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ミラーレス、デジタル一眼の2部門を制覇!

デジタルカメラグランプリ「総合金賞」2冠の快挙。ニコン「Z 50」「D780」特別レビュー

2020/06/26 山田久美夫
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■撮影時の心地よさ、それこそ両機に通底した魅力


「Z 50」は、誰もが気軽に写真の楽しさを享受できる、小型軽量なコストパフォーマンスの高いモデルとして、「D780」は、超本格的な写りによる作品作りはもちろん、熟成されたメカと光学、そしてデジタルの融合を楽しめるモデルとして、いずれも極めて高い完成度を誇るモデルである。

いずれもクラス中堅機であり、飛び道具的に秀でた機能やスペックを備えているわけではない。むしろオーソドックスな成り立ちに見えるが、実際に使ってみると、スペックシートを見ただけでは知ることが難しいカメラとしてのこだわり、感触からくる満足感を得ることができる。

正直にいって、写りという結果だけを重視するのであれば、ほかに選択肢はあるだろう。だが、中堅機でありながら、手にした時、撮っている時の満足感を感じさせてくれるモデルは、とても希有な存在だ。


「いい写真は、心地いいカメラから生まれる」。これは私の持論だが、「Z 50」、「D780」はそれを体感させてくれるカメラである。大袈裟な言い方になってしまうが、両モデルとも、実際に使ってみればみるほど、ニコンでしか作り得なかったモデルに思えてくる。

カメラ作りを熟知したカメラ好きが、こだわりながら愛情を込めて作ったからこそ感じられる撮影時の心地よさ。それこそ両機に通底した魅力であり、DGP2020 SUMMERで総合金賞 “2冠” を達成した、最も根本的なポイントといえるだろう。

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