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PR【オーディオ銘機賞2026】銅賞受賞モデル

MONITOR AUDIOのエントリー「Bronze」が第7世代に進化。反応早く鳴りっぷりの良さが魅力

公開日 2026/03/09 06:30 林 正儀
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MONITOR AUDIO(モニターオーディオ)のエントリーシリーズとして知られる “Bronzeシリーズ” が5年ぶりにモデルチェンジされた。第7世代へと生まれ変わった本シリーズは、「オーディオ銘機賞 2026」で銅賞を受賞。その進化を、長年MONITOR AUDIOを愛用する林 正儀氏が解説する。

[左] MONITOR AUDIO スピーカーシステム「Bronze 50-7G」(99,000円/ペア、税込)、[右] 「Bronze 300-7G」(253,000円/ペア、税込)

ナチュラルで均一性のある音の表情が魅力

人気シリーズ “Bronze” の新製品、第7世代「7G」の登場である。MONITOR AUDIOでは “Gold”、“Silver” に続く入門機となり、エントリークラスの水準を引き上げるべく企画されたものだ。初代 “Platinum”「PL-300」を長く愛用する筆者としても、出来映えが興味深い。

まず今回の特徴として、ラインナップが整理された。フロア型とブックシェルフが各1機種となった一方で、ホームシアターへの対応モデルが拡充された。

ここでは2モデルをまとめて紹介する。ドライバーは両機とも一緒で、全てのユニットに進化型のC-CAMを採用している。軽量高剛性でハイスピードな「セラミックコーティング・アルミ・マグネシウム」の合金で、トゥイーターはゴールド・ドームだ。クロスオーバーネットワークを含め、本シリーズ用に新規開発されている。

トゥイーターには新世代の「UD(Uniform Dispersion)ウェーブガイド II」と新設計のコンプレッションリング、さらに通気孔を組み合わせて搭載。音の拡散性や圧縮特性、空気の流れが改善され、全体の音質向上が図られている

「Bronze 50 - 7G」は小型2ウェイのバスレフ機。152.4mmのミッドバスとして新規に開発されたユニットを搭載。ボイスコイル、マグネットともに大型かつ強力で、感度と制動力を向上させている。

コーン下に高性能な磁気回路を内包。「プログレッシブ・スパイダー構造」と呼ぶ内部構造を新たに採用し、振動板の動きをより正確かつ、音の忠実度を高めたという。

トゥイーターも新開発で23.4mm口径とし、6Gよりもさらに薄く軽量で剛性も高めている。ウェーブガイド2は拡散を均一化し、新設計のコンプレッションリングでより低歪化を実現するなど、進化のあとが目覚ましい。フロントバッフルはリアルウッドの突き板で高級感のある仕上がりだ。

「Bronze 300 - 7G」の方は2.5ウェイのバスレフ型トールボーイ機で、精悍なアウトリガー型フットとスパイクの組み合わせ。ユニットはC - CAMコーンのミッドバスとバスドライバーを、470Hzと2.6kHzでクロスさせている。

Bronze 300-7Gにのみ搭載される152.4mmのウーファーユニット(ミッドバスユニットも基本的な仕様は同一)の断面図。第6世代から磁気回路が大幅に見直され、ボイスコイル径が25mmから28.5mmへと拡張されたことで、低域の再現性と大入力への耐性を向上させた

バスレフポートは上下に2つ。スリムでスマートな佇まいである。能率はそれぞれ86dB、88dBの標準的スペックで鳴らしやすそうだ。

いずれも、MONITOR AUDIOらしいナチュラルかつ均一性のある音の表情が魅力といえる。

 

音楽の喜びや生命力を伴うサウンド

試聴はブックシェルフのBronze 50 - 7Gから。明るい鳴りっぷりがよく反応が早い。これはサイズを思わせない堂々としたサウンドだ。腰の座ったバランスや中低音域にかけての豊かさはこれまでの特徴と似ているが、もうひと押しチェロやバスホーンなど大型楽器のファンダメンタルがしっかり定位している。

“音像が立つ“ というより、ほどよくしまってコントラストを高める。立体感を増すイメージだ。ブックシェルフのはずが、ふと等身大に感じられる瞬間である。

ピアノは一音一音に力がこもっているような充実感で、タッチが輝かしい。音量を上げても崩れや頭打ちがなく、リニアに伸びていく印象。ボイスコイルの大口径化が効いたようだ。

北欧盤の女性ボーカルなどを聴くと分かるのだが、耳ざわりな刺っぽさや混濁が一切感じられず滑らかだ。トゥイーター音域まで爽やかに伸び、ユニットのつながりもスムーズさが増している。

Bronze 300 - 7Gがセットされると、音と音楽表現にも余裕が感じられる。高い空間に放射され、クラシックコーラスが波面のように広がった。スパイクから振動や濁り成分がアースされるようで、スピードがぴったり揃ってピントがはっきりするイメージだ。難しい2.5ウェイを見事なチューニングで制御した。ネットワーク設計の巧みさはさすがだ。

ピアノの華麗な粒立ちやホールトーンのダイナミックな広がりは等身大だろう。管弦楽やジャズのビッグバンドはパワー全開。 Bronze 50 - 7Gより、もう一、二周りスケールが大きく、音楽がさらに実在的に感じられた。

放射パターンも実にナチュラルで、スピーカーの存在を感じさせない。音の特徴は音源をそのままカラーレーションなく引き出したもので、無色透明なサウンドはMONITOR AUDIOのスピリットを引き継ぐものだ。

無色透明と無味乾燥とは違う。その音は実に瑞々しく、隅々まで澄んでいて有機的だ。内面から湧き出るような、生き生きとした音楽の喜び。生命力を伴うサウンドと言おう。音楽の聴き上手が多いイギリスメーカーらしい製品。価格もお手頃な、魅力の新エントリースピーカーだ。


(提供:ナスペック)

※本記事は『季刊・オーディオアクセサリー 199号』からの転載です。

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