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公式サイトには載っていない新“ブルーレイDIGA"の進化点

2010/02/19 ファイル・ウェブ編集部:風間雄介
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■クロマアップサンプリングと密接に関わる「階調ロスレスシステム」

また、クロマアップサンプリング処理と密接に関わる技術として、BW970から採用された「階調ロスレスシステム」がある。

多くの他社機器の場合、8ビットの映像を10ビットに拡張し、また8ビットに丸めて次のLSIに渡し…という処理が複数回行われ、ビット丸めによる階調精度の劣化が生じるが、階調ロスレスシステムでは、8ビット映像から直接I/P変換処理を行い、10ビット映像にしたあと、まとめて色垂直・水平アップサンプリングを行い、10ビットもしくは12ビット(DeepColorの場合)で出力する。これだと、8→10→12ビットと常にビット数が上がることになり、ビット丸めが発生せず、階調劣化が抑えられる。

ここまで紹介したなかで「プログレッシブ処理した後の信号からクロマアップサンプリング処理する」方式と「階調ロスレスシステム」は、前モデルのうちBW970のみに採用されていた技術だったが、今回発表された新“ブルーレイDIGA”では、7機種のうち、シングルチューナーモデルのBR580を除く6機種すべてがこの2つの技術を搭載している。これは、6機種がシステムLSI「Uniphier」の新バージョンを採用した恩恵だ。

■SD映像の色信号、階調表現がさらに美しく

また6機種では、BW970には実装されていなかった、SD画質の映像に対してもこれらの処理を適用できるようにした。…と書くと単純なことに思えるかもしれないが、ここにも新たな工夫が盛り込まれている。SD映像をHD信号にアップコンバートして出力する場合は、通常、クロマアップサンプリング処理とアップコンバート処理を別々のフィルターで処理するのだが、これらを統合して1回のフィルター処理で行うことにより、色信号の再現性を向上させたという。

さらに、プログレッシブ変換してからクロマアップサンプリングする技術と諧調ロスレスシステムは、従来、1080p出力時にのみ処理が適用されていたのだが、今回は1080i出力時でも効果が発揮できるようになった。DACを介してアナログ映像出力する場合にも、このメリットを享受できる。マニアックな改善だが、1080iまでしか入力できない機器をお使いの方は意外と多いはず。ニッチなニーズにもきちんと応える開発姿勢には好感が持てる。

■BW970のHD画質はいまだ最新モデル下位機種を凌駕する

なお今回、これら高度な処理が下位モデルを含む新ブルーレイDIGAの6機種すべてに搭載されているので、これまでのフラグシップ機であったBW970とのクオリティの差に興味をお持ちの方も多いだろう。この点について同社技術者は「今回の下位モデルはSD画質の映像処理を強化しているので、SD映像の場合は、新機種がBW970を上回ることもある。ただし、『シュートレス高解像度クロマアップサンプリング』(後述)を6機種は採用していないので、HD映像の場合は、やはりBW970の方が高画質だ」という。

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