「DENON HOME」シリーズ3機種聴き比べレビュー!空間オーディオを“スタイリッシュに”楽しむデノンの新提案
内部構造は、25mmのアルミミッド/ハイ・ドライバーと4インチ(約102mm)のロングストローク・ウーファーを配した2ウェイ・ステレオ構成。物理的なハイトスピーカーは持たないが、デコーダーレベルでDolby Atmosに対応し、デノン独自のバーチャライザーによって空間オーディオを再現する仕様。背面には3.5mmステレオミニのAUX入力、USB-Cまで搭載し、デスクサイドでのストリーミング用途までをカバーする。

音質レビュー:密度の高い定位と、背後まで回り込む空間拡張
DENON HOME 200の実機を鳴らしてまず驚かされるのは、その「音の芯の太さ」だ。
ZICO & 幾田りら「DUET」を再生すると、男性女性の歌声とも25mmアルミミッド/ハイ・ドライバーの恩恵を受け透明感ある再現性で、かつセンターに正確に定位。そして特筆すべきは中低域の制動力。4インチのウーファーが密閉型筐体の中で正確に駆動され、楽曲のボトムを支える低域をタイトに支える。
まるでドーム会場のような音空間を作り出すようなイメージ。スピーカー本体から離れる音空間のレイアウトは、小型でもしっかり空間オーディオなのだ。
ステレオ音源の米津玄師「IRIS OUT」でもDENON HOME 200が本領発揮。改めてだが、このステレオソースをオートモードで聴いた際の空間オーディオ効果が大きく、イントロからの多層的なシンセサイザーやパーカッションの粒立ちが、スピーカーの筐体サイズを遥かに超えた「高さ」と「幅」を持って飛び交う。
米津玄師のボーカルは、スピーカーの少し上方に実在感を持って浮かび上がり、背後から迫る音の反射すら感じさせる。複雑な楽曲を空間として再現し鳴らし切る様は、小型スピーカーとしては唯一無二。小音量・近距離のリスニングでも空間オーディオを体験できる所もユニークだ。まさに、「予想外の秀作」と呼ぶにふさわしいモデルだ。
DENON HOME 600レビュー:物量投入による空間オーディオという新境地
そして最後に控えるのは、シリーズのフラグシップ「DENON HOME 600」だ。本体サイズは450W×226H×251Dmm、質量8.8kgという筐体は、かつてのシステムコンポ等のサイズ感に近いが、本機もしっかり上質さを感じられるデザインになっている。

DENON HOME 600の内部設計は、まさにデノンのオーディオ技術の粋を集めた物量投入型だ。19mmソフトドームトゥイーター、66mmミッドレンジ、66mmハイトスピーカー、そして165mmサブウーファーを各2基、計8基ものドライバーを贅沢に搭載。2基のサブウーファーを背中合わせに配置した「対向サブウーファー構造」によって駆動時の反作用を互いにキャンセルさせることで、筐体の不要な振動を徹底的に排除している。
さらに、内部ヒートシンクのフィンの長さまでミリ単位で調整して振動による鳴きを防ぐよう対策。この重さと剛性、内部へのこだわりは、その音質にも反映されている。

音質レビュー:「音の『格』が一段上であることを瞬時に理解させる」
実際にDENON HOME 600のサウンドを体験してみると、その音は圧倒的なまでの「余裕」を感じられる。DENON HOME 400 / 200と共通でありつつも、その音の「格」が一段上であることを瞬時に理解させる。
ZICO & 幾田りら「DUET」を聴くと、低音の沈み込みの深さと歌声の純度の高さに息を呑む。DENON HOME 400よりも中低域に圧倒的な厚みがあり、幾田りらの歌声の消え際の余韻が、より深い遠い空間のなかに溶けていく。
さらに、HEOSアプリで音の広がりを調整することで、大音量で鳴らしても一切破綻させることなく、音圧すら感じるライブ会場へとリビング全体を変貌させる。音が空間を満たす際、そこに「無理」や「歪み」を感じさせない懐の深さこそ、DENON HOME 600しか持ち得ないポテンシャルだ。
そしてデノン独自の空間オーディオ機能の極致を見せたのが米津玄師「IRIS OUT」だ。まず曲を流し始めると、中低域の表現力の余裕と、深みのある低域に制動の効いた音色の美しさをすぐに感じ取れる。
空間オーディオとしての広がりはDENON HOME 400よりもさらにワイドだが、特筆すべきは各楽器の「粒立ち」だ。
イントロから空間を飛び交う楽器の音一つ一つに鮮やかさがあり、ピアノの打鍵が生々しい響きを伴って迫り、ワイドな空間構築の中でも音像も鮮明。まるでライブ会場の観客席最前列のようなサウンド体験だ。
DENON HOME 600のサウンドは、もはやワイヤレススピーカーというカテゴリーを超えて、大型フロアスピーカーで鳴らしているかのような感覚に近い。物量投入こそがオーディオの正義であることを、空間オーディオでも改めて証明してみせた形。思い切り音量を上げられる環境で楽しみたくなるサウンドだ。
Hi-Fiオーディオ愛好家にもライトユーザーにもオススメ
今回のDENON HOME 200 / 400 / 600、3機種の実機を試聴してみると、いずれの製品も完成度の高いモデルであることに驚いた。デノンが空間オーディオをスピーカーで再現する技術を使いこなせる段階に入ったということだろう。ただ空間を広げるだけでなく、サイズに応じた鳴りの違い、高音質な音楽リスニング体験を、いずれのモデルでも提供してくれる。
これは、これまで空間オーディオを見送っていたHi-Fiオーディオ愛好家でも十分聴く価値のあるシステムであることを意味する。また、普段はワイヤレスイヤホンで空間オーディオを楽しんでいる音楽ファンにとっても、リスニング環境を家庭に広げるためのシステムとしても最適だ。
本記事冒頭でも紹介したように、GREEN FUNDINGでのDENON HOME 200 / 400 / 600先行支援プロジェクトが実施中だ。スペックや機能だけでは語り尽くせない本当の空間オーディオの完成度と音質の良さを、ぜひその耳で確かめてみてほしい。
(提供:ディーアンドエムホールディングス)
