだ。

2010年に発売された初代iPad

iPadではiPhoneで培ったノウハウや資産をフル活用。指でわかりやすく扱える操作体験に徹底的にこだわり、また大画面と長寿命のバッテリーを積むことで、タブレットならではの魅力を訴求することに成功。大ヒット商品となった。また画面が大きいことから、動画再生プレーヤーとしての存在感も飛躍的に高まった。

米Apple、タブレット型新デバイス「iPad」を発売 (2010年01月28日)
アップル、薄型・高速化した「iPad 2」を発売 (2011年03月03日)

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