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4万円から始めるアナログレコード生活! プロが選んだオススメシステム3選

2020/03/30 生形三郎
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アナログレコードブームと言われて久しい昨今ですが、未だにその人気は根強いものがあります。

31.5cm×31.5cmという大きなジャケットのキャンパスに表現されたアートワークの世界が楽しめる、音楽パッケージメディアの王様ともいえるレコード。そこには、音楽を聴く楽しみはもちろんのこと、まるで様々な絵画を集めるような喜びや、紙ジャケットを手にとってその質感そのものを愛でる喜びがあります。さらに古いレコードには、時間の蓄積や重みがあり、自分だけの価値や思い出を感じることもできるでしょう。

まだレコードを聴いたことがなくともいつかはレコードを始めてみたいと憧れを抱いている方や、もう一度あの頃のレコードを聴いてみたい、と思う方も少なくないのではないでしょうか。

そこで本稿では、まったくのゼロの状態からアナログレコードを楽しむための方法をお伝えしたいと思います。


(1) レコード再生に必要なもの

レコード再生の根本原理は、1887年に登場したエミール・ベルリナーの円盤式蓄音機「グラモフォン」から、現在もほとんど変わってはいません。レコード盤の表面に刻み込まれた音の溝を針先でなぞって起きた振動を電気に変換し、それを増幅して、スピーカーなりヘッドフォンなりに電気信号として伝え、そこで空気の振動に変換されて我々の耳に届きます。

ただ、現代のレコード再生と蓄音機が決定的に異なるのは、効率よく音楽信号を記録、復元するために、フォノイコライザーというものを使って、音を記録、そして再生するという過程をがあることです。

よって、レコードの再生には、レコードを回すアナログプレーヤー(ターンテーブル)、カートリッジと呼ばれるレコードを読み取る針、そのカートリッジを取り付けるトーンアーム、そして、読み取った信号を変換して増幅するフォノイコライザーアンプというものが最制限必要になります。

アナログプレーヤー(ターンテーブル)
カートリッジ
トーンアーム
フォノイコライザーアンプ

アナログプレーヤー(写真はデノン「DP-29F」)

カートリッジ(写真はオーディオテクニカ「AT-VM95E」)


トーンアーム(写真はオルトフォン「AS-309S」)

フォノイコライザー(写真はオーディオテクニカ「AT-PEQ3」)

まったくのゼロからレコード再生を始める場合は、これら4つすべてがひとつの本体に収められた、一体型のアナログプレーヤーを使うのが手っ取り早いです。従って今回は、一体型のアナログプレーヤーを使ったシステムプランをご紹介します。

このプレーヤーのほか、スピーカーとアンプを揃えればレコード再生が可能です。もちろん、いきなりスピーカーが難しい場合は、ヘッドフォンとアンプでも構いませんし、Bluetoothスピーカーに繋いだり、テレビに繋ぐことで音を聴くことも可能です。

しかしながら、基本的に音源の制作、特にレコード音源は、独立したスピーカーでの再生を基準に作られています。レコードが持つ音の魅力にしっかりと触れるためにも、まずはぜひともこの後にオススメするようなスピーカーで聴いてみてください。

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