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“よりBowers & Wilkinsらしい音を再現”。フラグシップヘッドホン「Px8」登場!「Px7 S2」と徹底比較レビュー

2022/11/30 高橋 敦
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おさらいとしてPx7 S2のドライバーユニットの特徴は、スピーカー的なロールエッジ構造に近いビッグロールデザインを採用しより均一で歪みのないピストンモーションを実現、軽量ボイスコイルを強力磁気回路で駆動しレスポンスを高速化など。そして振動板は軽量・高剛性・高内部損失を兼ね備えるバイオセルロースと合成樹脂の複合材。

対してPx8は振動板に「カーボンコーン」を採用。Px7 S2と比べてもさらに低歪みかつレスポンスも向上というからすごい。なお、カーボンコーンの採用は、極薄アルミ振動板の表裏両面をカーボンで極薄コーティングし、周辺部を極薄カーボン製リングで補強する、同社スピーカー「700」シリーズに搭載される「カーボンドーム・トゥイーター」から着想を得たものだという。

Px8の振動板では、合成樹脂にカーボン繊維を織り交ぜることで、上記したように軽量化によるレスポンスの向上と、高剛性化に伴う歪みの低減を図っている。カーボン素材を用いて音質を向上させる試みという点では、700シリーズに共通するアプローチと言えるし、これはますます期待も高まるというもの。

「Px8」はドライバーユニットを刷新。同社スピーカー「700」シリーズから着想を得た「カーボンコーン」を採用する(写真左)。写真右は「Px7 S2」のドライバーユニット

デザイン面は、フォルムは共通でありつつ、外装材や細部の変更によってよりラグジュアリーな雰囲気に。

「Px7S2」ではファブリック素材だったヘッドバンド表側も、「Px8」ではナッパレザーを使用し、質感・高級感を向上させた

ハウジングやヘッドバンドの表側という、大きな面積を占める部分の素材の変更は特に大きい。Px7 S2ではファブリックだったところが、Px8ではナッパレザー。その違いが、ややカジュアルなPx7 S2、ぐっとシックなPx8という雰囲気の違いを生み出している。

「Px8」(写真左)のハウジング部は金属材の輝きを生かしたダイヤカットや、彫り出しによるブランドロゴが配される

加えてPx8は、ハウジングには金属材の輝きを生かしたダイヤカットや彫り出しによるブランドロゴを施し、アームは美しいメッキ仕上げのアルミ製。各部の仕上げでも雰囲気をさらに高めている。アームの溝に埋め込まれている配線ケーブルの外装まで変更されているこだわりっぷりだ。またイヤーパッドやヘッドバンド裏面もナッパレザーとなり、装着感もより心地よいものとなっている。

頭部との接触面にもナッパレザーを採用し、装着感にも配慮。各操作は従来機同様物理キーによって行う

ヘッドバンド裏面にもナッパレザーをあしらい、快適な装着感を提供する

総じてハイレベルな両機、Px8は「よりB&Wらしい」サウンドを再生



ではお待たせのサウンドチェックの印象。AndroidスマートフォンとのaptxX Adaptive接続にて、Apple Musicのロスレス/ハイレゾ音源を試聴した。

クオリティの土台部分はPx7 S2と共通で超ハイレベル。その上で両者が最終的に届けてくる表現にはやはり違いがある。とはいえその違いは一概にPx8が上と言い切れるものではなく、どちらを好む方もそれぞれいるだろうというものだ。

「Px7 S2」はブラック、ブルー、グレーの3色を用意する

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